中村企画ゲネプロ感想(Bチーム)
無隣館若手自主企画vol.26
中村企画「せかいのはじめ」
のゲネプロを拝見してきました。
四人の演出家×四人の俳優の一人芝居。
脚色改訂自由で、ひとつの戯曲を上演する、
という面白い試みの企画です。
感想書いていいよといっていただいたのだけど、ネタバレにならないようにできてるかな大丈夫かな。
批評が不得手なので、独断と偏見からの、個人的な感想です。
まず、本日開幕のBチームの感想。
木村さんと外さんの作品で印象的だったのは誠実さ。それから、シンプルさと整理された秩序。
原作読んだ初見の印象が、実験とか遊びとか優しい混沌、とかだったので、静かに驚きでした。
客観的に愛着をもって誠実に、という、せかいとの距離感みたいかものは、木村さんの世界観(宇宙観?)と繋がるのかな、と想像しました。文学で言うと俳句ぽさがある。完全な主観ですが。
日常的、現実味、と、ひとことでいっていいのかはわからないけど、力を抜いてみていてもすとん、とおちるような。遊び心は満載なのに混乱させないシンプルさが心地よかった。
その分ものすごく、繊細なお芝居が必要な演出だなあ、と。計算されたノイズの部分がとても面白かったし(外さんのそういう芝居とてもツボ)、本番には更に洗練されていくのだろうなと。
加筆部分の或るセリフ(エピソード)が特に印象的でした。
あとそうだ!原作の、個人的に読んでいても(当事者意識働きすぎて)恥ずかしくなっちゃう良いセリフがあるのですが、それをとてもシンプルに素直に表現していて、勇敢だし、すげえ、と思いました。この作風でそこそうするの!という。木村さんと外さん双方の作用な気がします。
山内さんと石渡さんの作品は、、、全身全霊真っ向勝負の悪ふざけ、という、印象でした。とりあえずひとことどうしてもいいたいのは、ものすごく好みでした。山内さんの演出作品いままで見ないできたのを後悔しました。誤解恐れず云うと、とても良質なエンタメ。ぜひぜひ原作読んでから観てください。
ワードのセンスも、せいふく、のエピソードからのせかいの発展の仕方・美術も、とてもすきだった、、、(感想として低レベルすぎてごめんなさい)
基本的には、面白い、刺激的な、笑いのテンポで目まぐるしく展開しますが、原作の持つ本質的な問いかけ・翻案の殴りかかるようなせかい(社会)への眼差し・物理的にも芝居上も必死にいきる俳優の身体が重なり。予期せずあまりノックしない(言語化できない)部分の感情を引き起こされそうになりました。
増産された宇宙、ロゴスの中をひきちぎられそうになりながら駆け回り、しっかり繋ぎ止める石渡さんのお芝居、身体の豊かさは凄まじいです。生命力。
こちらもまだまだ洗練され勢いづいてゆくのだとおもうのですが、お客様ありきのエネルギー量の中で観たら、爆笑しながら号泣するみたいな謎の事態がおこりそう。
どちらも、二度目の観劇ではまた違った体験が出来そうだし、お客様次第で進化しつづけそうです。
スケジュール調整できたら本番も、もう何回か観れたらなあ。
公演の詳細はこちら↓
本日よりアトリエ春風舎で開幕、
前半日程はまだお席余裕あるとのこと!
http://www.seinendan.org/link/2018/11/6803
原作戯曲も読めます↓
『せかいのはじめ』台本公開|無隣館若手自主企画Vol.26 中村企画|note(ノート)https://note.mu/nakamurakikaku/n/n1cbfa47004b6
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