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東京在住民に好きとか嫌いとかないけど東京は永遠に憎いんだよ
私には親友と呼べる者が2人いる。
1人目はKちゃん、同い年で東京へ行ったやつだ。
2人目はAちゃん、1つ下の東京へ行く予定のやつだ。2人して共通している事は【東京】へ行く、行った事。私は東京が本当に憎い。それなら「お前も東京行けばいいじゃん?」という声が聞こえてくるが、これはおそらく幻聴という名の私の本音と現実的に厳しい悔しさ。
今日はAちゃんについて話そうと思う。
Aちゃんとは2年ぐらい前にアプリで知り合った子だが、初対面で「あーしらもう昔から友人じゃね?ウケル」ぐらいのノリだった。初対面なのに。
Aちゃんは私以上に大人で冷静なところがあるからめちゃくちゃ頼ってしまうし、安心感がある。
でもあの童顔から垣間見える笑顔から背伸びしている所もあるのかな?と思う節もある。それはAちゃんしか知らないし、靴擦れするタイミングは私には分からないから怪我がないよう好きに生きてほしいと思う。でもあの子は感情の恒温動物なので、感情を一定に保つようコントロールが効くのである。
そんなAちゃんが初めて1月に泊まりにきた。
私達はこんなにも波長が合って仲が良いのにお互いの家でのお泊まり会🎶というのが無かった。それはお互い色々思う所はあると思う。それは私とAちゃんにしか分からない、文章化できないフィーリングである。Aちゃんは初めて私の家に来たというのに、ゲップやオナラは勿論、好きなようにくつろぎ始めた。私はAちゃんに対して不快な思いは抱く事はなく、同じくオナラやゲップを出せない自分を少しだけ憎んだ。そしてまた、Aちゃんは泊まりに来た。泊まる前夜に「肉じゃが作っていくわ!」と言ってくれた。人が作った飯を食べることに対して耐性がなかった私だったが、それを見抜くのがAちゃんである。「あんた人の作った飯、全然食べれてないだろうから」と言ってくれたのである。言葉に表せないほど嬉しかったし、めちゃくちゃ美味しい。結婚したい。もちろん私は嫁だけどネ。
Aちゃんとは色んな思い出があるけど、私が「過去の中でハイライトエピソードなんかある?」と聞くと、「んー…あんたは?」と逆質問をぶちかましてきた。私もAちゃんも悩んだけども「どこ行ったっけ?思い出せないね!ウケル」のノリで終わってしまった。お互い仲良いのか悪いのか分からないぐらいの記憶力である。それぐらい思い出に残そう!という気持ちでは会っておらず、普遍的な笑いが私達には生きる糧となり、いつしかの思い出となっている。「一緒の老人ホームに入ろうね」などとも会話した。これをAちゃんが覚えているのかは分からないが、10000%覚えてないと思う。
Aちゃんはめちゃくちゃオシャレで買い物上手なところがある。いつもデパコスやブランド(ハイブランドでは無い)の服を着たりしている。それを見て「私も欲しい!」とはならないのだ。それぐらい彼女に対しては女友達というより、ヒトとして見ているんだなと思う。私達は古着好きでも系統が違うし、趣味も違うのだ。私が「高円寺に住みたいな」とテキトーに東京への僻みを放ったら、「あー…あんた好きそう!住んでそう!」と言われた。まだAちゃんは東京に住んでないのに東京民のヅラをしていた。住民票移してから言ってほしい、ムカつく。
そんなAちゃんとドンキに行った時、ホストに「ちっさ!ちっさ!ちっさ!」と連呼されたそうだ(私が目を離した隙に)。そんなAちゃんは「お前もちっさいだろ」と捨てゼリフを吐いていてクソ面白かった。私はそのホストを3回は見た。
私は結構めんどくさがりというか、深く考える事が少ない。以前勤めていた会社で考えすぎてうつ状態に陥ったことがある。私はうつ状態から脱却後、全てにおいてどうでも良くなり、人から物からを全て断捨離したのだ。(これは定期的に訪れる)
でもAちゃんと出会ってから、クソみたいな現実を忘れる事ができたし、職場の愚痴も正義みたいに感じる。それはAちゃんのコミュニケーション能力や前述した大人で冷静なところが上手いスパイスになってるんだと思う。その愚痴を一生引きずることはなく、こんなこと言ったなウケルとなるのがAちゃんとの良い会話の思い出である。
Aちゃんとの思い出と呼べるものはないかもしれない。思い出すのが思い出なら、さほど覚えてない。(多分Aちゃんもさほど覚えてない)
でも、ドリンクバーからコーヒーを注いできてくれたと思ったら「砂糖いるやろ?」と砂糖を持ってきてくれるぐらい、何も言わなくても伝わるぐらいの関係性が築き上げられているという事である。
私達には恋人のように、友達のように、「私のこと好きだよね?」という確認作業が不要なのだ。私はAちゃんと居ると不安が無くなるし、生活がリセットされる。
そんなAちゃんは東京へ行く。
いつ行くか分からないアメリカ旅行について語り合ったAちゃんは東京へ行ってしまう。
東京住民に好きとか嫌いとかないけど東京は永遠に憎い。