テクノロジーはあくまで手段
1. 前にテレビを見てた時、中田英寿があえてスマホを持たない旨のことを言っていたのを思い出した。
なんでも、スマホに頼りすぎると自分の頭で考える癖がなくなるからだとのこと。
これはある意味、これからの時代に求められる視点だと思う。
2.(1) 今、ピークは過ぎたもののAIブームである。
これからAIだとか、いやいや人には敵わないとか、いろんな論者によるいろんな説がいろんなところで囁かれている。
現時点では汎用型AIの登場には程遠く、実際AIを導入しても大して使い物にならないという人もいる。
(2) 警備業においてもAIカメラの進化は著しいものがあるが、それはあくまで、人間が主導的に学習させるもので、AIの意思によるものではないという。
したがってその意見に従えば、前にこのブログで述べたように、警備とAIが融合するにしても、コントロールセンターの人間と現場の警備員の連携がメインで、それをAIが補佐する形式が主流になると思われる。
(3) でも、かつてのインターネットの時代も始めの頃はたいしたことなかったのに、ある時点で主にシリコンバレーの住民達のイノベーションも手伝って急速にITテクノロジーは進化した。
このように、製品開発の初期のゆったりとペースからある時点で急速に伸びていく現象を技術のS字カーブ理論という。
3. AIの場合もITの時と同じような現象が起きる保証はない。
でもAIの分野でS字カーブが起きると、将来、リアルに人間を超すAIが登場する可能性もないとは言えない。
その時に求められる要素とは何か。それは、不合理を含めた自分固有の考えや思いといった主体性ではないだろうか。
それを磨くには、すぐに安易な解決策に飛びついて物事を断定的に見ることなく、間違ってもいいから自分の頭で考えぬく根気の良さだと思う。
その時に安易にスマホみたいな便利なものに頼ってしまうと、結局時代の流れに流されて、自分にとって、会社にとって何が大切かを考える視点が育たず主体性が磨かれない。
AIもITもあくまで人の人生を豊かにするための手段であって、大切なのは会社が、もっと言えば経営者としての自分が何をしたいのか、何を求めるのかということではないかと思う今日この頃。