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DCGプレイヤーが約15年ぶりにポケモンをやって1ヶ月間ランクマに全力投球した話

 プラチナとブラックを計1年半程度プレイしてやめた男が、なんの因果かスカーレットバイオレットを始めようと思い立って2024年9月の1ヶ月間ランクマに身を投じたので、その経緯とか久しぶりのポケモンの感想を述べていこうと思う


なんで始めようと思ったか

 昨年からQuizKnockの動画を見始めるようになり過去の動画を漁っていたところ、真夏のある日こんな動画を見つけた

 1年半しかプレイしていなかったが、種族値を覚える大変さはさすがに理解しており、数字だけで当てる2人に驚嘆するとともに動画構成の丁寧さに惹かれていった
 勢いのままポケソルの動画を大量に視聴し、ふつふつと湧き上がるポケモン熱をそのままにぶつけたいと思いソフトを買ってきてしまったというところである
 プレイしていたDCGが移行期に入っており「全力投球してもなぁ」というのも要因としてはあったが、BWでは全然ランクマッチをせずにやめたので(30試合くらい)不完全燃焼だったことを思い出したのが一番大きいと思う

一度辞めた理由

 以前辞めた一番の理由は間違いなく厳選が大変だったことだ
 DPt~BWの厳選がそもそも今に比べて大変だったというのもあるが、当時は金欠だったのでHGSSを買うことができず、サンダーライコウスイクンラティオスといった当時強力なポケモンを手に入れることができなかった(と思って今調べてみたらサンダーは手に入ったらしい。知らなかったor厳選せず適当に捕まえてしまったようだ)
 また、詳細は忘れたが有用な夢特性のポケモンが手に入るかがソフトだか時間経過によって分かれていて、クラウン3犬や加速バシャーモも含め有用なポケモンが努力だけではどうにもならないという点にかなりゲンナリしていた

 そうしてモチベーションを奪われていく中で、モンハンポータブル3rdなど新しいゲームの登場もあり、そのままフェードアウトしてしまった。
 今思えばモンハンを買うお金でポケモンを買えた気もするが、まあ当時はその程度の熱量だったということだろう

15年ぶりのポケモン、ガチでおもろい

 そんなこんなで超久しぶりに始めたポケモンだったが、自分は基本的に情報を全く仕入れずにゲームをプレイするので、最近のポケモンに関する情報はツイッターなどで流れてくるこれらくらいしかなかった
(ポケソルの動画でガチなやつは見ても全くわからないので、最弱決定会議などエンタメ色が強いものばかり見ていた)

1.麻痺時の素早さが2分の1になっている
2.ネモという戦闘狂キャラがいる(けどSVにいるかは知らない)
3.ナンジャモというジムリーダーがいる(けどSVにいるかは知らない)
4.ミミッキュというピカチュウみたいなポケモンがいて強い
5.フェアリータイプが追加されている(ドラゴン無効以外は知らない)
6.最初にニャオハを選ぶと立つ

おもろい要素1:シンボルエンカウント

 後々見た経験者の感想からするとシンボルエンカウントは特段好評というわけではなかったようだが、自分にはクリーンヒットだった
 何せ10年以上もポケモンから離れていたのだ。その辺を歩き回ると知らないポケモンがたくさんいて、たまに知っているポケモンが混ざっている。名前もタイプも知らないのだから、未捕獲のポケモンを見つけたら片っ端から接触して捕獲する、進化させる。それだけでも本当に楽しかった
 
 どれくらい楽しかったかというと、バージョン限定と通信進化以外は自力で全部捕まえたし、最終的には友人の助けも得てコンプリートした

図鑑を埋めるの全く苦じゃなかった。楽しすぎた

 新ポケモン(全部SV初出ではないけど)でお気に入りはこの3体
 かわいいかっこいいですき

写真撮るの下手すぎだろ

 おそらく、シンボルエンカウントじゃなければ図鑑を揃えてなかったはずだ。地図を見ると知らないポケモンがいて、少し走り回るとそれが見つかってそして捕まえる。進化するかどうかもわからない、進化するとしてもレベル進化かどうかはわからないけどレベルを上げていく
 あてもなく草むらを走り回ってまで見つけてないポケモンを探そうとは思わなかっただろう

 人によってはポケモンが完全に対戦ツールになっていて自分もそのために始めたはずなのに、ガッツリと楽しんでしまった。ゲームフリークが対戦勢に傾きすぎていなかったことがこんなに嬉しいとは購入前には全く思ってもいなかった。買う前の自分の感情を文字にすると「対戦環境整うまで数十時間?だり~」だったはずなのに、いざ購入したら7000文字のnoteを書くまでドップリはまっている。ポケモンは神ゲー

おもろい要素2:CPUが強い

 どのジムリーダーが何のポケモン使うとかの情報を全く仕入れていないのもあるが、CPUが本当に強かった
 なんとか全滅は一回もしなかったが、DLC以外ではテツノワダチとビワ、四天王、楽園防衛プログラムが負けそうになった。四天王は得意タイプわからないまま挑んだからというのもあるけど
 DLCはブルベリリーグ四天王がタイプわかってるのに全員鬼のようにきつかったし、スグリもげんきのかけら使い切ってギリギリの勝利だった。ちゃんと持ち物持ってるし技構成もガチだし努力値も振ってるっぽいのずるいよ
 総じてどうしてきつかったかっていうと、情報仕入れてないのに加えてブランクがあるからポケモンのタイプがわからんかったのがある。楽園防衛プログラムはそれを前提にした対戦だったらしいけど、そもそもパルデアケンタロスのタイプとかブロロロームのタイプが結局殿堂入りしてもわからんかったレベルなのでずっと「こいつの弱点なんだよ」って言ってた
 タイプがわからんってポケモンのタイプがわからんのもそうだけど、フェアリータイプ体験してないから弱点半減もわからんくて大変だった
 後は昔からいるポケモンにフェアリーがついてるのも苦労した。例えばノーマルタイプがフェアリーになってるときにフェアリー単タイプなのかノーマルフェアリーなのかもわからなくてけちょんけちょんにされること多数

 でも、すべてが手探りで「このポケモンは何を覚えるんだろう」「この技ってどういう性能なんだろう」「このポケモンは何が弱点なんだろう」「相手が出そうとしてる〇〇ってポケモンはどんなポケモンなんだろう」って新鮮な気持ちでプレイできたのは本当によかった

 マスカーニャに進化してトリックフラワー見て、こんなん許されていいんすか?みたいな気持ちしかなかった
 クラベル先生のラウドボーンが毎ターンC上がってセコすぎだろって連呼してた

 令和にもなってこんなにポケモンで興奮してるの俺だけだろ

おもろい要素3:厳選が超簡単

 すごいとっくんとかとくせいカプセルってなんで15年早く導入しなかったの?
 今動画とか配信でやってる厳選って色違い証持ち最大サイズで何万分の1、すごい!ってやつ
 これはだいたいの人は狙わない(よね?)から上乗せのやり込み要素なわけだけど、それは個体値も特性も性格も気にしなくていいから
 
 当時は理想個体からして何万分の1だった
 6V同士の孵化ですら遺伝箇所が3つ(あかいいとは知る前にやめた)だから31*31*31分の1、性格でさらに2分の1、ポケモンによっては特性や性別でさらに2分の1
 親用の個体やかわらずのいしのために性格一致を確保する必要があったりと、厳選のための厳選が必要な時代
 ただ、だからこそ良個体への思い入れはひとしおだったという面もある。フカマル♀むじゃき313131312931はいまだに覚えてる自力の最高個体、これだって陽気じゃないし砂隠れだからね
 
 話の本筋じゃないし乱数調整があって実際はここまで大変じゃなかったとかもあるのでこの辺で
 配信や動画を見て「この型強そうだな」から5分ほどで用意できたときは「いいですか、落ち着いて聞いてください」レベルの衝撃だった
 厳選に日単位の時間がかかって、こだわり○○や技マシンを1個確保するのに2時間、努力値振りレベル上げに2時間かかってた時代があったんじゃよ

ランクマッチに挑戦

順位推移

 初めてのランクマッチは約4000位で終了
 経過としては、ランク8まではほぼノンストップ、9で少し足踏みしたが10~マスターボール~5000位台まではトントン拍子に勝ち進めた
 
 最高順位は28日時点で1150位(レート1900)だったが、そこから負けが込んできて3500→1700→5000→4000と推移して終了
 目標は3桁順位だったけど、一番高いところでも3~5勝足りてないし最終地点が4000位なのでまだまだが3つくらい必要といったところ

思考推移

 4000位が具体的にこの構築です!とか言っても悲しいだけなので考えていたことだけ述べる

 まず、好きなポケモンで勝ちたいという気持ちはクワガノンの種族値を見て泣く泣く捨てることにした
 お前、いくらなんでも鈍足低耐久すぎるだろうよ。低耐久はまだいいよ、なんで遅いの?
 ゲームフリークは自分で作ったクワガノンの説明を読み返してほしい
「飛び回って隙をうかがう」
「アクロバティックな飛行で敵をかく乱」
「抜群の機動力で木々の隙間を飛びまわり」

 ポケモンというゲームの構造上、公開された情報はその時点で鮮度の最高地点を過ぎているので、参考にすることはあっても100%鵜呑みにはできないという前提を持って取り組もうと考えていた
 また、メン限配信や対戦相手の情報共有に対する冷ややかな目線の存在を知ってからは、その情報が公開されていること自体が信憑性に疑問符を与えていると感じるようになった
 そのため、レンタルパーティーが公開されているものであっても、わざわざ作り直してから使用感を確認するなど、どんな情報も自分の目で見極めた上でチューンできるよう意識していた
 これ、厳選難易度昔のままだったらと思うと震える

 とはいえ、知識0ではそのポケモンや構築が弱いのか自分が使いこなせていないのかがわからないという問題に当然ぶち当たる
 例えば、ドドゲザンはその強さが全くわからなかった。なんなら今でもわかっていない

 それら情報の鮮度、客観的な能力向上のために頼ったのは動画や配信である。

 動画の多くは紹介したいポケモンにフォーカスが当たっているが、自分は紹介したいポケモンよりもその人の選出や技選択の基準、構築論、環境認識といった周辺の要素を吸収していた
 全部がそうではないだろうが、動画にしたということはその時点で投稿者が鮮度が落ちても構わないと判断した情報であるはずだ。なのであれば、鮮度が落ちて活用しきれないかもしれない紹介ポケモンよりも、残り5匹の組み方や対戦中の選択といったその人の根幹をなす部分を真似してプレイヤースキルを向上させる方が有意義だと考えた
 動画を見た結果プレイヤースキルは向上しましたか?と聞かれたら4000位でしたが答えになる。自分ではもっと勝てたと思う

 情報の鮮度という点に関して、配信の右に出るものはないだろう。配信者の構築、相手の構築、リスナーのコメント、いずれも穫れたての情報でありとても参考になった
 と言いたいところだが、今思い返すと情報を咀嚼するこちらが未熟だったと言わざるを得ない
 対戦中の技選択やテラスタルのタイミングは参考になったものの、構築については最新のトレンドをもとに作ったにもかかわらず自己流構築の多くが負け越してしまい、勝てた構築は軸が概ね固定されている雨パや壁パなどのギミックパーティーばかりだった
 この側面から見ても、動画や配信を参考にするだけではプレイヤースキルはあまり向上しなかったと言える

 ただ、月末に近づくにつれて道中読み負けして厳しくなったけど後半巻き返して勝った試合が増えてきていて、上達自体はしていると思う
 この上達が継続できるように頑張りたい

来月以降に活かしたい学び

1.とつげきチョッキが強すぎる
 27日くらいまでガチグマとママンボウに持たせる頭しかなくて、そいつらがいない=とつげきチョッキを使わないだったんだけど、最後の3日間で平均以上の耐久なら誰に持たせても強いということについに気付いてしまった

 自分が使わないから相手の持ち物想定に入ってなくて、相手のガチグマとママンボウ以外の特殊耐久と火力両立してるポケモンにおかしくね?みたいなことをずっと考えていた
 セグレイブは物理ポケモンでばっか勝負してたからとつげきチョッキなの気付かなかった

 月が明けて上位の人が持ち物を公開しているが、とつげきチョッキがない6匹は受けループを除いてまあいない。そりゃそう
 こんなにも強いアイテム、いいのか

2.相手の思惑を外す
 強い人のプレイングを見ていると、一見不思議な光景が散見された。それはわざと弱い技を選択したり、体力がわずかしかない上に眠っている相手にもう一度あくびを打ったり、交代した方がよさそうなのに無理に居座ったりといった行動だ
 どういうことかと思ってよく見ていると、それはオオニューラにきあいのタスキを発動させなかったり、キュウコンやオーロンゲなどを場に残してターンを無駄遣いさせていたり、わざと2匹倒させてほえるなどを無効化してから積み技を使って3縦したりしていた
 正直感動した。自分は受けループやTODを除けばいかに早く相手の3匹を倒すかが重要だと思っていたから、自分の土俵に誘導するのがこんなにも強いとは思わなかった
 殴りあうパーティーに対しては勝率が良かったものの、イエッサンオオニューラやらトリックルームミミッキュがのろいで退場した後ガチグマにボコボコにされたりしていたが、こういうところでごまかしをしていけば勝率が改善するのではないかと考えている
 ポケモンは実力ゲー

3.グライオンが強すぎる
 強い人がプレイングで勝つのに感動したと書いたのはもう一つ理由がある。それはグライオンだ
 グライオンについては、単体はともかくママンボウとか3匹目まで含めたら対策できなくね?って1ヶ月間ずっと思ってたけど、でも天候も壁もトリックルームも実力でなんとかしている人たちなんだからグライオンもそうなんだろうと信じていた。構築記事で一番見たかったのはグライオン対策だった
 しかし、蓋を開けてみれば全然そんなことはなかった。みんなグライオンを使っていて、結局強引にでも対策ねじ込まなきゃ勝てないらしい。今月はグライオンが強すぎて増える、からの強い人の対策を期待しています
 こんなにも強いポケモン、いいのか

4.あくびが強すぎ・・はしないが強い
 当時からある技の中で、一番その強さに気付いていなかった技は間違いなくあくびだ
 あくび打つくらいなら即眠らせる技の方が絶対強いじゃんって思ってた。当時の眠り状態や眠り技の強さ、不眠特性を持つポケモンの性能を考えればあながち間違っていたとも言い切れないが
 しかし、今は違う。あくび連打してたべのこしで回復、壁や天候のターン消費、ステルスロックや毒による消耗、やられたときに相手が眠って積み技・・。今ならあくびの方が絶対に強いだろう、とまでは言わないが、あくびの強さの何割かは理解できたんじゃないかと思っている

5.使用率の高いポケモンは強い
 当たり前すぎて何を言ってんだってレベルだけど、でもあらためて感じた
 H振りだけで物理の一致弱点を耐えるガチグマ、なぜかSが85もあるブリジュラスみたいな種族値の暴力もそう。技の種類が豊富すぎて何やってくるか読みを外した時に大打撃を受けるのもそう。カイリューはもちろんのこと、マスカーニャのどくびしとかガチグマのカウンターとかブリジュラスのミラーコートとか
 このポケモン入れたいからガチグマとブリジュラス入れられないな、みたいなのは全然ダメだった。こいつらに変な技を覚えさせた方がよっぽど勝てた
 フライゴンで意表をつくよりガブリアスで意表をついたほうがいいとわかった

終わりに

 15年ぶりのポケモンめっちゃ面白かった!
 今はレギュレーションHだけど、年明けてルール変わってレギュレーションGになったらSVだけだと手に入らない伝説ポケモンがいて、対戦するかは現時点ではわからない。でも今使えないポケモンがどんだけ強いかは体感してみたいよね。今は悪名高いハバタクカミとかパオジアンとかディンルーが使えないルールなわけだし
 なんにせよ、伝説ポケモンのいないレギュレーションHだから始めようと思ったわけじゃなくて、ポケモンを始めようと思ったらたまたま伝説ポケモンがいらない環境だったっていうのはすごい幸運だったと思う。最大限にポケモンを楽しめているという実感がある
 ダブルバトルもやってみたいと思ってるけど、シングルバトル以上に構築とか経験とか重要で大変そう

 一つだけ希望を書くとしたら、自分で考えたことを相談したりとか、失敗したアイデアを共有したりとか、そういうコミュニティがほしかったけど見つけられなかった
 メンバー同士の雑談や交流が多いメンバーシップ、誰でも入れるdiscord窓なんかがあったら紹介してください。切実に願っています

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