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激寒の時に感じた年齢の差は、更に私の寒さを増強させた。
さむ。
昨日、ちょこっと大粒の雪が降った。
私は外回りの仕事で「くっそ、こんなクソ寒い時に雪降んなよ」なんて思いながら帰社を急いでた。
そしたら帰り道を両手を広げた1人の女の子が歩いていた。見るからに分かる。
全身で雪を感じていた。
私はもう雪を楽しめる歳じゃない事に侘しさを感じてしまった。そんな余裕がないのか、社会人というレッテルはどうにも寂しくて寒い。
大人になるにつれ、お金が手に入っては自分の理想像の私生活を求めては破壊したり、手に入れたりの繰り返し。
その子の将来の夢はなんだろうか。
その子は雪をずっと楽しめる大人になって欲しいと切に雪に願った。
そんな私は、雪を溶かすようにライターで暖を取った。