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婚約破棄された22歳、北海道女ひとり旅⑤帯広のサウナでまた会う約束
札幌へ戻ってきたはいいが、いく当てがない。とりあえず唯一の知り合いを頼り、居候させてもらった。
そういえば、友人と最後に帯広旅行の約束をしていた。予定では、根室からゆっくりとレンタカーで帰ってくる段取りであったのだが、そうも行かなくなり(理由を知りたい方はこちら)
時間を持て余してしまった。
とりあえず2日間は人のベッドを独り占めし、寝ることに専念した。
旅行当日、まだ疲れが取りきれてない体を起こして、まずはレンタカー屋さんへ行く。3万円が6万円に膨れ上がった請求金にまあいいかと大きなため息をついてコンビニでお金を下ろす。(しっかり思い出すと痛手である為、サラと受け流している。)
道中、レンタカーを廃車にしたことを友人に話すと、今回は自分が運転するねと旅の間はハンドルを手放さなかった。(事前の会話では時折、運転を交代しながらと話していたのに)
1番行きたかった幸福駅に到着。
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人々の愛や幸せ、綺麗な欲望が溢れる素敵なところだった。恋人の聖地なだけあって、誰々と結婚したい、ずっと一緒にいたい、なんかも多かった。一つひとつの文字を目にすると、五十肩が治りますように、やバイクの免許を剥奪されませんように(なんか悪いことするやん又はしたやん)という願いも書いてあって、時折声を出して笑った。
わたしも書こうと思ったけど、今幸福だからなあとそのハガキだけを買って持ち帰ることにした。
ここでトキメいたのは、ハガキを買い終わり店を出る時、「お幸せに」と店のおばあちゃんに言われたこと。
他にも今まで気にしなかっただけなのかもしれないが、この旅中、店を出ると「お気をつけて」「いってらっしゃい」「楽しんでください」と素敵な言葉をかけてもらう機会が多かった。シンプルにうれしい。
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宿は十勝川温泉にとった。モール温泉に入ってみたかったから。
サウナで仲良くなった地元のおばさん2人と2時間は話した。時折、水風呂を挟みながら。
彼女たちは5年ほどここに通っているらしい。さっき会った2人にわたしは人生の相談をした。先の見えない旅をはじめたものの不安もあること、今後なにをするのが自分の幸せなのかと心の中の怖さを言葉にした。
また5月にここで会いましょうね。別れ際、2人は裸体で立ち上げ、大きく手を振ってくれた。
朝目覚めると夜は気づかなかったトキメキを見つける。
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