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デ・キリコ展  神戸市立博物館

去年、喜多美術館で初めてデ・キリコの作品に触れ、その不思議でどこか怖さを感じさせる世界観に驚いた。彼の70年にわたる画業は、絵画のみならず、彫刻や舞台美術にも及ぶ。サルバドール・ダリやルネ・マグリットの先駆者としても知られている。

まず、目の前に現れた自画像に圧倒された。まるでマフィアのゴッドファーザーのような威圧感を持つ顔立ちは、「ドン」と称されるにふさわしい風格を漂わせている。

「形而上絵画」は想像力をかき立てられる。緑の不気味な空にそびえる塔が、観る者に緊張感や不安を呼び起こす。無表情のマネキンや見慣れた道具、謎めいた渦巻きなどが、異空間に配置されることで、普段とは全く異なるものに感じられる。

狭い空間の中で、違和感や不気味さが漂い、新たな謎が広がるかのようだった。一部の作品は撮影可能。

鑑賞の記念に、ポストカードを3枚購入。展覧会は12月8日まで開催されている。


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