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2020.07.28 LIVE HOLIC extra vol.4 -another edition-を振り返る

・はじめに

2014年にスタートしたLIVE HOLICは、今の音楽シーンになくてはならないアーティスト2組による対バン形式のイベントとして過去に8回実施されてきました。その出演者が一堂に会する場として2017年から開催されてきたのがLIVE HOLIC extraです。UNISON SQUARE GARDENは2014年の第1回にNothing’s Carved In Stoneと対バンし、更に2017年のextra第1回目のトリを飾りました。毎年開催されてきたこのイベントも昨今の煽りを受けて第4回目の今回は配信という形での開催となりました。毎回参加していたイベントだけに中止を知った時は残念でなりませんでしたが、こうやって配信で音楽を届けていただけるのが嬉しかったです。
映像化はされないと思うので備忘録的に簡単にレポートを書いていこうと思います。(UNISON SQUARE GARDENのパートだけですみません)

今回の配信の概要↓

第1回LIVE HOLICのインタビューとライブレポート↓

第1回LIVE HOLIC extraの概要、インタビューとライブレポート↓



・トークコーナー

今回4組の出演者でしたが斎藤さんはなんとトリでした。スペシャさんいつもありがとうございます(勝手に)。

出演順
androp内澤さん

緑黄色社会

ACIDMAN大木さん

UNISON SQUARE GARDEN斎藤さん


この間に各出演者のインタビューが挟まれていました。

以下、斎藤さんインタビュー↓


──UNISON SQUARE GARDENの斎藤宏介さんです。
斎藤「はーい、よろしくお願いします」

──本日はご出演いただきありがとうございます。
斎藤「こちらこそ」

──本当は3月にZepp Tokyoで5バンドで行うはずだったライブなんですけれどもアコースティック編成ということで。
斎藤「ねーそうですね」

──ありがとうございます。
斎藤「いえいえ」

──ちょうど3月4月には自粛期間みたいなものがあったんですけれども、その頃バンドとしてはどのような活動の日々だったんでしょうか。
斎藤「バンドとしては完全に顔を合わせることもなく、それぞれがそれぞれの時間を過ごすという感じでした」

──それを経てこの間7月15日に終えたばかりなんですけれども、初のオンラインライブLive in the Houseを終えたばかりですが、UNISON SQUARE GARDENにとってオンラインライブをやるというのはファンのみなさんも驚きだったと思うんですね。
斎藤「そうですかね、はい」

──ご自身たちはどんな気持ちでどんな準備で臨まれたのかなと思って伺いたいなと思いました。
斎藤「なかなかちょっと一言で言うのは難しいんですけど、今このご時世で配信ライブっていうと自分たちの抱えてるファンに向けてのコンテンツだと思っていて。で、そういう人達にUNISON SQUARE GARDENがちゃんと今も動いてるっていうのを伝えるべくっていうのが一個と、あとはUNISON SQUARE GARDENってやってて楽しいよねっていう内側のすごく大事なところも一個、それを満たすためにやりました」

──リクエストライブだったんですよね。
斎藤「ファンからやって欲しい曲を3曲ずつ募ってそれをもとにセットリストを組んで」

──とても見応え充分の約2時間だったなと思うんですけれどもまた8月にも予定していると伺いました。
斎藤「そうです」

──今度はどんなオンラインライブになりそうですか。
斎藤「ちょっと趣向を変えて、前回が会場が東京のNHKホールっていうところでやったんですけど、ステージ上でできる最大限のことはやったかなっていう感じはするのでもうちょっと配信ライブならではのことをやろうかなっていう風に次は思ってます」

──とっても楽しみにしています。そこで発表になったのが9月30日にアルバムがリリースされるということでここをちょっと詳しくお聞きしたいなと思うんですけども、月並みですがどんなアルバムになりましたか。
斎藤「めちゃめちゃかっこいいアルバムができました。8枚目になるんですけどもやっぱり回数を重ねる毎にずっと最新が1番好きでいられるっていうのはバンド冥利に尽きるなと思っておりまして、今回ももれなく今1番好きなUNISON SQUARE GARDENのアルバムになっているので、ぜひ聴いて欲しいと思ってます」

──タイトルがPatrick Vegee
斎藤「ベジー、はい」

──このタイトルがなかなか、アーティスト写真も斬新だなと思っていて。
斎藤「ねーにんじんのオブジェがあるやつなんですけど」

──あれはどういう意図でにんじんに至ったんですかね。
斎藤「あれはメンバーのいうことをうん、いいよーって言い続けてたらああなってました笑」

──目立ってました笑
斎藤「ね!かっこいいですよね」

──アルバムのタイトルの意味みたいなところは?
斎藤「…よくわかんないです…笑。うちのバンドってベースの田淵っていうやつが曲を作ってるので彼の脳内にそういうワードがあったっていう」

──というのが出てきた感じなんですね。すごく楽しみです。8枚目のアルバム皆さまぜひ聴いていただきたいなと。
斎藤「だいぶUNISON SQUARE GARDENのなかでも色んな音楽をやりながら今回かなりミニマムというか3人でしかできないようなことを変にスケールをおっきくすることもなくちゃんと3人のまんまキワキワな演奏ができているので、そんなアルバムになっております。聴いてください」

──ありがとうございます。そして今日は弾き語りの公演ということでどのような意気込みというかどのような気持ちで。
斎藤「意気込みねー笑。本当に語弊なく言うと僕弾き語りライブをやるのがあんまり好きじゃなくて。ていうのもそれを生業としている方に敵うわけがないと思ってるから。弾き語りのために曲を作ってツアー回ってアルバムを作ってってみたいなことをやってる方と比べたらそりゃ劣るから、あんまり簡単な気持ちでやりたくないなっていうのもあったんですけど。今回に関しては今お話してる方なんですけど、その方がどういう思いでこのイベントをやってるかっていうのを、すごく飲み仲間として知ってたのでそこに応えたいなということと、あとさっきも言ったんですけど配信ライブって今やっぱり現状は自分の抱えてるファンに向けてのみのコンテンツだと思ってるので、今日みたいにちゃんと対バン形式でやるものをお客さんにも楽しんでもらえるっていうことがこれからの課題なんじゃないかなっていう風に思っていて。そこのとっかかりみたいなものになれたらいいなっていう風に思っていますし、さっき(andropの)内澤さんのライブ後ろから見てたんですけどめちゃめちゃ良くて。なんかこう、うわ!対バンライブだ!みたいな、それがすごい楽しくて。それがまたコロナがあけるあけない別にせよ当たり前にできてちゃんと商業的にもお客様に楽しんでいただくという面でも成り立つような世の中になったらいいなという風に思うので、それの第一歩といいますか、やってみよっかなという感じです」

──感謝の気持ちしかないです。本当にありがとうございます。配信のいいところっていうのは全国で日本のどこにいても見れくれてることかなと思っているので1人でも多くの方が元気になったり心穏やかになったらいいなと思っています。
斎藤「そうですね」

──本当に今日はありがとうございました。後のステージを楽しみにしています。
斎藤「はい」

──それではですね、続いてのアーティストをご紹介いただきたいなと思っております。斎藤さんからお願いします。
斎藤「はい。楽屋が一緒で曲順全部言ってやるって言ったらすごい苦笑いされたんですけど紹介したいと思います笑。続いてのライブアクトは緑黄色社会です!」


・本編

他のアーティストさんより若干セッティングに時間がかかっているなという印象。固定映像と見せかけてギターのヘッドが見切れていました。アコースティックギター弾き語りかと思いきや、エレキを持ってがっつりルーパー使って音作りしてる絵で登場しました。足元のエフェクターを操作して音を重ねていきます。照明を落とした薄暗いステージに電球を各所に配置したセットは雰囲気が出ていて幻想的でした。

1. meet the world time/UNISON SQUARE GARDEN

使用ギターはこれでした↓
Fender Custom Shop Michael Landau Signature 1963 RELIC STRATOCASTER

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meet the world timeのリアレンジはSK’s session初回ぶりの披露ですね。この時もびっくりしたけど、今回もびっくりしました。歌い方もギターも良い意味で暴力的というか攻撃的というか、激しくてでも秘めた冷たさもあって、めちゃくちゃかっこいい。1A2Aはループの音だけで歌い、左手で大きくリズムを取っていました。3A?というのかな。最後の間奏からのAメロはギターをギャンギャンに重ねて(語彙力)投げ捨てるように弾いてたのがとんでもなくエロかったです。

SK’s session初回はGRAPEVINE 田中さんがゲストでした。懐かしい↓



曲終わりで会場拍手

斎藤「UNISON SQUARE GARDENの斎藤宏介です。よろしくお願いします。出演者の方々がしっかり見てくださってありがとうございます。対バン最高っすね、やっぱね」

一瞬ギター鳴る
斎藤「失礼しました笑。友達の歌を歌います」

2. Lovers/sumika Cover

使用ギターはここから全てこれ↓

Fender The American Acoustasonic Stratocaster


卓球仲間のお友達のsumika片岡さん↓

そのsumikaのカバー。このLoversという曲は原曲はsumikaっぽくキラキラとしていてとてもポップなんですが、今回はそのキラキラポップ感を完全に抜いて、指弾きのギターのシンプルな音色だけの間接照明のような曲調に。meet the world timeからがらりと変えた甘く語りかけるような歌い方もありかなり大人なアレンジ。アウトロでボーカル終わりにピックを持ちギターを大きく入れてくる緩急の付け方も素敵でした。譜面台をガン見して歌うスタイルが珍しかったですね。

斎藤「sumikaのLoversという曲でした。もう一曲友達の曲歌います」


3. 夏の大三角形/NICO Touches the Walls Cover

同期の盟友NICO Touches the Wallsのカバー。当時から格が違ったと話す通り、盟友でありずっとライバルとしてリスペクトしてたであろうバンドは、昨年突然終わりを迎えました。昨年のMUSICAの年間ベストアルバムに彼らの最後の作品をあげたり今回この曲をセレクトしたりしたのは、斎藤さんなりのリスペクトの現れなのかなーと。わかんないですけど。昨年の15周年トリビュートに参加して欲しかったですね。5年越しに自主企画での対バンも見たかったです。

当時のニコとユニゾンの関係がわかるインタビュー↓

ニコのイベントにゲストで出たライブ↓

最後の共演かな↓


原曲より涼しさ爽やかさが加わったようなアレンジ。クセがなく直球ストレートな歌い方で声の美しさが映えます。高音の伸びが聴いていて気持ちいい。1コーラス目は指弾き、2コーラスからはピック弾きに変えてました。

斎藤「NICO Touches the Wallsの夏の大三角形という曲でした。では最後にUNISON SQUARE GARDENの曲を歌って終わります」

4. 黄昏インザスパイ/UNISON SQUARE GARDEN

1コーラスまるまるアカペラで歌い、2コーラス目からギターが加わる。アカペラバージョンはバンドだと以前どこかで見たような(CITSかな?CDJだったかも)。思い出せない。ソロでこの曲を歌ってるのは初めて見ました。歌声の力というのか、よくわからない何かに圧倒されました。なんかすごい(語彙力)。この歌詞を今歌う意味があるのかはわかりませんが、考える余白を貰えたような気がします。

斎藤「ありがとうございましたっ」

最後は音の余韻すら与えてもらう間もなくキレよく終わり一言の挨拶のみでステージを後にしていました。さすがです。

・公式Twitter&Instagram




・さいごに

見ていて1番思ったのが、斎藤さんも話してた通り対バンっていいなと。これは見てる側も同じ気持ちです。だんだんと配信が主流になる中で対バンという文化はどうなるのだろうと考えた事もありました。あまり馴染みがなかったり今まで見る機会のなかったアーティストの音楽に触れることのできる体験は貴重なんですよね。こういった形で以前に近しい感覚を味わえたのはこのイベントを配信で行っていただいたおかげだと思います。勝手にこの場を借りて偉い人にありがとうございますと言います。
あと斎藤さんのソロはSK含めて何回か見させて貰ってますが、ソロだとあまりユニゾンの曲を積極的にやってるイメージがなくて。だから今回もカバーはやるだろうなと思っていたらまさかの選曲で最高しか言えなくなりました。毎回言ってますけどね。弾き語りが好きじゃないとおっしゃってましたが、単純にこちらは斎藤さんの弾き語りが好きなのでぜひまたやってほしいですね。XIIXとは別にSK’s sessionは続けて欲しいかも。
















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