夏休みの日記7 夢禁止、げんこつ
明け方、子猫(新米)の夢を見た。詳しいストーリーは忘れてしまったが、夢の中でも新米はふわふわ、華奢で子猫らしくぴょこぴょこ駆け回っていて私は幸せだった。…のに、突然飛び起きた。先住猫(兄貴)に足を囓られその痛さで目が覚めたのだ。いてっ。こわっ。寝ぼけながら足元の兄貴と目が合ったけど、私が新米に夢中になっていたのを見透かされているみたいだった。可愛いのに怖い、けどとても愛おしい。新米が来てからより兄貴のことを可愛く思う。
今日の面会トライアル。私が新米のいる洗面所に行くたびに何とか押し入ろうと奮闘する兄貴。毎回ブロックするのも可哀想なので、なるべく先に抱っこして新米を見せることに。抱っこしている間はお互いだんまり見つめ合うのみ。もしや、そろそろイケる?と期待を胸に兄貴を自由に歩かせてみることに。ゆーっくり近づいていったらいいのに、こちらの想定の3倍速でグイグイケージに近づく。ケージの2階部分でこてんと横になっていた新米にも少し緊張が走る。すると、突然立ち上がってケージの中に右手を伸ばす兄貴。思ったより手が短くあと少し新米には届かない。届かないなりに素早く手をブンブン上下に振っていると、そのうちの1発が新米のおでこに命中。爪を出してひっかいたわけではないけど、ドスッと肉球の鈍い音がした(気がする)。と、2匹ほぼ同時に「ンギャッ」みたいな短い声をあげる。殴られた新米が鳴くのはわかるけど、なんで兄貴も鳴くねん、と少し思った。パンチというかげんこつが偶然ヒットして自分でも驚いたのか、兄貴は更に大きな声で唸り始めたので即捕獲、撤収。すぐに海老フライのおもちゃとおやつをあげて機嫌を直してもらう。一方新米はというと殴られた瞬間こそさすがに少し怒っていたけど、相変わらず察しがいいというか大人な対応で、すっかり気持ちを切り替えて心身共に何のダメージもなさそうに見える。ほんの10日前まで大人の野良猫たちに囲まれて育った新米にとって、兄貴はどんな大人に見えるんだろう。新米の大物感というか、何にも動じない姿勢も兄貴的には気に食わない要因の一つなのかも、と思ったり。新米的に、仲良くなれるかどうかはそちらさん次第といったところか。まだまだ先は長そう。