
婚約破棄された22歳、北海道でのリゾバ生活〈完結〉思い出に変わるのはきっと最後の最後さ
北海道でのリゾバ話はこれでおしまい。一個前のリゾバ先、宮古島の記事量と比べても一目瞭然だが、同じ3ヶ月という期間だったのに充実具合は全然違った。
決して楽しくなかったわけではない。宮古島が楽しすぎて越えられなかった。
職場の人と中抜けの時間でランチに行ったり、休みの日には毎度出掛けて、観光に本気を出したりした。側から見たらかなり充実したように過ごしていたと思う。実際、インスタを見てくれている友人からは北海道楽しそうだねと言われることが多かった。やはり婚約破棄後なのもあるのか、精神的にも心の底からは楽しめなかったようだ。
ぼちぼち人とは関わってて、ぼちぼち遊んだけどやはり1人行動の方が多くて、1人ってことに気楽さや、安心を感じていた。
最終出勤日、中抜けの休憩で、いちばん好きな蕎麦を食べに行った。
見てない方は是非、そこまでいう美味しい蕎麦屋がどこか知れます。
それから20歳の後輩に珈琲を奢ってもらい、雪合戦をしながら寮まで帰った。
最後の仕事も問題なく終わり、最後となると少し寂しく感じるくらいだった。はじめはもう無理かもしれないと諦めかけてたことも3ヶ月経てば物足りないくらいにできるようになる。
仕事が終わると煙草を吸いに行く。退勤後、上着を羽織り、毎日裏口を通って料理長に会いにいく。わたしに気づくと「きたきた。いくか。」とニタっと笑い一緒に喫煙所へ行くのが日課。今日が最後か、寂しくなるな〜と時々立ち上がって体に積もった雪を落とした。
3ヶ月共に煙草を吸ったヤニ友とも無事別れを済ました時、一緒に帰っていた同僚にこの後はどうするのかと聞かれた。セセッカに1人で飲みに行こうと思ってると伝える。
やっぱりこれを読んでもらわないと
セセッカがどんなところかわかります。
風呂に入り、軽く部屋を片付け、身支度を済ませると5人。寮の前で座り込んでいる同僚たちを見つける。最後だからと結局8人でセセッカに向かい、煽れるままにお酒を飲み続け泥酔した。
覚えていないが、かなり泣いていたらしい。
やはりどんな状況でも別れは寂しいものだ、セセッカのオーナーにも頑張れよとしっかり見送ってもらい、雪合戦をしながら帰った。
寮に着いた後も談話室でカップラーメンを食べながら少しだべり、眠りへついた。
かりゆし58のオワリはじまりという曲をご存知だろうか
旅立ちの時はいつだって少し怖いけど
それも希望のかたちだってちゃんとわかってる
思い出に変わるのはきっと最後の最後さ
笑ってさよならを言えたらいいな
ずっと不安だったけど、ちゃんと最後の最後は思い出に変わって、笑ってまたいつか会えることを祈ってさよならを言えた。
北海道、定山渓。来てよかった。