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吹奏楽はゲームミュージックのよう

 おはろん、今日ホルンの方に音を褒めてもらえてうれしい、しらすです。

 今回は吹奏楽の記事。

 この情勢でコンサートや劇場、ライブなどが悉く潰れてしまった。吹奏楽も例外ではなく、全日本吹奏楽コンクールも中止せざるを得なかった。

 そんな中、私は吹奏楽の曲を、エンタメとして紹介する。その中でも、聴いててワクワクするような、まるでゲームミュージックのような心躍るような曲を紹介していく。

 今回も、最後までご覧あれ...。

交響曲「ワイン・ダーク・シー」


 ※動画はフルバージョンではありません(フルで36分くらいの曲なので...)

 ジョン・マッキー作曲『ワイン・ダーク・シー』。

 冒頭のホルンの始まり、その後様々な楽器により奏でられるメロディーなどの雰囲気から、まるで戦争のような緊張感。序盤、一楽章は終始不気味な雰囲気が漂いつつも、兵士たちが規則正しく並ぶような圧倒感もある。途中で暴れまわるパーカッションが面白い。

 二楽章はプラネタリウムのようであり、深海のようである、闇の中の一筋の光。クラリネットソロも魅力的で、そこから次第に楽器が増えていき、安定的な和音に広がるのかと思えば不協和音である。

 三楽章で一気に盛り上がって、まるでボスとの激しい戦いを彷彿とさせる。

 とにかく不気味と激しさ、無限の広がりに覆われたような音楽で、どこを切り取ってもカッコよいのが魅力。

 ちなみに、この動画での演奏を行っているのはなんと高校生。驚異的にお上手である。

吹奏楽のための祝典序曲『科戸の鵲巣』

 中橋愛生作曲『科戸の鵲巣』(しなとのじゃくそう)。初見で読めないタイトル。作曲者の「なかはし よしお」さんも漢字が読めない。

 その世界観はまるでジブリ映画。カササギ(鵲)が羽ばたいたり彼らが住む場所の雰囲気などをまとめ上げた曲。

 最低演奏人数55人というこの曲、序盤印象的なメロディーが鳴り、金管楽器を中心に自然の雄大さを表現し、様々なタイミングで鳥の鳴き声のようになるクラリネットやフルート、サックス。静かになる前に存在するクラリネットがキュ~イと鳴らしているところはいつ聞いても心を動かされる。

 後半は本当にジブリ。いろいろなところから飛んでくるカササギたち、彼らがどこまでも遠く彼方へ、希望を持って飛んでいく。そんな姿が容易に想像される。最後は何度も繰り返されるメロディーを持って華やかに終わる。

 こういう曲大好き。

オリエント急行


 P.スパーク作曲『オリエント急行』

 題名の通り、オリエント急行という実在する急行列車での旅路を表現した曲だ。

 冒頭のファンファーレのような部分から急に静かになる、かと思ったその時笛の音と同時に急行が走り出す。さあこの列車はどこ行くのだろう。曲が進むにつれて色々な景色が見えてくることだろう。

 この急行は深夜も運行する。そのため、中盤では乗客が静かに就寝している様子が、その後またテンポが上がる時には夜明けのような様子が描かれる。そして、最後に終点に到着。旅の終わりと共に曲も終わる。

 終始ワクワク感で溢れたこの曲は私も演奏したことがあり、吹いていても聴いていても楽しい。電車でGOではない。

ブリュッセル・レクイエム


 B.アッペルモント作曲『ブリュッセル・レクイエム』。

 この曲は2017年作曲と新しい曲。というのも題材が2016年にブリュッセルで起こった爆破テロだからである。

 クラリネットのソロから始まり、あたかも平穏な日々です感のある冒頭。すると突然トランペットなどが銃弾のように静寂を切り裂く。

 そして、突然大音量で「バン」と盛り上がる。テンポの早い箇所では、銃撃音、爆破音、それを聴いて混乱する人々の喧騒と逃走が色々な楽器によって分厚く表現されている。本当に中ボスラッシュのような箇所。

 後半になるとテンポが落ち着き、題名通りレクイエムのように死者を弔うような描写。この背景がわかっていると、思わず涙する部分。大事な人との別れ、孤独という寂しさ、もう戻らない時間、様々な後悔と悲哀がこの部分から感じられそうだ。ユーフォのソロはイケている。

 最後はまたテンポアップして、「このことを我々は一生忘れないだろう」そんなメッセージが裏に込められたように疾走状態のまま終わる。

 この曲の題材がそもそもストーリーのあるものなので、それを感じて聴いていただくとより音楽に入り込めて涙してしまうだろう。要所にある色々な楽器のソロもすべてかっこいい。

まとめ

 今回は4曲紹介したが、この他にも聴いているだけでワクワクする曲や感動する曲は、まだまだ存在する。吹奏楽に触れたことのない読者も、これを機に聞いてみてはいかがだろうか?

 また、吹奏楽系の記事は定期的に出していきたい。太鼓の達人記事とともに...。

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