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ゾンビが両手を前に突き出してる理由

「ゾンビってなんで手を前に出しているの?」

ふと、子どもから発せられた疑問。

確かに、イメージするゾンビはどれもだいたい両手を、手の甲を上にして前に突き出している。

その質問に対して真っ先に思ったのは
前にいるであろう生きている人間に縋り付こうと、噛もうという気持ちから前に出しているのではないかということ。

けれど、はたしてそうなのだろうか。

人間がいない場所でも前に出して移動している気がする。


そこから考えられることは

バランスをとっている

ということ。


重心を進行方向側にとることによって推進力にも使われているのではないか。

そうするとみんな一様に手を前に突き出しているのが納得できる。

ただその場合、注意点として同じ高さに両手をあげておく必要があるのではないか。

両手それぞれの高さが異なると左右の重心が変わり、低い方を中心に緩やかに回転してしまうことになる。

車のハンドルを切っているみたいに。

緩やかに右回転するゾンビと緩やかに左回転するゾンビ。

カワイイ。


そう考えると、ゾンビのポーズにも個性があるのかもしれない。


ビシッと両手を同じ高さにあげてるゾンビ。

ちょっと片方だけあえて低めにして斜に構えたゾンビ。

両手ちょっと高すぎじゃない?って位置まであげちゃってるゾンビ。

両手、同じ高さにすることに気を取られすぎてタイタニックみたいに広げちゃってるゾンビ。

みんながしてるポーズは「前にならえ」かと勘違いして両手を腰に当てちゃってるちっちゃめゾンビ。


1度ゾンビになってしまったらそこから見た目を変えることはできないような気がするから、個性を出すのはやっぱりポーズなんだろう。

そうなってくるとポーズのトレンドとかも出てくる。


今はこれがオシャレ!とか、ゾンビのインフルエンサーが発信するポーズをみんな真似してその地域のゾンビが同じになる。

思春期のゾンビはそれがイヤであえて反抗してみたりするんだろうか。

あえて両手をダランと下ろして移動。

人間を噛む時もダランとしていきなり噛み付く。

その拍子に同じように同じ場所を噛み付こうとする別のゾンビと頬が触れ合ったりして。

図書館で同じ本に手を伸ばす2人のように恋に落ちたりするんだろうか。

素敵な出会い。

春は出会いの季節。

素敵な出会いがありますように。







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