自分が考える採用における広告戦略
1. この前、採用もマーケティング的発想でいくべきでないかと述べた。
つまり「どこの誰に(Who)、どんな仕事を(What)、賃金・待遇をどれくらいで設定して、どのように伝えていくか(How)」といった採用戦略を策定すること。
大企業なら当然やっていることだと思う。でも中小企業でそういうことをしっかりやっているところってあまりないのではないかと思う。
もちろん、大企業みたいにヒト・モノ・カネ・情報が潤沢にあるわけでない中小企業には中小企業なりのやり方があると思う。また、大企業のやり方をすべてマネすることもできないと思う。
とはいえ、その発想を参考にすることは特にこの人手不足時代、自社のような人材系の会社には有効なことだと思う。
2. WhoとWhat・賃金・待遇に関してはいままでのブログで述べて来た。
なので今回はHowの部分、広告・プロモーションについて考えてみたいと思う。
3. 一般に広告・プロモーションには大きく分けて2種類の戦略があると言われている。
(1)1つはプッシュ戦略。例えばメーカーがリベートなどを用いて卸売業者や小売業者に自社の商品を売り込むみたいな。営業をイメージしてもらうとよいかもしれない。
採用の場面だと例えば、企業担当者が新卒者確保のため、職安や学校や採用イベントに出向いて、自社をプレゼンし、ブースを設けて、新卒者にアピールするみたいな感じだろう。
(2)もう1つはプル戦略。例えばメーカーが広告などにより消費者の需要を喚起し、消費者にそのメーカーの商品を指名買いさせることを狙う戦略である。
採用の場面だと求人広告やネットによる採用ページといったところだと思う。
4. さて自社はどういったどちらの戦略をとるべきか。
広告・プロモーションとは販売を促進するための活動のことをいう。
とすると販売するもの、採用の場面であれば、いい組織の前提となる良好な人間関係,給与体系を含めた安心して働ける環境といった要素、がしっかりしていることが大前提。広告・プロモーションはそんな素晴らしいものを伝えたい人に効果的にお伝えするのが本質。それがないのにあるかのように伝えるのは一種の詐欺行為。
つまり、広告・プロモーションは商品・サービス販売を上手にアシストするのが本来的な在り方だと思う。
なので自社としてはプル戦略をメインにしたやり方をとるべきと自分は考える。
具体的にはうちがどんな感じの職場でどんな人が働いているか、うちで安心して働いていただくためにどんな給与体系や待遇、社内資格制度があるかをネット等でいままで以上にしっかりお伝えしていくのをメインとする。
現に今あることを企画中である。乞うご期待!
ただ、現実的にはそうはいっていられない場面というのもある。そんな緊急時には口コミで人を勧誘したり、学校や職安に出向いて、求人活動を行うなどのプッシュ的手法も行って行こうと思う。
5. ただ、先に述べたように広告・プロモーションが功を奏すにはその中身。すなわち、良好な人間関係や安心して働ける環境の整備が不可欠である。そのことはいつも重視すべきと思う。
相手が喜ぶプロダクトあっての広告。この優先順位をはき違えてはいけないと思う。