無職シンガポール旅行
タイで無職になった私はVISAランと勤務候補地視察を兼ねてシンガポールを訪れた。「無職マレー半島シリーズ」最後の記事だ。前回の記事はこちらからどうぞ。一緒に旅行した気分で読んでもらえたら嬉しい。
バス入国
6月9日10:30。マレーシアKL(クアラルンプール)のベルジャヤタイムズスクエア前で私はバスを待っていた。もう30分も遅れているが周りのマレー人達は気にする様子もない。
これから1泊2日でシンガポール旅行だ。マレーシアKLからシンガポールに入国する手段は飛行機・電車もある様だが、バスが一番安い。それにバスで陸路の国境を跨ぐなんて、ちょっとワクワクする。
バスはKLからが50MYR、SGからが95MYRで往復分のチケットを買った。
詳しい方法は下の動画で見た。すごく丁寧に移動の方法がまとめられている。綺麗なお姉さんと旅した気分になれる素晴らしい動画だ。
10:50を回ってもバスが来ない。タバコを吸って待つ。
私と同じくらいの年齢の白人男性が話かけてきた。
背格好も私と同じようなヒョロ長で、大きなバックパックを引きずる。
”Could you give me ?”
(一本もらえる?)
”ya.”
(いよ。)
私が箱を差し出すと白人は慣れた手つきでタバコを一本抜いた。
火がつくと続けて尋ねる。
”So,bus to SG can be taken from here, right?”
(シンガポール行きのバスはここからでいいんだよね。)
”Im…. not sure. But I hope so.”
(んーよくわかんないけど。そうだといいなぁ。)
彼はオランダ人のK。休暇をとってアジアに遊びにきたという。
シンガポールは物価が高いので、私と同じ様にマレーシア最終日に一泊だけ立ち寄るのだという。シンガポールからは直接アムステルダムに戻るのだそうだ。やはり、陸路での入国が初めてで心配していたようだ。
11:10になってやっとバスがくる。
"Finally."
(やっとだ。)
私とKは口を揃える。
マレー人達は相変わらず気にする様子もない。
ここからバスは途中休憩を挟みながら4時間ほどかけて南下する。
途中Kは私の3つ後ろの席で爆睡。
私は香港映画”Infernal Affairs”三部作を見た。
中国語をそろそろ本気でやらないといけないと思った。
タイ人マフィアも出てくるシーンがあって楽しかった。
バスはまずマレーシアとシンガポールの国境であるジョホール海峡までくる。マレーシア出国の手続きのためにバスを一度降りる。
海峡を渡ると今度はシンガポール入国。
建物の床やタイルがマレーシアと比べて明らかに秩序だっている。
私もKも問題なく入国。
車窓には一気に建物が増える。
バスが目的地らしき場所につくとみんなゾロゾロ降りていく。
Kは”Bye!”と一言残すとあっという間にどこかへ消えていった。
旅は一期一会だ。
ホテル探し
シンガポールはマレーシアよりさらに暑いように感じた。
太陽の光が近くに感じる。サングラスをかけてないと全てが眩しい。
さて、ホテルに移動しよう。なんだかんだもう16:00になる。
しかし、失敗した。換金するのを忘れた。
加えて、携帯が使えない。AISのローミングプランに申し込んだつもりだったのに。なんとかExchangeとホテルを見つけないといけない。
そこらへんの人を捕まえてExchangeを訪ねる。
”About a five-minute walk from here, you can see Little India. It might help you.”
(ここから5分くらい歩くとリトルインディアだから、そこならなんとかなるかもね。)
中華系の風貌のその女性は私より遥かに流暢な英語で適当なことを言う。
仕方ない。彼女が指差す方にテクテク歩いていく。
暑い。喉が渇いたけれど水も買えない。
30分くらい道を尋ねながら迷って、ようやくインド人街のExchangeを見つけた。水がうまい!バスの旅で何も食べてないので腹ペコだ。
ホテルもそこから20分ぐらいのすぐの場所にあった。助かった。
さて、ホテルの場所はマリーナベイ・サンズなどがある中心街からそんなに離れてない。明日の昼前にはKLに帰らないといけない。駆け足で色々見ていこう。どうせなら超有名なマーライオンも見てみたい。
マーライオンはマーライオン公園にある。
近くの駅で降りて驚いた。とんでもない都会だ。
近代的で面白い形の建物がたくさんある。
街も綺麗でゴミ一つ落ちてない。
マーライオン公園には観光客が集まっていた。
奥にはシンガポールのシンボル、マーライオンがいる。
日本より遥かに清潔で美しい。
おしゃれで近代的だ。
人々にタイのようなのんびりした空気はない。
黙々と日々を生きる、日本に似た雰囲気がある。
就職祝い
夜の時間で勤務予定の会社の近くにもいってみた。
中心部から7,8駅。集合住宅の近くにオフィスはあった。スケジュールの関係でオフィスの中には入れなかったがイメージは湧いた。
私もこの近くに住むことになるのだろうか。
せっかくタイでの生活が手に入ったのに。
きっと、こっちの部屋にはプールもジムもないだろうな。
物価も噂通りとても高い。
水が一本S$1.8(¥180)
ビールもS$10(¥1000)
このままタイで暮らせるならどんなに楽だろう。
しかし、新しい国で新しい仕事。20代の内に経験できるなら損なこともないかもしれない。若いうちは苦労しておいた方が後々の逆境を乗り越える力もつくだろう。これまでも十分色々苦労したと思うが、まだまだ甘いようだ。この土地で過ごすことで新しい視点を得られるよう頑張りたい。
この国で暮らしたらどんな感じなんだろう。
色々想像こそするが結局想像の域を出ない。
まぁ、住んだらなんとかなるものだ。
気負うだけ時間の無駄だ。
シンガポール企業の内定通知に承諾の連絡をする。
就職祝いだ。飲みに行こう。
最近ビールがどんどん美味しくなる。
Barでは中国人達が騒音に近い歌声でカラオケの真っ最中だ。
明日にはKLに、明後日にはBKKに帰る。
ここから移住の準備でまた忙しくなる。
入社まで1ヶ月ある。しっかり準備しよう。
その日は狭いカプセルホテルでとても心地よく眠った。
最後まで読んでくれてありがとう。
これからも気が向いたら書くので楽しみにしてくれると嬉しい。
「無職マレー半島シリーズ」は自分用に下にまとめておく。
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