ショートデッキポーカー(6+holdem)初心者用攻略・考察情報まとめ【2021】
はじめまして、SINと申します。テキサスホールデムポーカーを数年前にプロの友人に教えてもらって以来、オンラインを中心に毎日プレイしています。
主に打っているポーカーアプリは「KKPOKER」で、次に「NATURAL8」や「Pokerstars」「PPPOKER」となり、たまにJOPT等のライブトナメや海外カジノに行くこともあります。
トナメとキャッシュゲームを半々くらいでやっているのですが、最近はショートデッキホールデム(6+)にかなりハマっており、毎日のようにアンティ1~4を打ち続けています。
(ちなみにショートデッキの呼称は、6プラ・6+holdem・6+ホールデム・6プラスホールデム・シックスプラスホールデムなどがあります)
とはいえ、6+の攻略情報はまだまだ少なく、本やブログ・動画などを漁ってもあまり日本語では出てきません。
だからこそ、今のうちに強くなっていれば、「6+ホールデムのキャッシュゲームで大勝できる可能性があるのでは?」と思うわけです。(今後、通常のテキサスホールデムから人が流れてくる可能性も十分ある)
実際に、ショートデッキの50~200NLレベルの卓でも、着実にEVを積めている実感があります。それはやはりプレイヤーの全体的なスキルや理解度が自分を含め、まだあまり高くないということがあると思います。
とまぁそんなわけで、ショートデッキの攻略情報や考察を自分なりにまとめてみたいと思います。
もし何か参考になることがありましたら、♡やコメントなど頂けると今後の執筆や活動に大変励みになります!
※文字数が60000字を超え、相当時間がかかっているため有料に設定させてもらっていますが、全文無料で読むことができます。自分用の備忘録・思考の整理として書いているため、間違いなど色々あると思いますが、ご容赦下さいm(_ _)m
※また、主に2020~21年時点での考察メインとなりますので、時間やハンド数の経過とともに書かれている戦略も大きく変わっている可能性があります。
(追記)
KKポーカーで$100→$10000を2ヶ月でなんとか達成しました。この調子でさらに頑張ります。
【noteの見出し一覧】
1.ショートデッキホールデムとは?どんなルール?
ショートデッキホールデムはマカオを中心にプレイされており、海外では6+holdemや、Short Deck Poker・Six Plus Hold'em・Six+などと呼ばれています。
最近ではPokerstarsやKKポーカーなどの主要ポーカーアプリで気軽にプレイできることから、欧米や日本でもプレイ人口が徐々に増えてきています。
名前の通り、6以上のカードしか存在しないポーカーですので、2・3・4・5のカードは出てきません。
使用するカードの枚数は全部で36枚。(通常ホールデムは52枚)
また、Aが5の役割を果たします。最初は私も「?」状態だったのですが、つまりA、6、7、8、9でストレートになるということです。とはいえ最弱ストレートですが。T、J、Q、K、Aもストレートでこれが最強のストレートです。※Aが5として機能するのは、ストレート役の時だけ
その他の基本的なルールは通常のテキサスホールデムとほとんど変わらないですが、大きな違いとしては「フラッシュがフルハウスより強い」ということです。単純にフラッシュを作れる確率が下がっていることもありますが、ローカルルールによってはフルハウスのが強い場合もあるようです。また、「3カードがストレートよりも強い」という場合もあるので、ここはローカルルールを必ず確認しましょう。
KKPOKERもそうですが、基本的な役の強さ順は、「ロイヤル>ストフラ>4カード>フラッシュ>フルハウス>ストレート>3カード>2ペア>1ペア>ハイカード」です。
テキサスホールデムに馴染みがある方は、すぐに理解できると思います。
2.参考になったブログ・動画
★【Poker】Short Deck (6+) Hold’emの基本情報まとめ。どう戦う?
http://tanakajiro.hatenablog.com/entry/2018/11/22/222339
6+の勝率を拝借させて頂きました。
このようにかなり丸くなっていますが、AAはそれでもかなりの勝率を誇っています。エニーハンドに対する最弱ハンドは67oですね。次いで68o、T6o。この辺りはよほどの状況でない限りは、降りるのが無難でしょう
★Six Plus Hold'em で必ず知っておきたいヒント集
https://ja.pokerstrategy.com/poker/six-plus-holdem-strategy/
アウツ数ごとの勝率。テキサスホールデムと比較するとかなり違いがあることがわかると思います。ホールデムに比べてOEドローを積極的に戦えます。
フラッシュドロー→アウツ5枚。ターン時点で勝率32%。リバーで17%。
ストレートドロー→アウツ8枚。ターン時点で勝率48%。リバーで28%。
ガットショットはアウツ4枚なのでさらに勝率が低くなりますね。
★ショートデッキ確率表(PDF画像)
http://fantasyland.blog.jp/
細かい勝率などを知ることができるPDFです。
ブログでは主にチャイポを攻略されているようですね。
★ショートデッキ 確率計算 - Short Deck Hold'em Calculator
自分で入力していくと、確率を算出してくれます。
かなり捗ります。
★6+ NL Hold'Em - 300NL + 750NL cashgame!
https://www.youtube.com/watch?v=MAlfwA9cIhI
外国のプロの方ですが、プレイや解説がとても参考になりました。自動翻訳をつければ内容もある程度はわかると思います。私自身もこの方もショートデッキの動画を何度もみてアクションを学びました。
★Six+ Odds, Short Deck Poker Equity Calculator
6プラの勝率を出してくれるスマホアプリです。
無料なのにめちゃくちゃ使い勝手がよく便利なので、是非ダウンロードしておくといいでしょう。
★SIXPLUSHODLEM.COM
Youtube動画とHPがあり、翻訳をつけると色々参考になることが多い。
特にプリフロップアドバイザー等は有料ですが、購入する価値があるかも?
但し、英語なので翻訳する必要性がありますね。
3.ショートデッキ 確率データベース
■ショートデッキ プリフロップ勝率
上記はあくまで一例ですが、ざっくりとでいいので、覚えておくと良いと思います。マークの絡み方によって勝率は多少変動します。
AAvsAK、AAvsKKなどのドミネイトは変わらずかなりキツいです。また、低いポケットはツーオーバーに対して弱く、フロップでオールインするのはあまり得策ではない。
例えば通常のホールデムであればAJに対して99の方が勝率が高いですが、ショートデッキではポケット側が44%しかありません。
■ショートデッキ フロップ勝率
実際のボードの絡み方によって大きく勝率が変化するため、これはあくまで参考程度ですが、たとえボトムヒットでもセットはかなり勝ってる印象。
一方、アウツの少ないガットや2ペアがまくるのは、なかなか厳しいですね。こういうハンドでオールインをしたり受けないように気をつけたい所。
■フォールドすべき、勝率50%以下のハンド
ポジションにもよりますが、よほどでない限り上記ハンドは捨ててしまっていいのではないでしょうか。エニーハンドに対する最弱ハンドは76oです。
ただ、個人的には86sや76s・66辺りは扱いやすいと思うので、T6oやQ6oなどに比べると優先的にフロップを見にいくことはできると思っています。
■レイズすべき、勝率60%以上のハンド
基本的には上記のレンジでオープンするのがよさそうです。
エニーハンド相手で99がAKoやATsより高いのには驚きました。
スートであることの重要性も再確認できる。ドミネイトを考慮しないのであれば、「AKo vs QJs」の基本的な勝率はほぼ同じになります。
数字が被っていなければ、互角に近い勝負ができるということは覚えておくといいでしょう。
■各ハンド出現確率
基本的に、通常のホールデムの2倍くらいの出現率。フロップストフラは1/1500と、スロットでかなり強い子役を引くくらいの確率でできます。笑
フロップクワッズやフラッシュも200回に1回と思ってる以上に高い確率ですね。
■アウツごとの勝率
勝率が50%近くあれば、リレイズやオールインまでいって基本的には問題ないと思います。降りてくれたらその場でポットを獲得できます。
ツーオーバーやフラッシュドローは、ガットショットなどと組み合わせることでオールインまでいけるハンドになりえますね。
4.ショートデッキのオッズとアウツ計算(必要勝率)
ショートデッキのアウツの計算はざっくり、「フロップで×6、ターンで×3」。×6の法則、これはぜひ覚えておきたいことだが、そこからさらに必要勝率を計算していく必要がある。オッズ計算については通常のホールデムと同じように行う。
ここで勝率をおさらいすると以下のようになる。
実際には、オーバーカードなどもあればさらに勝率は上がる。
リバーではアウツが多いほど、勝率が半分より少し高くなっている。
これがわかれば、そこから必要勝率が判断できる。
今回の場合、100÷4で必要勝率は25%。(オッズの倍数を100で割る)
※オッズ計算のポイントは、自分の投資するチップも含めて計算することです。自分も最初ここでつまづきましたが、何度も計算すれば慣れます。
必要勝率25%以上を満たすアウツは、フロップ時点で5枚以上。フラドロは条件を満たしていて、アウツ4枚(ガットショット等)だと超ギリギリでフォールドかコールという感じ。フロップでのハーフベットには最低勝率25%あればよくて、さらにコールする人が増えるほど必要勝率は下がる。
さらに他のベットサイズも考えていきたい。
ポットベットになるとアウツは6枚必要になるため、単なるフラドロやガットショットでは厳しく、オーバーカードなどが必要。ストレートドローはアウツが8枚あるため、フロップのポットサイズベットにも、余裕でコールができる。
〜フロップ時点のおさらい〜(ヘッズアップ時)
こうみるとフロップでは結構コールできます。
問題はターンで滑った時。
ターンでの勝率は当然、半分近く下がるためドローのコールが難しくなる。
何度も以下の表を持ち出して刷り込んでおくが、
ターンでのハーフベットにオープンエンドドローはコール可能だが、それ以下はほとんど厳しい。ポットベットとなると、さらに条件が厳しくなる。
これはドローの話なので、トップヒット持ちや現状勝っていそうであればもちろんコールできるし、インプライドオッズやナッツが作れる可能性なども考えて、勝率が足りていなくてもコールしていく状況はあると思う。
■ショートデッキのアウツ計算の思考手順まとめ
20秒くらいでこれをざっくりでいいので毎回できるようになると、とっても良いんじゃないかな〜と思います。
■ベットサイズ別 必要勝率早見表(編集中)
フロップ時点では、ハーフベットにはかなり広くコールできるが、ポットサイズになるとアウツが6枚は必要になる。
ターンになると、ハーフベットであってもアウツが8枚は必要になる。トップヒットなどを持っていればコールはもちろんできるが、ポットベットとなると、相当こちらのハンドが強くないと厳しい。
オッズとアウツ計算はショートデッキ攻略においてはかなり重要な部分にもなってくると思うので、すぐに理解できなかったとしても、まずは計算しようとする癖をつけていくのが良いと思っています。
5.ショートデッキ 個人的な攻略考察メモ
個人的に何十万ハンドと打ってきた中での気づきを置いておきます。
完全に自分が後で見返すための内容です。笑
■プリフロ基本戦略
・レイズ額はBBの5倍~10倍を基準(400BB持ち、6MAX参考)
・アーリーポジションはリンプ多用(AAなど含め)
・ミドルポジションは、AKなどの一部の強いハンドでレイズ
・レイトポジションは、広くリンプやレイズコール
・KTo↑、Axs、T9s↑、99↑はどのポジションでも積極的に参加
・66~88はレイズにダウン(レイズ額が安ければコール)
・AK、KK、AAは相手レイズにオールイン(相手がルースならQQやAQも)
・87sや89o、T9o、J8oなどをリンプレンジ(レイズにダウン)
・カットオフ(ボタン手前)は広めにレイズ(上記の87s+ T9o+ 66+)
・タフコーラーが多い場合はレイズ額を引き上げる
ポジションも当然ありますが、通常ホールデムより広く参加しつつ、リンプも多用。レイズへのコールもサイズが大きくない限りは広めにできる。ただし、極端に大きなレイズへの参加レンジは、下げておいたほうがいい。
■フロップ戦略
・フラッシュドロー 1/3ベット
・ミドルペア 1/2ベット
・ペアボード 1/3ベット
・ガットショット 2/3ベット、 1/2コール
・セカンドヒット 2/3ベット、1/2コール
・トップヒット 2/3ベット、2/3コール
・ブラフ 2/3ベット
ショートデッキの上手な方の参考ですが、ざっくり上記のような感じでやっているようです。もちろん状況によって大きく変える必要があります。
以下は私の基本的なフロップ戦略です。(ヘッズ時)
・トップヒット 1/3~1POTベット(キッカーの強さでサイズ調整)
・セカンドヒット 1/3或いはチェックコール
・ツーペア 2/3~1ベット(トップツーペアならオールインコール)
・セット 2/3~1ベット
・ガット 1/3或いはチェックコール
・フラドロ 1/3~1/2ベット(ガット付かAハイならレイズにコール)
・オープンエンド 1/3~1/2ベット
・ペアボード(トリップス持ち)2/3~1POTベット
基本的には大きめに打ち、ドロー系は安く抑える感じでしょうか。ポジションや参加人数、相手によって当然戦略は変わります。
マルチポットであればチェックの頻度を増やしCBは控えめ、過剰にベットしてくる相手にはチェックレイズ頻度を増やす。タフコーラーにはベットサイズを大きく。ブラフサイズや頻度も相手によって変える必要があると思う。
また、強い時だけベットが大きく弱い時だけ小さいと、相手に見抜かれて対策されるため、しっかり打てる相手には、ナッツ級でも時にはベットサイズをあえて小さくしたり、微妙なドロー系でも大きくしたりと混ぜています。
■ハンドごとの特徴
・QQは扱いが難しい(レイズにコールレンジ)
・J9はオフスートでも強い
・JTはフロップ後がKKやQQなどに比べてやりやすい
上記はとある動画でプレイヤーが言っていたことですが、個人的には9以下は全般的に扱いにくく、T絡みのスートは特に使いやすい、QQやJJは相手によってレイズかチェックか決める感じにしています。
■プリフロレイズ額は高めにする
オープンサイズをホールデムよりも大きくするのは、やはりアンティの大きさにあります。全員が毎回アンティを支払っているため、スチールする価値が通常のホールデムに比べて高いため、レイズ額をあげて弱いハンドや投機的なハンドに簡単にコールされないようにします。
タフコーラーが多い場合は、レイズ額を10倍程度に引き上げることも考える。特に多人数POTにしたくないKQやAQ、AK、AJsなど比較的プリフロの時点で強いハンドはしっかり大きめに打ってもいいと思います。
■JTsはAKoよりも勝率が高い
これは最初知った時に驚きました。AKがJTより弱いなんてと。実際、JTsはかなり扱いやすいです。もちろんオフスートでも強いので、レイズされても簡単に降りずにコールを検討します。
とはいえ積極的にオールインまで行けるかというと、QQ以上のポケットがでてきた時にかなり勝率が下がります。
JTs<QQ,KK,AAで、30%ほどしかありません。
JT<QT,KT,AT、ドミってるハンドにも同様に厳しいです。
確かにAKやAQ、KQなどには互角の勝負ができますが、オールインにはフォールドが基本的にはいいと思います。どちらかというとレイズでフロップにPOTをしっかり入れておいて、フロップストレートやオープンエンドドローなどで積極的にベット、レイズを仕掛けていくハンドと言えるでしょう。
■T、Aはかなり重要なカード
5(A) 6 7 8 9 10 J Q K A
これら10枚のカードの中で、中心に位置する9、Tはストレートを作る上で要になります。(ただし9絡みは弱い側のストレートにもなりやすい)
Aは5を兼ねるため、下でも上でもストレートを作れる可能性があるためやはり強く、単純にハイカードとしても強い。
例えば堅いプレイヤーがオールインで3~4人ぶつかっていたとして、出てくるハンドは高確率で、AA・KK・AKだとします。
自分も何度もそれでAK同士がぶつかっているのを見ましたし、そこに被せたJTsやT9s、TTなどが勝っているシチュエーションを何度も見ました。
確率的に詳しくはわからないですが、AとK同士がぶつかって消えているのであればフロップには当然それ以外のカードが出やすいため、3や4wayオールインなどはT持ちでコールするのも状況によってはありなのかもしれません。(単純にAKoにJTsが僅かながら勝っていることも含め)
とはいえ、やはりAAやKKなどにはJTsが大きく負けていることと、ここについての数字的な確証がないため、オールインに被せるのは基本的にやめておくことが賢明かも。
JTなどは、しっかりフロップで戦うべきハンドかと思います。
■エクイティ強奪ゲームという認識
通常のテキサスホールデムに比べ、6+ではフロップ、ターンと1枚開くごとに劇的に勝っているハンドが入れ替わりやすい。なのでそのフロップでナッツが入ったからと悠長にチェックや安いベットをしていると、相手にコールするオッズを与えてしまい、逆転されてしまう。
既にアンティでポットが大きくなっていることも含め、「いかに相手のエクイティを奪って降ろすか」ということを考えてく方が基本的にはよさそう。
具体的には、フラドロやガットショットをいかに悪いオッズでコールさせるか等。こちらがポットベットをしているのに、ガットショットなどで毎回タフコールしている人は完全に搾取されるプレイをしてしまっている。
大きく打ってフラドロにオールインコールをしてもらえれば7割近い勝率の勝負ができるため長期的に利益が出ますし、自分にナッツ級ハンドができているのであれば、積極的にポットサイズやオーバーポットベットも考慮していいと思います。もちろんポジションが手前であれば、チェックしてポットを膨らませてから、チェックレイズオールインというのも手だと思います。
とにかく強いハンドの時は、迷ったら通常よりも大きく打つ。降ろせればその時点でポットは獲得できるわけですし、次の1枚でまくられる可能性がショートデッキは高いので、基本的にはプッシュorフォールド戦略で良さそう。
■プレミアハンドをいきなりオールインする?
例えば、以前はAKやAA、KKが入ったらいきなりオールインしていた。
超タフコーラーばかりの卓なら、それでも実際に結果はAQやTTなどがたくさん出てきて上を取れまくれて良かったのですが、それなりに打てるプレイヤーが増えたり、自分がプレミアのみでオールインしていることがバレ出すと、全然コールがもらえなくなり、わずかなスチールだけでAAやKKを流してしまう展開になる。挙句AAのみでオールインコールされたり。
しっかり打てる人が多い卓では、いきなりオールインではなくちゃんと他と同じようにプレミアと読まれないサイズでレイズを入れていく方が良い。
■プリフロのハメリンプ→レイズオールイン戦法
例えばUTGでAAが配られ、いきなりオールインした場合はほとんどのケースで降りられて最低限のポット獲得で終わってしまう。
テーブルにプリフロレイズ率が高いプレイヤーがいる場合、あえてリンプで入り、誰かのレイズにコールなどでポットが膨らんだところでオールインすることで、本来取れなかった分もスチールでき、利益的と感じる。
もちろんコールされれば嬉しいし、既にポットが膨らんでいることでこちらのリレイズオールインにも通常より広いレンジからコールをもらえる可能性が高くなる。スチールオールインという読みに繋がるケースもある。
もちろんそのままリンプでフロップが開いてしまうこともあるが、その場合、ボード次第では、AAといえど未練なくフォールドする。
■ストレートvsツーペア(アウツ4枚)
例えばターンでオリジナルの強気なPOTベットに対して、1人コールしている状況(3way)であれば、ストレートやセットがいる可能性がそれなりに高い。
フルハウスに昇格できれば捲れるが、アウツが4枚でリバーしか残っていない場合の勝率は14%ほどとかなり厳しく、POTサイズのコールは厳しい。
また上のツーペアがいる可能性もあるため、トップツーペアでない場合で強気なベットかつ人数も多い場合は、降りた方がいいケースが多いでしょう。
もしこれがフロップ時点だとしても、現状負けていてアウツが4枚だと考える場合は勝率26%くらいでしょうか。こういう局面でトップツーペアを我慢してフォールドできるかどうかは、勝ち越すには非常に重要になりそう。
もちろん既にポットが大きく膨らんでいて、必要勝率が26%以下だと判断できる場合は別です。
■セットvsツーペア(アウツ4枚)
セットはストレートに比べて見抜きにくく、どのタイミングでできたか判断もしにくい。また、セットができれば高い確率でポットを取れるため、積極的にポケットハンドを戦ってもよさそう。
ただし、ショートデッキのプロは66や77はゴミハンドと言っていました。確かにハイカードにフロップが偏ったり重なった場合にローポケは「消える」可能性がある。個人的にも77以下はほとんど戦わないようにしている。
例えば「AA7TT」のようなボードの場合、フロップではナッツ級に強く、上はAAしかないが、TTや99など上で重なった場合、77は最弱ハンドになってしまう。
また言うまでもなく、上のセットが出てきたらほぼ負けは確定する。
それは仕方ないとしても、フロップで低いローペアのセットができた場合は捲られる前に早めにポットにチップを入れきってしまうのが得策だろう。
また、ストレートよりセット(3カード)が強いハウスルールと、その逆のハウスルールがあるため、ここはよく確認しておきたい。ちなみにPPPokerは、ストレート>3カードとなっている。
■ガット付きフラッシュドロー vs トップヒット
ガット付きフラドロのアウツは、フラッシュ5枚・ガット3枚の計8枚。
フロップ時点で×6で48%あるため、この時点でフォールドエクイティも含めて、オールインまで行って十分利益的。オールインコールでもOK。さらに相手に対してオーバーカードが1枚ある場合は、アウツが3枚増える。
例えば自分がAhQh持ち
ボード Th 6c Jhのような場合、相手からベットがあればすかさずリレイズオールイン要求でも良い。例えば相手がAJoのようなトップヒットハンドだった時、64%近い勝率がある。トップヒットを過信しがちな相手やタフコーラーからコールをもらえれば、かなり利益的なプレイとなる。もちろん相手によってはジャストコールでついていくのも良いが、リバーで完全に滑るまで降りる選択肢は基本的にはなさそう。
■フラッシュボードでの戦い方
同じ柄がフロップで2枚出ている時、例えばダイヤ2枚が落ちているとして、もし相手がダイヤ2枚を持っていればフラッシュドローとなるが、フラドロのアウツは5枚になる。フラッシュでのみ勝てると考える場合、勝率は30%程度しかない。オールインをするには少々心もとない。
とはいえ相手のベットに対して、オールインでおろせる可能性について考えるのであれば、必要勝率は低くても利益的になる場合がある。
とはいえ既に相手がポットコミットしていたり、いきなりのオールインアクションでフラドロを読まれる可能性があったり、広くオールインコールして相手では話は変わってくる。
もし、フラドロでオールインする場合は、必ずトップヒットやナッツフラドロを抑えていること、ガットストレートドローくらいはおまけで欲しい所。
例えばガットショットがこちらについていれば、アウツは3枚増えて18%ほど勝率が上がって48%近くなり、ほぼ五分になるためフォールドエクイティも合わせてリレイズオールインは十分利益的になりうる。
また、こちらがフラドロボードで相手からオールインされた場合、自分が1枚そのフラッシュを抑えているかどうかがとても重要。
こちらが1枚抑えていれば、相手がリバーまでにフラッシュを引く可能性を6%近く下げることができる。フラドロのみでのオールインの場合は相手の勝率は24%ほどに下がるため、トップヒットのガット待ちやツーペアなどでもコールを検討していくことができると思う。
■ダブルガットショットでの戦い方
ダブルガット(変則型・ダブルベリー)はアウツこそ8枚あるが、実質現状はブタ状態なので、トップヒットなど相手にも勝率は劣る。(55:42ほど)
例:ボード「A Q 8」の状態で JT持ち(9 or Kでストレート)
とはいえアウツが8枚あるので、オールイン要求でプレッシャーをかけていくことは十分に利益的になりうると思う。実際にトップヒットなどでコールするのはなかなか難しいと思うし、自分もAJなんかを持っていたとしても、降りてしまうケースが多くなると思う。
仮にコールされても、相手がよほど強いハンド(セットやトップツーペアなど)でない限り、互角に近い戦いはできる。
■ペアボードで大きな代償を支払わない
このゲームは通常のホールデムより全体的に確率が丸くなっているわけですが、とりわけ大きくプレイヤー間で差が出ていると感じるのが、ペアボード(トリップス)の戦い方だと感じました。
例えばボードに「8 8 Q」と落ちているとして、AQやKK、AAでオールインやオーバーベットをコールしているプレイヤーを散見します。
このボードでは8を持っている人(トリップス完成)が最強クラスに強く、実際にまくれる可能性はかなり低い。もちろんQQを持っていれば8持ちから大きくとれる可能性が高いが、仮にK8を持っているプレイヤーにAAで勝つとなると、Aのアウツ2枚を引くしかなく、フロップ段階であっても勝率はわずか12%、ショートデッキにおいてかなり致命的な差になる。AAだからとフロップでなんでもオールインしていると痛い目を見てしまう。
Q持ちあれば、Qを引けば上のフルハウスになるがアウツは2枚。これも致命的に負けていますね。AQ持ちだとして、ターンでAを引いたとしてもツーペアでまだ負けているため、さらにA2枚とQ2枚のアウツ4枚をリバーで引く確率は12%程度しかない。
ペアボードではトリップスを持っていない場合は、自分からポットを膨らまさずに慎重にいくべきだし、多人数いる場合はほぼダウンでいいと思う。
ちなみに、この場合のA8 vs K8などはオールインまでぶつかっても仕方ないと思うが、経験豊富な相手でかつアクションが強い場合、キッカーの低いJ8やT8、それ以下についてはフォールドした方がいいかもしれない。
■トリップスのスロープレイはありか?ペアボード戦略
基本的にショートデッキでは、フロップ4カードやフラッシュなどが完成してない限りスロープレイは厳禁だが、トリップスでフロップを潜ることは利益的になるケースがあると思う。
例えば「Q Q 6」でレインボーのようなボードの時。自分がQ9持ちだとする。この場合、ストレートやフラッシュのドローもなく、普通にベットしたらほぼ降りられてしまう。だからこそブラフしやすいのも確かで、相手もそう考える。どちらも持っていない場合、先に打った者勝ちになりやすい。
だから、自分から打たずに相手にブラフをさせるためチェックを挟む。
ベットがきたらレイズを返してサクっと取ってしまうか、ターンで大きく打ち返してポットを取ってしまう。もし、リレイズが返ってきたらキッカーが低ければフォールドも考える。
流石にリバーまで引っ張ると、ストレートだったり、ポケット持ちにフルハウスを完成させられてしまいかねない。
トリップスの強さを利用し、CB率の高い相手のベットにブラフでレイズを返す等もたまに混ぜると、高い確率でポットを取れる。ただし、もしコールやリレイズをされたらそのポットは諦めるべきで、意地を張ってリバーまで打ち切ってもあまり良い結果は望めない。相手がトリップスを持っている場合は、よほど大きなベットで打ち続けない限り、降りてくれないだろう。
■トップツーペアを降りるべきシチュエーション
フロップ時点でストレートが完成している可能性のあるボードには、注意をしなければいけない。例は沢山あるが、「K Q T」ボードでAJ持ちがいればその時点ではナッツストレートとなる。
こういうボードでレイズ、リレイズが返ってくる場合はかなりの確率でナッツが入っている。セカンドナッツのJ9もあるし、セットもある。
そうなるとトップツーぺア(KQ)は一気に弱くなり、アウツ4枚、勝率24%ほどのフルハウスを引くしかまくり目がない。それでも1/4は勝てるわけだが、間違いなくフロップでオールインまで行きたいハンドではない。(既にポットが大きく膨らんでいて必要勝率を満たしているなら別)
なので、自分からベットはせず、チェックコールに回すべきだと考えるし、その間で複数プレイヤーがぶつかり出したときはトップツーぺアであっても、降りる判断をした方がいいと思う。(ナッツを持っている相手としては、ベットしてくれることを心待ちにしている。)
もちろん、「K Q 8」ボードのように現状でストレートの可能性がない状態であれば、トップツーペアでのオールインは十分アリだと思う。セットには大きく負けているが、JTのようなオープンエンドには互角以上の勝負ができるし、下のツーペアK8やQ8とぶつかればこちらの勝率はかなり高い。AKやガットショットのAJなどが出てくる可能性も相手によってはある。
トップツーぺアはフルハウスに昇格すれば当然ナッツ級に強いし、ストレート相手から大きく取れることがあるが、フロップ段階でストレートボードになっているような状況ではグッと我慢をしたい。
■フロップフラッシュボードの戦い方
フロップで同じ絵柄が3枚落ちている場合。自分が2枚持っていてフロップフラッシュが完成している場合は、ハイカード次第でスロープレイを考える。
K以上であれば1ターンはチェックで回してターンまでいってもいいし、フロップのベットにはジャストコールどめも考える。Aハイフラッシュはリバーまで潜ることもたまにあるし、相手が強気ならリレイズを返していく。
J以下の低いフラッシュであれば(89sなど)、フロップでオールインまで入れきってしまう。次にもう一枚出るとめちゃくちゃ弱くなってしまうため。
相手はこちらのオールインに対して、Aのフラッシュドロー1枚などでコールをしてくれる可能性があるし、セットやストレートはドローイングデッドだが、相手が持っていれば、もう一枚が出てフラッシュを完成されてしまう前に入れきってしまいたいと考える。(既にフラッシュが完成しているが)
こちらにとっては好都合なので、基本的にはフロップフラッシュであっても、Aハイナッツフラッシュか相手がよほど何も持っていなさそうな限りは、スロープレイしないというのが基本的な戦い方でいいと思う。
もしフロップで入れきらずにもう1枚が出てしまうと、一気に相手のアクションを止めてしまう事になるし、上のフラッシュを作られてしまう可能性もできるしでいいことはない。Aハイフラッシュであっても、このゲームは割と頻繁にストレートフラッシュを作れてしまうことを忘れてはいけない...。
1度、自分Aハイフラッシュ、プレイヤー1がナッツストレートフラッシュ、プレイヤー2が下のストレートフラッシュということがあった。まさかプレイヤー2もストレートフラッシュで負けるとは思わなかっただろう。笑
■ボードでトリップス完成時の戦い方
ボードに3枚同じカードが落ちている時も難しい選択が迫られると思う。
「K K K」のような盤面。もちろん、自分がKを持っていれば4カードでまくられる可能性のないナッツハンドになる。ほとんどのプレイヤーは、ターンかリバーまでチェックコールで潜伏をすると思う。
もしフロップで低いポケット(77や88など)を持っていれば次のストリートにいくまでにポットを取ってしまいたいため、ポットベット等で下ろしにいく。それ自体は間違ってはないと思うが、困るのはレイズが返ってきた時。
TTやJJなどより上のポケットが頭をよぎるし、レイズには降りた方がいいと判断するだろう。それは自分がJJやQQを持っていても同じで、プリフロ時点でリンプで回ったのか、レイズが入っているのかも判断材料になる。
こういうボードでフロップレイズをするというのは確かに下ろしやすいが、ナッツを持っていない弱いアクションであることも推測されてしまう。
弱いハンドはさっさと降りてしまうか、レイズを軽く返し、リレイズやコールが入ったらさっさと諦めてしまうのが得策だと思う。
一番気持ち悪いのはチェックコールでついてこられること。突如リバーで大きく打ち返されたら高い確率でオーバーポケットペアや4カードが出てくる。たった1枚の4カードが入る可能性は低いとはいえ、ブラフでのリレイズオールインなどは、もし入っていた時に失うリスクの方が高いと思うので、よほどでない限りはやらない方が無難だと思います。
■オーバーペアの戦い方
オーバーペアは、ボードの絡みや相手次第でオールインまで考えていけるハンドではある。相手がトップヒットやツーペアであっても、十分にまくれる可能性があるし、ボードで重なれば相手のツーペアを消すことになる。
ただし、セットが出てくると相当きついのと、ストレートボードやペアボードでトリップスができていたりすると、かなり弱くなるので注意が必要。
ボード「J 7 9」でQQ持ちの場合。
こちらはオーバーペア、相手がJ9持ちでトップツーぺアとする。
現状は負けているが、例えば「J 7 9 T T」などとなれば、Qのツーペアで勝ちになるし、「J 7 9 A 7」のように落ちても勝つことができる。
オープンエンド+フラドロというアウツが9枚もある強力なドロー相手でも、オーバーペアはほぼ互角のオールインぶつかり合いになります。
(例:ボード「Js Qd 6s」 KdKs:49% Ts9s:49%)
■迷ったらポットサイズベットを打つ?
オッズ計算をしているであろう人が相手の場合、オッズを合わなくすることが大事で、ポットサイズベットにはなかなかコールできるハンドは少ない。
ガットや弱いフラドロはもちろん、例えトップヒットでもセットやツーペアを警戒しておろせる可能性が上がる。中途半端なベットサイズにするくらいなら、おろしてその場でポットを獲得するためにポットサイズベットも有。
特にターンでのポットサイズベットはドロー系はオッズ的に全滅で、よほど強くないとついてくることはできない。
ただし当然、相手が本物の手を持っていた場合は大きく相手にペイすることになって諸刃の剣なので、ブラフやセミブラフでポットサイズを打ちまくるのが良いとは思えない。
あくまでボードの絡み方や相手のアクションなどから判断する必要がある。
また、ルースな相手やオッズを計算していないであろう相手には、このようなブラフでのポットサイズベットはすべきでないと言える。安く打つか、諦めてしまうのが得策。ドローが滑った時のブラフも同様に危険。
■3回を使って分散を減らす
どれだけ有利な状況でも、なるべく3回を提案して丸くするようにする。(相手が拒否したら仕方ないが。)
それによって大負けすることが減り、破産確率が下がる。
もちろん大勝ちで上振れることも減りますが、それは構わない。
正しくエクイティを積めている感覚があるなら、長期的に緩やかにチップが増えていくのが理想なので、特にハイステークスを打つなら下振れる時の資金管理がとても大事だと思う。
(※続きの記事では、3回を使わないことのメリットも書いています。)
■データが命、人読みは不可欠
KKpokerなら、VIPカードを購入することで相手のVPIPなどのデータをみることができる。PokerStarsであれば、PokerTrackerやホールデムマネージャーなどを別で用意する必要はあるが、プロのレベルでやっていくには不可欠のツールと言えると思う。ここに支払う数千円をケチると、もっと大きなポットの局面で、情報面でそれ以上の大きな差になることは間違いない。
自分も今までかなり疎かにしていたと思いますが、今は相手次第で大きく戦略を変えるし、ポジション毎に相手のレンジを考えるようにしています。
そもそもプロっぽい人だらけの卓に沢山チップを置くことは自殺行為で、プロは弱いプレイヤーを一瞬で見抜き、ターゲットにしている。張本人は決して気付きませんが、まさにハイエナのように目を光らせている。
そんな辛いテーブルではなく、自分のレベルで勝てそうな卓(自分と同じレベルかそれ以下のプレイヤーが複数いる卓)を選ぶ方が当然、トータルの結果はよくなる。
稼ぐことが目的なら、勝てるところを選ぶのも大事。一流プレイヤーからエクイティを実現するのは本当に難しいので。
ただし、自分より上手い人と打つと色々参考になるので、資金を抑えてたまにはそういう卓で遊ぶのも大切だと思っています。
■負けハンドのデータ(写メ)を集める
大きく取られたり、勝率がめちゃ低い状態でオールインしてしまった場合は、必ず写メをとるようにして後で見て反省しています。
それだけでなく印象的なハンドなどは全部スクショしています。
実際、残していれば後でツールなどで検証することもできるのでオススメ。
ただしハンド写メが増えすぎると訳がわからなくなるので、解決したり納得したハンドは定期的に消して入れ替えてますね。
■相手のデータをメモ、色分けする
KKPokerなどはプレイヤー欄にメモできるので、積極的にメモをしています。文字数制限があるので、どんどん省略して暗号化していってます。笑
オールイン=ai オールインコール=aic レイズ=r ベット=b みたいな感じで。
色分けは、ルースなプレイヤーには赤、硬く上手いプレイヤーには青、スロープレイやハメチェックをよく使うプレイヤーは黄、のようにしてます。
実際はもっと細かいですが、こんな感じで情報を取りまくっておくと、大きくポットが膨らんでいるような重要な局面でかなり役に立ちます。
特にオールインやオールインコールレンジ、タフコーラーかどうか(オッズ計算しているかどうか、POTベットに弱いハンドでついてくる等)、リバーでのブラフ頻度やブラフキャッチを積極的にしてくるかどうかなどを重要な情報と思っています。
■自分がどういうプレイヤーと思われているか?
「自分が各プレイヤーからどういうプレイヤーと思われているか」を常に考えることは大事。特に、何度もぶつかっているレギュラー相手の場合は、1対1ではそのイメージを裏切るプレイラインを取っていく必要がある。
硬いと思われている→ブラフ頻度を増やす
ルースと思われている→ハンドを絞って大きく打つ
自分からのレイズが極端に少ないなら、ブラフできそうなボードでレイズを多めに入れていく、など。極めて単純だが効果は十分あると思う。
ただ、ブラフを1度ショウすることになったら、次は同じ局面でタフにコールされるかもしれないし、常にイメージが変わっていくことは気をつけたい。
ベットサイズの癖や間合いにも気を付ける必要がある。
■ハンドをショウするかどうか?
ナッツが入っていた時、ブラフだった時、毎回のようにハンドをショウをする人がいる。身内同士でやっていればいいのかもしれないが、よく見ている人には単にそのハンドだけでなく、プリフロでのベット額、ナッツでどれくらいポットサイズを打っているのかなど、実際思っているよりも多くの情報を与えてしまっている。
それが重なると致命的にリークがバレて搾取されることになりうるので、身内同士でも、滅多にハンドをショウすることはしない方がいいと思う。
めちゃくちゃタイトなレギュラーがブラフを見せつけてくる場合があるが、それは自分のイメージを少しでもルースにしたいだけで、ほとんどの場合は本物でレイズやオールインしていることを忘れないようにしたい。
ブラフをショウしてくる人は、むしろ自分が堅いプレイヤーだということを自己紹介してるんだなって思っている。(何度もショウしてる人は別)
実際、自分もテーブルで硬すぎるイメージをもたれている場合は、一度ブラフをショウしておいたりすることはありますが、自分はハンドをショウして相手に情報を与えることは、基本的にはやめた方がいいと思ってます。
コミュニケーションとして仲良い相手だけに見せているつもりが、自分を狙っている全く別のプレイヤーにも見られているので、見せるなら仲良い相手にだけこそっと見せるくらいにしておきたい。
■ドミネイトストレートハンド(上位・下位互換)
ドミネイトと呼ぶのは正しいのかはわからないですが、ショートデッキホールデムでは特に、上vs下ストレートでぶつかることが多く、大きく取られる可能性があるため下ストレートには気をつけたい。
特に、数字が3つ並んでいる時は3通りのストレートがあり得る。
下のストレートになりうる「トラブルハンド」はそもそも参加しないことも考える。私も下ストレートになりうるハンドのオフスートはほとんど捨ててますし、逆に上のストレートを作れる可能性のあるハンドは積極的に参加してます。
ドミネイトされない強いハンド → JT、AK、AQ、AT、KJ、KQ、KT、QJ
ドミネイトされうるハンド→J9、T9、K9、98、Q9、J8、Q8、87、T8...
単独ストレートを作れるハンド→QT、JT、KT、96、87...
こうみると、9や8絡みは下ストレートになりやすいことがわかります。
逆に、A絡みやJT、絵柄ペアの優秀さが際立ちますね。
・AJ > J9
どちらもボード「K Q T」でストレート完成
・AT > T9
「K Q J」でストレート完成
・AK > K9 > 98
「Q J T」でストレート完成
・AQ > Q9
「K J T」でストレート完成
・JT
「A K Q」でストレート完成
・KT
「A Q J」でストレート完成
・KJ > J8
「Q T 9」でストレート完成
・KQ > Q8 > 87
「J T 9」でストレート完成
・KT > T8
「Q J 9」でストレート完成
・QJ > J7 > 76
「T 9 8」でストレート完成
・QT
「A K J」でストレート完成
・JT > T6 > A6
「9 8 7」でストレート完成
・J9 > 96
「T 8 7」でストレート完成
・T9 > A9
「8 7 6」でストレート完成
・96
「A 8 7」でストレート完成
・87
「T 9 6」でストレート完成
他にもあると思うので、また訂正などしていきます。
■AKでオールインをするべきか?
AKはオールインまでいっても利益的なハンドというのが、通常ホールデムでは結論づいています。(諸説や一部条件はあり)
ショートデッキではどうでしょうか。
AKはもちろん強いハンドですが、もしAAが出てくると16:77です。
ドミネイトしているA9のようなハンドなら、57:33。
JJは 52:47、JTには52:48とほぼ互角の勝負。(多少のズレ有)
こうみると、大きく勝っているところがないですね。
ドミネイトしているハンドでやっと6割弱 勝てるといったところ。
AAはこちらでAを1枚ブロックしているので出現率は減りますが、堅いプレイヤーのオールインをAKで受けたいかというと、ちょっと嫌ですよね。
ルースなプレイヤーからであれば喜んでコールで「AAが出てきたら仕方ないでいい」と思いますが、特別にタイトなプレイヤーからであれば降りてもいいと思っています。AA・KK・AKレンジであればよくてチョップですので。現状で、AAでしかオールインを見てない相手であれば、フォールド。
これは自分がKK持ちでも、同じことが言えると思います。(さすがにKKを降りるのは超レアケースになると思いますが)
スチールを狙ってオールインをこちらからするのは、AQやJJなどをほとんど降ろせますし、コールされても上を取れているので全く問題なく、ポットがある程度膨らんでいれば効果的だと思いますが、あとはAAに捕まってしまったら仕方ないとバンクロール的に思えるかどうかですね。
とはいえ、スチールできる金額が通常より大きいこと、JJなどのペアにも少し勝っていて、AAにも通常ホールデムほど大きく負けていないことを含めて考えると、統計的にはオールインで問題ないんじゃないのかな〜と今のところは思っています。(今後しっかり検証したい)
■成績の分散・大敗・下振れとどう向き合うか?
ポーカーを真剣にやっていたら、必ずここと向き合う時がきますよね。
究極的には、「1回の結果はどうでもいい」と思えるようになることが、最も大事だと思います。
言い換えると同じ状況で10000回、同じようにプレイをするか。
とはいっても自分を含めて、ほとんどの人はそうは思えないと思います。やっぱりその瞬間に大きなチップを取れることは快感ですし、取られることは苦痛なわけです。
でも、自分が利益的なプレイをしている(エクイティを積めている)という感覚があれば、そしてポーカーというゲームを理解していくほどに、1回の結果はどうでもよくなっていくはず。機械のようにとまではいかなくとも、それに近い状態になっていく。
それはポーカーを純粋に楽しむということからは少し遠ざかってしまいますが、ポーカーで稼いで生活するとかプロになるというレベルになると、必須の考え方になる。
自分も3回勝負で勝率3割以下の相手に3連敗したり、リバーで勝率3%程度の相手に連続で引かれたりと、あまりに不遇の負けに偏るとイライラしてスマホを投げそうになることは今でもあります。。苦笑
でもそれは勉強不足か、戦うステークス(バンクロール管理)を間違えているのどちらかである可能性が非常に高い。フリーマネーでやってたら多分そこまでイライラしないし、負けても100円とかならってのも同じ。
そもそも下振れなのか、自分が利益的なプレイをできていないのか、という問題もある。ここは経験とスキルを磨いて勉強しまくるしかない。
1回の勝ち負けよりも1回の過程、「勝率で上を取れているかどうか」が最も大事なんじゃないかと思います。(ポットによっては勝率は低くていい)
あとは分散を抑えるために、複数回勝負を提案する。回数が多いほど分散が抑えられるので。ちなみに私は3回お願いマンですが、よく断られます。笑
この考え方が絶対に正しいというわけではありませんが、イライラして「ポーカーはクソゲー」なんて二度と言わないようになること。
■スチールすべきシチュエーション(プレッシャーを最大限にかける)
ショートデッキホールデムでは、毎回全員がアンティを払っていることもそうですが、ポットのスチールがとにかく重要になると思っています。
例えばフラドロの勝率が32%、ストレートドロー48%くらいなわけですが、通常のホールデムよりもオープンエンドの勝率がとても高い。(通常32%)
それを考えると、圧倒的にオープンエンドでスチールが仕掛けやすい。
例えばボード「JT」と落ちている状況でのKQ持ち、「89」と落ちている時のJT、「67」と落ちている時の89などが当てはまる。
気をつけなければいけないのが、「上のストレートドローであること」で、例えば「JT6」フロップで、89など下のオープンエンドでいくのはやめたほうがいいと思っています。単純にKQ持ちには数字の並びで負けているので、KQとぶつかってどちらもドローを引けなければ、Kハイに負けます。
あとはフラドロボードにも注意したほうがいいですね。実質フラドロがいればその分アウツが2枚減っているので、勝率は36%に下がっています。自分が1枚抑えていれば、少しだけオールインしやすくはなりますが、フラドロボードではポットをコントロールして慎重にいったほうがいいと思う。
重なっているボード、ペアボードも基本的に避けたい。「898」みたいなボードのJT持ちは、89や99持ちにはほぼドローイングデッド状態。A8などトリップスにも勝率的にかなり厳しい。
逆に例えば「Ah Th 9d」ボードでのJhQh持ちのように、オープンエンド+フラドロもついていれば勝率はかなり高くなる。勿論上のフラドロがいたら別ですし、そういうボードでオールインコールされる時は、大概Aハイフラドロなんかを持たれていたりするが...。
ストレートボードの場合、例えば「8JT」と落ちているボードでKQを持っていたとして、Q9や97持ちのストレートがいたら現状は負けているが、9かAを引けば上のストレートで勝つことができる。ただしその場合は、アウツが1枚消えているので7枚で42%ほどの勝率でしょうか。
逆に自分が「6JT」ボードでオーバーペアAA持ちであれば、相手のチェックレイズオールインに対して考えるのは、セットである66 TT JJ、ドローのKQ、89が濃厚。それからトップツーペアのJT。このボードではドローが出てくる可能性も高く、プリフロでレイズが入っているならKQ、TT、JJ、JTの可能性は高くなる。
KQに対しては相手のドローであるAのアウツを2枚抑えているため、アウツ6枚で36%ほどまで下げることができる。ただしKのアウツ3枚も入れるとあまり差はない。セットの可能性も結構あるしで、こう考えてみるとオーバーペアもなかなかコールしにくい。
今のチップを失いたくないと過剰に思っているような、慎重なプレイヤー相手ほど、チェックレイズオールインのようなプレイが有効と思う。
コールされても、相手がセットなどよほど強くない限りは大きく負けていることはないですし、実際にトップヒットや下のツーペアではかなりコールしにくいので、降ろせる確率が高いのも確か。ガットショットや下のドローなどでコールしてくれる相手にも利益的。
ただし、慣れている人にはボードでドローとバレやすいですし、毎回のようにやっていると見抜かれて対策されるでしょう。セットなどより強いハンドでも同じようにプレイしたり、細かくベットしていくプレイも混ぜておく。
また、チェックレイズ頻度が多いプレイヤー、ドローでのスチールオールインがあまりに多いプレイヤーには、こちらからあまりベットを仕掛けないか、トップヒット・トップキッカーなどでもコールする頻度を上げる。ナッツ持ちで適度なサイズベットを仕掛けてオールインへ仕向けるなどの対策。
できれば既にポットにチップがより多く集まった状況を利用して、チェックレイズオールインなんかをするようにしていくとよりいいかと思います。
自分からアクションが始まって、フロップでいきなりオールイン!みたいなのはあまり良くないんじゃないかなぁと。テーブルによりますが、強いハンドにしかコールされず、プリフロのわずかなチップスチールで終わってしまうので。勝率があるとはいえ、所詮ドローであることは忘れずにいたい。
■$10-30ステークス攻略(アンティ0.2 ショートデッキ)
個人的な体感ではあるが、プリフロでいきなりのオールイン戦略を取るプレイヤーが圧倒的に多い気がする。そしてレギュラーや多くのプレイヤーはAK・KK・AAのみをオールインレンジとしている。
なので、AQやAJ、QQ、JTなどでオールインコールをするのが利益的でないことが多い。特にドミネイトされてる可能性の高いAQs、KQs、QQなどを、いきなりオールインしてくるプレイヤーから我慢してフォールドすること。
一方でオールインコールレンジがAJやKQなどと広い人も結構いるし、何でもオールインやオールインコールする人もまれに出現する。
そういう人には当然、こちらからもAKなどでいきなりオールインをぶつけて行くし、少しレンジを広げてオールインコールを受けることもある。
そして、できるだけフロップで戦うようにする。
安くフロップを見れる時は、積極的にフロップへ進む。
フロップ以降の方が、勝率的にも差を付けられる可能性が高いので、こちらからオールインや大きなベットにコールできるハンドをしっかり待つ。
プレイヤーごとのレンジをしっかり把握しておくこと、自分からのオールイン・レイズレンジ、オールインへのコールレンジ。
特にベットサイズが素直なプレイヤーが多く、突然のオールインやポットサイズを超えるベットは気をつけた方がいい。
■$25-75ステークス攻略(アンティ0.5 ショートデッキ)
ハイステークスになるほど、フロップ以降の戦いがより高度になっている。ベットサイズもしっかり考えられていて、ブラフ・レイズの混ぜ方が上手くなっている気がする。あくまで体感ではあるが。
ハンドを絞って、なるべく下のストレートやツーペア、トリップスなどでぶつからないように気をつける。このステークスに限ったことではないけど。
堅い卓やプレイヤー相手だと、「セット対セット」で大きくぶつかって下をひかされることも多くなったため、卓によっては66や77、88までは捨てる頻度も増やしている。TTやJJなどをリンプで入ってくることも多々あるし、自分もセット同士でぶつかる際に上を取れるよう意識している。
というのも例えば「J87」ボードなどでこちら77、相手JJ or 88だとすると、勝率は致命的に低く負け濃厚。それでいてオールインまでぶつかるのだから、厳しいというもの。頻度は少なくとも大きく取られてしまう。
このボードで、硬くスキルのあるプレイヤーからレイズが飛んでくるとしたらこれはもう、T9でストレート完成か、JJ、88。そんなところしかない。フラドロボードなら、「96」のストフラドローなど。
トップヒットAJやオーバーペアのQQやKKはほとんど出てこないし、セイムハンド77は存在しない。T9だとしたらほぼ五分五分、88かJJなら9割方負けという勝負になってしまうため、そもそも77で入る頻度を減らす、相手のアクションを見てボトムセットやミドルセットを降りるという判断をしていく必要もあるという感じ。
ここについては、また追記したいと思います。
■強いプレイヤーの特徴
強いプレイヤーの特徴について、もちろん一概にこうと言えることはないのですが自分が思う部分をまとめていきます。あくまでデータとして見える部分での話です。
・こなしているハンド数が多い
まず単純にハンド数は経験値なので、沢山打っているプレイヤーはそれだけ穴も少ないと考えていいと思います。ただ、何も考えず適当に打っていてもハンド数は増えていくので、ここだけで上手いと決めつけるのは違う。
・WinnerがFishを上回っている
KKpokerであれば、VIPブラックカード・プラチナカードで見ることができます。ただしこれについてはほんの参考程度ですね。あまりにWinnerとFishの差が開いているようだと信憑性は増していくと思います。
・VPIPが低く、PFRと差が少ない
ショートデッキだとVPIPは通常より高くても全然いいと思いますが、それでも50%を大きく超えるようだと明らかに参加しすぎと思います。通常ホールデムは多くても35%くらいまででしょうか。上手いプレイヤーはハンドを絞ることの重要性を知っているので、VPIPが低い傾向にあります。
またリンプが多くなるとPFRとVPIPの差が開いていくのですが、リンプ自体も推奨されるケースは少ないため、参加する時はレイズで参加することで、「VPIP24 PFR19」のような感じになっていれば、しっかり打てるプレイヤーである可能性が高くなると思います。
ショートデッキではVPIP30%台以下だと、相当硬く我慢できるプレイヤーだと言えると思います。そういうプレイヤーからのレイズやベットには最大限注意する必要があります。
・W$SD%が50%を超えている
勝っているプレイヤーは、W$SD%が50%を超えていることが多いように思います。30%台〜40%前半だと負けているプレイヤーである可能性が上がる。理由としては50%を超えているプレイヤーは、弱いハンドはショウダウンする前にそもそも降りているか、ブラフベットで降ろしている割合が増え、バリューとブラフをうまく使い分けていることで、ショウダウンになった時にはしっかりと勝てる強いハンドが残っているという感じ。
ちょっと説明が難しいですが、、とにかくW$SD%が30%台というのは、弱い微妙なハンドでタフコールをしすぎていたり、ブラフをすべき局面でしていないということが考えられると思います。
・shark scopeでグラフを確認する
Pokerstarsの場合ですが、shark scope(https://www.sharkscope.com/)というサイトでプレイヤーごとの戦績が確認できます。
言い逃れようのない事実がそこに記されているので、グラフがちゃんと右肩上がりでプラスになっているかどうかを確認してみると良いでしょう。Abilityの数値も大事で、95を超えているようなプレイヤーは鉄強です。
■鉄強プレイヤーに勝つためのヒント
強いプレイヤーの特徴として、タイトであることがまず挙げられ、アグレッシブな比率も高いと感じる。打つべき時にはバリューでもブラフでもしっかり打ってくるし、隙がないといった感じ。とにかく常に他のプレイヤーよりも考えていて、オッズも当然計算しているし、ハンドリーディングにも長けているので、ブラフしてもしっかりキャッチしてくる。
言葉にすると難しいですがこんな感じでしょうか。
ショートデッキで格上のプレイヤーと当たる場合、どうやったら勝てるでしょうか。もちろんトータルで勝ち越すのは難しいというか、長い目では実力通りの結果にはなるわけですが、とにかく、ポットベットやオールインでエクイティを積極的に奪っていくことを考えていきたい。
オールイン勝率で上を取るためには、プリフロ段階ではAAのみでオールイン、それ以外のAKやKK、QQをレイズにジャストコールも考慮。
フロップ以降でオールインまでぶつかる例としては、ツーペアvsセット、セットvsセット、ツーペアvs強いドロー、上ストレートvs下ストレート、ツーペアvsツーペアなど。
勝率で上を取るためには、まずプリフロ段階で捨てるハンドを増やす。例えば下のセットでぶつからないために、66、77、88はレイズにフォールド。KK~99をリンプやレイズコールに回し、上のセットを作りに行く。
下のストレートになりやすい、J9やK9、T9などを捨てる頻度を増やす。(スートなら安いレイズには参加)逆に、上のストレートを作りやすいAT、KQ、JTなどはオフスートやレイズが入っていても積極的に参加する。
スートの価値を最大限利用し、Axs持ちのフラドロボードでチェックレイズオールインなどプレッシャーをかけていく。(できればガット付き)もしくはナッツフラッシュ完成後に潜って、相手がストレートやフルハウスに昇格するタイミングで大きく仕掛けるなど。
ツーペアは低いツーペアならポットを膨らまさず、フルハウスになるのを待つか、ベットが大きければ諦める。トップツーペアであれば、ストレート完成の可能性がなければオールインを仕掛けても良い。ただしツーペアを過信しすぎないこと。セットには大きく負けている。
トップヒットはゴミハンドくらいの感覚でも良い。トップキッカーであっても同様、ベットしてレイズが帰ってくるようなら大抵負けている。勝っているとすればドロー系だがオールインにコールは難しい。
オープンエンドドローは積極的にオールインスチールも有、ただし上手いプレイヤーには読まれやすいのとフラドロボード等に注意。こちらのアウツが消されて勝率が下がってしまうため。(48%→36%)
読まれにくく強い「セット」が肝、既にストレートが完成している相手にすら勝率は五分、ツーペアやオーバーペア、トップヒット、ドロー系などには大きく勝っている。怖いのは上のセットとフラッシュくらい。
なるべく上のセットを作ってフロップ段階でオールインをぶつけるのが、上手いプレイヤーには効果的なんじゃないかという、現段階での考察でした。
■パッシブ(消極的)プレイヤーの対策
この手のプレイヤーの特徴は、プリフロレイズ(PFR)が低く(目安として10%以下)、ナッツ級のハンドが入っても、自分から打ってくることが少ない。レイズ率も1~3%くらいで、レイズが返ってくるときはナッツに近いハンドのみでブラフもほぼ0。
もちろん細かく分けると、パッシブの中でもさらに色々なタイプに分けられると思いますが、実際かなり多いです。
では、どのように戦えば良いでしょうか。
基本的に潜伏して、相手から大きく打ってくるのを待つカウンター戦法の使い手と言えるので、一番NGなのは微妙なハンドでの、ディープスタック・オールインなどでしょう。トップヒットや、低いツーペアなどでいきなりオールインをすると、見事に餌食になります。
しっかりレイズを刻みながら、相手の反応を見ていく必要があると思いますし、リレイズが返ってくるようならほぼ負けています。特にリバーは要注意で、相手から打ってくる状況では、大抵かなり強いハンドが入ってます。
パッシブプレイヤー相手には、しっかりとこちらもハンドを絞って強い手で戦っていくことを意識しつつ、いきなりオーバーポットベットやオールインなどをしない。要所でブラフベットを仕掛ける頻度を増やす。(ペアボードやフラッシュボードなど)コールされたらそれ以上、不用意にポットを膨らまさない。
パッシブプレイヤーはなぜか、自分からは打たないけれど、ガットでポットベットにコールしたり、相手からのベットにはタフコである人も多い気がします。なので、そういうプレイヤーには通常より大きめに打っていくことがオススメ。滑った時には諦めてくれることが多いので、戦いやすい。リバーで大きめのブラフなんかを混ぜてくるプレイヤーは少し厄介ですね。
また、あまりに硬すぎる、降りすぎるプレイヤーはスチールし放題なので、プリフロ段階からレイズして、アンティを積極的にスチールしにいく。
■アグレッシブ(積極的)プレイヤーの対策
PFRが高く(20%台~)、CBも積極的(60%~)、レイズも多い(レイズ率8%~)。ガンガン仕掛けてくるアグレッシブプレイヤーに対して。
ここについてもPFRは控えめだったり、細かく分けると色々なパターンがありますが、これらのプレイヤーは基本的に恐れ知らずにオールインを仕掛けてきますし、微妙なハンドでもオールインコールをしがち。
こちらから大きく打っても、セカンドヒットやあまり強くない手でコールをしてきやすいので、まずはブラフを控えたほうが良いと言えます。
ドローが滑った時などに諦めることも選択肢に入れておくか、打つとしても安めに打つ。どうせ大きく打ってもコールされてしまうので。
アンティスチール目的も含め、アグレッシブなプレイヤーが繰り出すビッグベットやレイズには時に非常に悩まされ厄介ではありますが、特にルースアグレッシブなプレイヤーには穴があると感じます。
簡単に言えばタフコールやオーバーベットをしすぎるので、入っている時にだけ大きく打って、入ってない時は早々に諦める。参加率を下げて、強いハンドに絞るだけで結果は大きく変わると思います。
レイズが多いプレイヤーには、こちらからのベットを控えて、チェックコールでポットをコントロールしていく。もしくは強いハンドが完成した段階で、チェックレイズオールインを返す。
また、リバーでの大きなベットやレイズ・オールインなどには、微妙なハンドでは無理にコールをする必要もないと思います。しっかり強いハンドを待ってコールしていけばOK。
ただし、いわゆるタイトアグレッシブ、ブラフとバリューのバランスをしっかりと考えているプレイヤーについては、強いプレイヤーである可能性が高いので警戒をしたほうがいい。
強いプレイヤーの特徴については、上の方で章を作ってますが、W$SD%が50%を超えていることが多いように思います。もちろん例外有。
■ショートスタック・オールイン戦法に対する対策
ショートスタック(最少バイイン)で常にプレイし、積極的にプリフロやフロップでスチール気味にオールインをぶつけてくるプレイヤー。
結構多く厄介なので、少し触れておきます。
スチールがこのゲームでは重要なのはありますが、彼らがオールインしてくる時は、ポットが既にある程度膨らんでいる状況であることが多い。
ショートスタックなので、オールインでチップを失うことを必要以上に怖がる必要がないため、かなりアグレッシブ。
例えばUTGが4倍にレイズ、複数コールが入っている状況など。そういう状況では広いレンジでオールインを入れてくる。(KQsやQJs、JTs、JJなど)
AKやKK、AAなどプレミアハンドでは、いきなりオールインを入れてくるか、リンプしてから相手のレイズにリレイズ・オールイン。
フロップ以降では、ドローやツーペア以上の強いハンドができたら、チェックレイズ・オールインを多用。もしくは、1POT分くらいの残りスタックを、ハンド関係なくオールインしてくる人もいます。
彼らに対しては、こちらから無闇にレイズやベット、レイズにコールなどを入れず、ハンドを絞って相手より上の手を待つことが有効。
あまりにスチールが多いようなら、AAやKKなどでプリフロレイズにジャストコールしてみたり、リンプしてみたり、安くレイズしてみたりします。(その後の相手のリレイズオールインには当然コール)
何より大事なのは、相手がどれくらいの強さでオールインしてくるかのレンジを把握することで、ルースな相手は倒すのにそこまで苦労しませんが、問題はタイトなプレイヤー。あまりにタイトな場合、相手からのベットやレイズ、オールインなどは、よほど強くない限り降りてしまって良い。そういう相手とムキになって戦おうとする必要はない。
■CB(コンティニュエーションベット)の頻度について
ショートデッキホールデムにおけるCBは、どれくらいの頻度で打っていけば良いのでしょうか。一概に「こう!」ということは言えませんし、考察に過ぎないのですが、あまり高いのはよくないんじゃないかと思ってます。通常のホールデムよりは少なくとも抑えたほうが良いと思っています。
もちろん相手プレイヤー次第に変える必要はありますが、目安としては40%台半ば~50%くらいでしょうか。
というのも、ショートデッキではフロップ段階でオールインまで発展するケースがとても多いため、こちらのCBが餌にされてしまいやすい。オープンエンドなどでスチールもガンガンできますし、フロップストレートやセットなんかができる頻度も多い。
多人数POTでは特に、よほど強くない限りはCBを控えた方が良いと思っています。打つなら、レイズオールインにコールできるくらいのハンドで。
とはいえ、ガットなどのドロー系に不用意にオッズを与えたくはないので、ヘッズアップでのトップヒットなどはしっかりと打つべきと思っています。
ただし、常にいつオールインが返ってきてもおかしくないと考えて、サイズも調整して打っていくべきですね。
■上手くいかない時・勝てない時の考え方
どうやっても勝てない時、勝てる気がしない日なんていうのがありますよね。しかし、今日という日のプレイは膨大にこなしていくハンドの中のほんのわずかな事象に過ぎず、そこにメンタルを左右されるのは問題。
1日の勝ち負けの結果よりも、「正しくプレイできたかどうか」を常に考えていきたい。そこに疑問を持って、プレイしたハンドを検証をしていく姿勢がないと、長期で勝っていくのはやっぱり厳しいのかなぁと思います。
このゲームは通常のホールデムより確率は丸いですが、ハンドをこなしていくほどに当然、正しくプレイをしている人(利益的なプレイをしている人)がチップを着実に増やしていきます。
これは自分の戒めでもありますが、この席がダメとか、このディーラーの時はダメとか、この相手の時はいつもリバーで捲られるとか、そういったスピリチュアル的な部分に気を取られないように気をつけたいです。
■1日で最も負けた日の振り返り
上に付随する形になりますが、私が現時点で考えられうる限り負けた日のことを振り返っていきます。金額的には6桁ですが、「入れていた資金に対して実に25%を1日で失う」という明らかに許容をオーバーした損失でした。
まず、その日は気持ちが浮ついていて、普段よりレンジを広くフロップを見にいっていたり、相手のベットに対しても広くコールし、またリバーで滑るたびデカいブラフなどをかまし、ことごとく捕まっていました。
ツキにも恵まれず、大きいポットのオールインでは、ことごとく負けていました。勝率が8割くらいあるのも複数回負けたり。
また、それを取り返そうと卓に毎回MAXバイインで入るため、負ければ当然傷はその分だけ大きくなっていった...という感じ。
自分の身の丈(許容資金)に対して、高いステークスに座ってしまっている、卓にチップを置きすぎているということもあったと思います。
要するに資金管理・バンクロール管理の部分ですね。
この部分について次の項目で書いていきます。
■資金管理(バンクロール管理)について
実際にKKPokerにおけるアンティ1ゲーム($50-150)は、MAXバイイン150$。オールインで3連敗でもしようものなら、一瞬で-450$になります。
3連敗なんてのは50%の勝負でも確率的には頻繁に起こるので、例えば入れている資金が1000$しかない状況で150$を卓に置くというのは、明らかに許容をオーバーしていると言えるかと思います。
1日で資金の50%以上を失ったり、最悪の場合は全て溶かす可能性も十分にあり、その資金管理でプレイしていると、下振れたりプレイが雑になったりした時に破産する確率が極めて高い、ということです。ポーカー人生は長いわけですから、たとえ1%の破産確率だったとしても、100日もプレイすれば資金ショートしている可能性の方がむしろ高いかもしれません。
参考までに、以下が50%の勝率で連敗する確率です。
1・・・50%
2・・・25%
3・・・12.5%
4・・・6.25%
5・・・3.125%
6・・・1.563%
7・・・0.782%
8・・・0.391%
9・・・0.196%
10・・・0.098%
15・・・0.004%
現実的には連続10連敗くらいまで考えておく必要があり、50%で10連敗は確率にして0.1%なので、1000日プレイすれば1日起こってもおかしくないイメージ。それ以上はかなり稀な事故レベルなので、気にしなくてよさそう。
それを考えると、500ドル~1000ドル程度の資金で100ドルを卓におくということがいかに自殺行為かがわかると思う。(もちろん無尽蔵に何度も1000ドルを入金できるなら別だが、多くの人はそうではないでしょう。)
3回を提案して損失を丸くすることはできますが、それを相手がのんでくれるとは限りません。
アンティ1ゲームであれば、フルスタック150$バイインでプレイしていれば、1日で1卓につきMAX1500ドルくらい負ける可能性は常にある。
1卓につきなので、アンティ1を3面で打っていれば1日で-4500ドルということもあり得なくはないわけです。もちろん確率的にはかなり薄いですが、毎日打っていれば、そのうち起こりうるというのも事実。
アンティ0.5ゲームであれば、フルスタック75$バイインなのでその半分、1日で1卓750$×3、2000ドルちょいくらい負ける可能性は常にある。それが許容オーバーだというのであれば、バイイン額を抑えて例えばMAX25$にすれば、10連敗しても1/3の-250$で済む。
もちろんその分、勝つ時の金額もマイルドになりますが、何よりも「破産をせずに毎月緩やかにチップを増やしていく」というのが個人的には理想なので、2000ドルくらいを入れてコツコツとプレイするなら、アンティ0.5ゲームを最小バイインの25$でやる(卓が良い状況の時だけバイインを増やす)というのが、現状は良いのかなぁという感じです。
また、私のルールは、「1日最大許容損失は入れている資金の25%まで、それを超えたらその日は終了」というものですが、そういう日に自分がそこで負けたまま終われない性格なのを知っているためw、1日最大許容損失は20%までとして、それ以降は最小バイインでプレイ。それでも負けて25%に到達したなら本当に終了、という感じに設定しています。
これでも人によっては多いと思うことでしょう。もっと手堅く破産確率を下げておきたい人は、10%などに調整すると良いと思います。
■レギュラー同士のエクスプロイトについて
毎日打っているレギュラーの方であれば、顔馴染みになるプレイヤーもいると思います。相手も毎日打っているなら当然何度も同卓することになり、下手すると相手も3面打ち、こちらも3面打ちで全卓同席というような状況になることもあるわけです。
そうなると、何度も何度もぶつかっているうちに、相手の癖やパターンが見えてきます。当然相手には、こちらの癖やパターンが透けていく。
例えばベットサイズテル。強いハンドの時だけポットサイズベット、弱い時はハーフやそれ以下である可能性が高いとか、ナッツハンドであえて超ミニマムベットをしてくる人、ポットベットブラフをしてくる人など様々。
プリフロでAK以上だけいきなりオールインしてくる人、レイズはほぼプレミア確定な人、KQやJJなどのハンドでもオールインやオールインコールをしてくる人、プリフロレイズ額で役の強さが透けてる人。
また、リバーでのベットにブラフがほとんどない人もいます。滑ってTハイのような状況でも打たずに諦めたり、逆に滑ったらリバーで必ずブラフを打ってくる人もいますし、リバーは分かりやすく性格が出ると思います。
それから3ベットに対して降りすぎる人や、3ベットをコールしすぎる人、4ベットやオールインにブラフがない人、オールインブラフも厭わない人。
ポーカーを打つ以上、レギュラーとぶつかることは避けて通れないので、いかに相手の癖を読み、エクスプロイトできるかは当然重要になる。
そうやって打ち方を変えたり、あえて普段取らないような戦略をとったりして裏をかいてやろうと模索しあった結果、その先にたどり着くのがいわゆる「ナッシュ均衡」というやつですが、ここについては6+におけるGTO編でいずれまた追記をしていければと思ってます。
とにかく、個人的に考えてることとしては、やはり同じようなレベルのレギュラー同士で打ち続けても利益的ではないということ。短期的にはどちらかがプラスになったりマイナスになったりしても、明確な実力差がないのであれば、レーキ分だけが削られていくのみという感じ。
ポーカーで勝ち続けるにはやはり、「いかに自分より弱いプレイヤーからチップを頂くか」といった部分がどうしても含まれてくるので(残酷では有りますが)、仮に卓全員が似たレベルのレギュラーであれば、打つ価値(期待値=EV)はないと判断することも大事かもしれない。
そこそこのレベルで、大負けせずに長く楽しめる趣味としてポーカーをやる「お小遣い程度稼げれば良い」というのであればこんな感じで卓選びや人読みをして打っていれば良いと思いますが、「生活できるレベルや生涯で数千万以上を稼ぐ」というのであれば、これでは先がないのも確か。
自分が更に上手くなっていくためには、より数学的なアプローチで深く知識をつけていく姿勢が重要になり、その1回ごとの細かいEV差の積み重ねが大きく結果を分かつので、日々勉強あるのみですね。
■地雷避けゲームという感覚
自分の感覚的な話で申し訳ないですが、6+ホールデムを打つ上では、「地面に埋まっている地雷(罠)をいかに踏まないようにするか」といった意識が重要だな、と打つ度に感じています。
上の方で「エクイティの奪い合い」という表現をしましたが、そこに並行した形での、地雷避けゲームという感覚。
つまり慎重・タイトになって悪いことはなく、あらゆる可能性を考えている必要があるということ。「まぁいけるやろ〜」などと軽いノリでベットやオールイン・オールインコールをすると、確率的に大抵負けているでしょう。
特に、ドローイングデッドを最も警戒する必要がある。
筆頭例としてはフロップフラッシュ(3枚同じ柄)、それからフロップフルハウス、フロップストレートがあり得るような状況では、自分がトップヒットや2ペア程度であれば、最大限警戒しておく必要があり、自ら闇雲にとりあえずで大きなCBを打ってくのは危険。
もちろんCBを打ってレイズが返ってきたらダウンでも良いですが、6+ではスタックにもよりますが、フロップ段階でもオールインに発展しやすいので、その度に自分のベットがスチールされてしまう可能性がある。
マルチウェイ(複数人でのフロップ)などはもっと地雷が埋まってる可能性が高まるので、より慎重にフロップの絡みで判断する必要がありますね。
■寝落ち(Sitting out)は3文の損
例えばKKPokerでは、何らかの理由でプレイヤーがアクションを連続で行わないとSitting outの扱いとなり、「自動チェックorフォールド」というモードに切り替わります。(相手からレイズがあれば自動フォールド)
大抵は寝落ちか、スマホの充電切れ、電話がかかってきた、などになりますが、私は最も多いのが寝落ちで、次に充電切れという感じ。
あとは「退席したつもりが一時離席になっていた」、「ボタンをなぜか勝手に押していて気づいたら席に座っていた」なんてことも。
私もスマホでプレイできるのもあり、ついベッドでゴロゴロしながら打っていて、気づいたら寝てしまっていた、なんてことが数えきれないくらいあります...。
しかし冷静に考えてみると、これでめちゃくちゃ損をしています。それは思っているよりも大きな額で、SittingOutによるこれまでの見込み損失を計算してみたところ、驚愕しました。
何らかの理由でSittingOutになってしまうことが週に平均3回ほどあると仮定(もっとある可能性が高い)、平均すると25-75$のアンティ0.5ステークスに座っていることが最も多く、さらに自分はほとんど3面打ちです。
Sitting Outは1週で自動退席となるため、6人テーブルでアンティ0.5$×6=3$。更にボタンで支払う0.5$で1回につき3.5$の損失。
×3面打ちで10.5$。これを平均週3回やらかす場合、1週間で-31.5$。
1ヶ月にすると、なんと-126$にもなります。3文どころじゃないです。
(計算が間違っていたらコメントでご指摘ください)
Sittingoutだけでこの損失額、と考えると恐ろしいですよね...。
当然、より上のステークスであれば更に損失は拡大し、アンティ2の100-300$テーブルでやらかした場合は、1回につき14$も取られています。
これは、かなり良いランチが食べれる金額です。(どうでも良い)
とにかく、寝落ちなどによるSitting outには、本当に気をつけましょう!!
自分も眠くなったらプレイをやめるなどの対策を、より徹底していきます。
■こまめな休息を取る重要性
自分は何事においてもそうなのですが、良くも悪くも、一度始めると平気で10時間とかそれ以上をやり続けてしまうタイプです。
学生時代は、試験前日の夕方から朝まで徹夜で勉強し、一夜漬けでそのまま寝ずに試験に臨む、なんてこともしょっちゅうでした。
ポーカーでいうと、「気づいたら10時間くらいぶっ通しで打ってたわ」なんてことが日常茶飯事なわけです。(しかも3面打ち)
ですが、本来人間の集中力はそう長くは続かないため、こまめな休息を取らないことで、自分の気づかないところで集中力が切れていて、あらゆるミスが誘発されます。
例えば、相手のベットサイズを見間違えてコールしてしまった、ボタンを押し間違えて相手のオールインにコールをしてしまっていた等。実際これはかなり致命的なミスで、大きく収支に影響してきます。
どれだけ調子やテーブル状況が良くても、逆にどれだけ調子が悪くて「取り返したい」という執念に燃えていたとしても、長くともやはり3時間に1回くらいは休憩を入れたいところ。
できれば、1時間打って10分休むとか、一般的な学校のような集中&休憩サイクルというのは、人間のメカニズムに沿って合理的に設定されているので、それを自分もキャッシュゲームでも取り入れていきたいです。
トナメなんかでも、1時間おきに大抵ブレイク時間がありますよね。
あまりにぶっ通しでやりすぎると、上の項目で挙げた「寝落ち」などにつながるケースも増えますし、こまめな休憩というのを、これまで以上に意識する必要があると思います。(書きながら言い聞かせている。笑)
■アンティスチールを極めるために(ポジションごとの戦略)
スチールの重要性については上の方の項目で書いていますが、実践的かつ効果的にプリフロップでスチールを決めていくことは、長期的な利益に直結すると思います。
高い頻度で、戦わずしてポットが獲得できれば、当然チップはその分緩やかに増えていき、戦績もより安定するはず。
スチールとポジションの関係性については、文章だけでは説明が難しく、画像があると100倍わかりやすいと思うのでいずれ用意したいと思いますが、今は取り急ぎ、文章だけで書いていきます。
通常ホールデムと同じく、UTGから始まりBTNが最後のアクションになりますが、6+では全員が平等にアンティを支払っているという部分で、トナメでのアンティスチールの感覚に少し似ているものがあると思っています。
フォールドするか、リンプするか、安くレイズするか、高くレイズするか、オールインするかといった選択肢が大まかにありますが、
肝となるのは、やはり「どういうプレイヤーが卓に多いか」という部分の意識で、PFR(プリフロレイズ)率の高いプレイヤーが多ければ、プレミア系(AK・KK・AA)でのリンプインや安いベットを通常より少しだけ増やし、リンプ→相手のレイズ→複数コール→オールインというような形をメイクすることもできて、スチールで終わったとしてもいきなりオールインなんかをするよりもチップを稼げる。
逆にPFRの低いプレイヤーやVPIP(参加率)の高いプレイヤーが多ければ、こちらから高めにレイズしていき、リンプは滅多に使わない。AKなんかは特にそうですし、AAといえど参加人数はなるべく減らしておきたい。
・UTG
基本的にはハンドレンジを最も絞りつつ、参加するハンドの多くでリンプを採用。(ここは以前から考え方を変更。)
PFRや3ベット率の高いプレイヤーが卓に複数いて自分のスタックが浅い場合、よりリンプインを増やしたい。
UTGでプレミアハンドでリンプする戦略を上の方で取り上げましたが、これも非常に有効。
ただし、UTGでプレミアを毎回リンプインすると警戒されてプリフロレイズが入りにくくなるので、微妙なハンドでのリンプや、AAでの通常サイズのレイズも混ぜておくと良い。
・BTN
ボタンの場合、ポジションがあってフロップ以降が有利に戦えるため、通常よりは広くレイズコールできる。
BTNでレイズするかどうかやその頻度は、先ほど挙げたリンプからリレイズオールインしてくる、いわゆるハメプレイヤーがいるかどうかによって変えている。特に意識すべきは、UTGやUTG+1といったアーリーポジション。
そういう戦略をとるプレイヤーが複数いるのであれば、そこそこ強いハンド(ATs、KQoなど)でレイズする場合でも、サイズはあまり大きくせずに安くレイズするか、そのままコールすることも多くなる。特に複数プレイヤーがコールしている場合は注意が必要。
フロップ以降も同様で、チェックレイズ率の高いプレイヤーがいる場合は、こちらもオールインコールできるハンドでのみベットするか、トップヒットでもボード次第では、あえてチェックで回したりするケースも出てくる。
・CO(BTNの右側)
いわゆるBBに対するSBポジションで、プリフロップで全員がフォールドで回ってきた場合は、ヘッズアップでアンティスチールのチャンスになる。
当然アンティスチールは大きいため、スチールのモチベーションは上がり、通常ホールデムよりは多くのハンドでスチールを狙っていきたい。
ただし、ここも相手次第で、VPIPの高いプレイヤーや3BET頻度の高いプレイヤーがBTNにいる場合はハンドを絞る必要があるし、コールされれば悪いポジションで戦わなければいけなくなるので、弱いハンドはしっかり降りておくべき。「COから積極的にスチールしてくる奴」という認識を相手にされると、3ベットも通常より多く飛んでくるようになるはず。
それ以外のポジションについては、そこまで大きくハンドレンジなどは変わらず、やはり後ろにどういうプレイヤーが残っているかを常に考えてアクションを選択していくことが一番大切なんじゃないかと思っています。
■スーテッドの価値について
6+ではフラッシュは確かにできにくいですが、同じ数字のハンドでもスーツかオフスーツかで勝率は2~3%ほど変わってくる。
誤差に見えるが、これが積み重なると非常に大きな差になるため、レイズするかジャストコールするか、相手のレイズにコールするかフォールドするかで迷ったときは、スートであるかどうかを1つの判断基準にして良いと思う。
フロップでフラドロになって、かつガットやオープンエンドがつけば、チェックレイズオールインなどで相手に強烈なプレッシャーをかけていくことができるし、スチールできればそれはそれで美味しい。
フロップ、ターンと進んでいき、リバーでフラッシュが完成すれば、相手から大きくチップを引き出せる可能性も高まる。もし相手がそこでストレートやフルハウスを持っていれば、こちらのレイズにもなかなか降りれないし、相手によってはフルハウスでオールインをしてくれる可能性もあるので。
とはいえ、スートだからとT6sやJ7sみたいなハンドを頻繁に参加するのはやめておくべきと思う。レイズにコールした時点でEVは-だし、そもそもフラッシュができにくいことに加えて、大きくぶつかる時はAハイフラッシュなど上が出てくることも多くなるため。
■ナッツを作れる可能性のあるボードは、積極的に戦う
例えば、KQ持ちでフロップに「7 9 10」と落ちているとする。
こちらはJが落ちれば9-Kのナッツストレートが作れる。
一方で、このボードであれば8を持っていれば、オープンエンドとなるので、ハーフベットくらいまでであれば、コールしていきたいですよね。
ただし8J持ちや68で既にストレートができている可能性もあるので、それ以上のサイズでのコールは厳しいと思います。
仮に相手がポットベットを打ってきたとして、本来であればガットショットではフォールドすることが多くなりますが、もし10が落ちてナッツを作れた際には、8Jや68などから大きく取れる可能性が高くなる。
なので本来はオッズ的にコールが厳しい状況であっても、このようなナッツが作れる可能性においては、少し広くコールを検討していきたい。フラドロなどでも同じことが言える。
特に相手がタフコーラー、レイズやオールインなどにもなかなか降りない相手ほどコール寄りにしていくことで、引けた時に大きくチップを増やせる。
ただしこれは、相手がしっかり後ろに多くスタックがあるかどうかでもコールするかどうかは変わってくる。相手のスタックが少なければ、ガットで頑張ってコールして仮に10を引けたとしても、あまり旨みはない。
■ナッツを装いプレッシャーを最大限にかける
上に付随した形になるが、例えばK9持ちで、「フロップ7 8 A」と落ちている状況。フロップはチェックで周り、ターンで「6」が落ちる。ストレート完成。相手ポットベット、こちらコール。リバーであまり進展のなさそうな、「K」が落ちた。(フラッシュはできる可能性のないボード。)
この状況では、A6789のストレートが完成していますが、ナッツストレートを作れている可能性があるのは「9 10」持ちです。
ターンでのポットベットで、相手も9を持っていて、ストレートが完成している可能性が高そうですよね。もしくは、A6などのツーペアや66などでセット完成などもありえますが、9のストレートは絶対意識しますし、ターンでポットベットはなかなか打てないのではないでしょうか。そのことから相手も9を持っている可能性が高いことを推察できる。
リバーで相手がチェック。もし、ナッツである9Tを持っていたら、少しでも9持ちからチップを引き出したいため、チェックの割合はかなり薄そう。相手としても、ポットベットについてこられてることから、こちらが9を持っている可能性は高いと見ていると思います。
さて、ここで打つ?それともチェックバックする?
打つとしたらどれくらい打つ?
勿論、これは相手によって大きく判断の変わるところですが、こういう局面は相手に最大限のプレッシャーを与えるチャンスで、セイムハンドを下ろすことも考えていける。
いつもチェックを返したり安くベットしているのであれば、ポットの2~3倍を打ってみたり、オールインしてみたりというのも選択肢として考えてみると良いのでは?という話。(ただ、相手からチェックレイズオールインが来たら非常に悩ましいことになるし、その場合は大抵ナッツを持たれているが、リバーでナッツをチェックしてくる相手は、メモしておきたい。)
もちろん、既にある程度ポットにチップが入っていることが条件です。
特にパッシブで慎重なプレイヤー(経験が多く上手い人が多い)ほど考えて降りてくれるし、逆にタフでルースなプレイヤー(初心者や🐠に多い)ほど、例えオールインでもコールしてくる。
もし自分がT9のナッツストレート持ちであれば、前者にはポットベット〜ポットオーバーまで、後者にはポットオーバーからオールインの割合多めに。これくらいのサイズ感で打っていくと、しっかりバリューを引き出せそう。
■アンティ有ゲームの戦い方・考え方
6プラはアンティありゲームですが、アンティがあるということはスチールの価値が高くなる。つまり、3ベットやチェックレイズ頻度を増やすことで積極的にスチールを狙っていくことは重要。
特にPFRやCB率が高い人に対しては、積極的にレイズを増やしていきたい。本当に上手い人は3ベット頻度が多く、それも大きい傾向にある。通常の平均3倍に対し、5倍程度打つ。
コールや4ベットを返すとすぐにポットコミットしてしまうので、受ける側としてはなかなか厳しい選択が迫られる。
特に、後ろからのジャストコールが多い状況を狙って、スチールレイズを高頻度で入れてくる中〜強レグは体感としても多い。(そこを狙ってKKやAAでジャストコールというトリッキーな戦略も使える。)
例えば、アンティ1ゲームで、PFRが広くルースなプレイヤーがUTGから5$にレイズ、レギュラー1コール、レギュラー2コール、ルースプレイヤーコール、ポット27ドルのシチュエーションで、ボタンから38$にレイズ。
オリジナルがルースなプレイヤーで、タイトプレイヤーはTTやAJsなどのそこそこ強いハンドである可能性が高いが、38$にコールはなかなか厳しい。
もちろんバックスタックによるが、大抵はフロップでコミットしてしまう状況となり、こちらはほぼエニーハンドでオールインを入れられる。
もちろんハンドは何でもいいわけではなく、それなりに強いハンドで行う必要はある。(JJ↑、ATs↑、JTsなど)コールされやすいAQやAK、JTs、TTなどにドミネイトされやすいハンドでのスチールは控える方が吉か。
とにかく大きいレイズへのコールは、フロップですぐにコミットしてしまうため、レンジを狭くした方がいい。
■勝つための卓選びについて(追記ver)
卓選びは、勝つ上で非常に重要な要素だと思っていて、つまり「誰と打つか」「誰と打たないか」を決めるということです。
レギュラーとのエクスプロイトの章で触れましたが、レーキの存在もあるため、互角のプレイヤーとヘッズを打ち続けても、長期的にはレーキ分がマイナスになっていきます。
もちろん、互角だと思っていても、どちらかに細かい弱点があってそこで差がついていたり...などはあると思いますが、かなり長期的に打っていかないと見えてこないのかな、とも思います。(明らかに実力差があるプレイヤーは数十〜数百ハンドも同卓すればわかってしまいますが。)
強い相手やレギュラーと打つのを極力避ける、というのは本質的にポーカーが上手くなっていく過程では遠回りになってしまうかもしれません。
でも、自分がポーカーを打つ理由が、チップを増やすため・稼ぐためというのであれば、話は変わってくると思います。もちろん年単位のすごく長期的に見れば短期的に勝てても遠回り、すぐ頭打ちになる可能性はあります。
ここはかなり人それぞれ意見が分かれるところだと思いますのでこれ以上の言及は一度置いておきますが、個人的にも、卓に座っていて皆避けていくくらいになるのが理想とは思います。
この章では、私が卓選びの際に、ざっくり数値化・可視化している方法を共有します。(最近意識しはじめました)
まず、自分が弱〜中レギュラーと仮定します。
・自分より強いであろうレギュラー、厄介なプレイヤーを「2」
・自分と同じくらいの実力のレギュラー、互角に近そうなプレイヤーを「1」
・よくわからないプレイヤーを「0」
・自分よりはスキルや経験がなさそう、戦いやすいプレイヤーを「-1」
・致命的なリークがあるプレイヤーを「-2」
としてみました。
これで卓をみてそれぞれのプレイヤーに数値を当てはめます。
この時、卓の合計値が+となっていれば、打つのをやめておきます。
逆に-にならば、積極的に参加する。
もちろん、-2のプレイヤーが1人でもいれば参加した方が良い局面もあると思います。ここは場合によっては-3にも-4にもなりうることがあるので。
逆に鉄強プレイヤーは1人で+3や+4になりうる可能性もあります。
どういう卓で打ったら良いかわからない時は、参考程度にしてみてください。(そもそも誰が上手いかそうでないかがわからない状況では、ステークスをあげることは危険だと思います。)
■卓で友達は作るべき?慣れ合いによって生じる悪影響について
何度も同卓するレギュラー同士では、仲良くなるケースが結構あると思います。人は単純接触回数が多いほど、その人に好意を抱くという研究があるくらいなので。もちろん回数が多ければ全員に好意を持つわけはなく、何度同卓しても、合わない人は嫌いにもなるわけですが。笑
とにかく、毎日挨拶をしあったり雑談したり、SNSでフォローしあうくらいの仲になることはレギュラー同士ではよくあるでしょう。
そういう人とも、大きなチップを賭けた状況でぶつかり合いは起きます。
「どんな勝負でも3回をできる時は必ず3回を使う」というような取り決めをできていれば良いですが、そこまで話し合っているのは稀でしょう。
実際、仲がいいプレイヤーとぶつかる時に、変な情が起こることはある。
トゥワイスで相手が有利な条件にしてあげたり、バリューを取れる場面でいつもより安く打ったり、本来ならコールしているけど降りたり、など。
どれだけ友好関係を築いていても、卓の上では銃を互いに向け合っているようなものなので、そういった変な情や慣れ合いがプレイや収支に悪影響を及ぼすことはかなりあると思います。
どこまでいってもポーカーは奪い合い、騙し合いの要素を多く含んでいることは否定できないので、仲良くなったつもりになりすぎるのも危険、ということ。中には良いように利用しようと考える人も数%はいるでしょうから。
勿論、ポーカー仲間が増えるのは素晴らしいことですので、好感を持てたりフィーリングが合うプレイヤーとは、SNSなども含めて友情を深めると、より日々のポーカーが楽しくなります!
■日々変わりゆく環境で、勝ち続けるために
毎日のように同じステークスで打っていると、1ヶ月単位で人が大きく入れ替わっていることに気付きます。「そういえば、あの人見なくなったな」ってことがちらほらと。無茶なプレイをしていた人の場合、自然の摂理で資金が尽きてしまったか。あるいは、情熱を失ってしまったか。
いずれにしても、思ったよりも速いスピードで環境が変化していて、基本的には時間が立つほどにレベルが成熟していくものだと思われます。そして、その中で流行りの打ち方などもある。(ベットサイズなどにも細かな流行がある。)
とにかくまずは、日々の環境の変化に敏感になっておくことが大事で、そのためには、やはり日々コンスタントに打ち続けていることが重要ですね。
今の環境が自分にどうしても合わないと感じる時は、無理せずステークスを下げて調整してみたりも重要だと思います。
■色づけの盲点と、プレイヤーの打ち筋の変化
色づけ(カラーマーキング)が便利なことは上の方で挙げていますが、色づけには弱点もあると思います。それは、プレイヤーの打ち筋の変化を見落としてしまうこと。
例えばめちゃくちゃルースだったプレイヤーが、1ヶ月後にめちゃタイトになってたりします。それはハンドをこなすうちに成長だったり気づきがあってそうなったのでしょう。
逆もあって、めちゃくちゃタイトだったプレイヤーが、ガンガンブラフやルースオールインをかましてきたりして、あれ?って思ったり。
実際、自分自身も1ヶ月前とは全く違うプレイになってたりしますよね。
なので、色付けについては日々変化させていくことが大事で、以前につけた評価で相手のプレイスタイルやレンジを決めつけすぎない方が良い、ということですね。今はどうなのか、を常に見ていく必要がある。
■コーチングを受けるメリットと注意点
もし、運よく上手いプレイヤーからコーチング(ハンドレビューなど)を受けれるなら、なるべく早い段階で受けると、その後のポーカー人生・収支が大きく変わるはずです。
独学よりも圧倒的に早く上達でき、変な癖や勘違いの芽を潰しておくことができる。
ただし、「本当に上手いプレイヤー」を探す必要があり、これは容易ではないです。短期的に勝っているから上手い、とは限らないのが厄介な所で、間違ったプレイや考え方を植え付けられてしまうと、結構悲劇です。最初のうちについたスタイルは後になってもなかなか変えるのが難しくなるので...
それでも、もしコーチングをうけるチャンスがあるのであれば、積極的にお願いしてみると良いですね。
■コミュニティに属するメリット
どこかしらのポーカーコミュニティに属するのも、モチベーションが上がったり、友人ができたり、良い情報を入手できる可能性が上がるのでおすすめ。TwitterなどSNSをやるのも、1つのコミュニティ構築になるでしょう。
ただし、月額で無理にお金を払ってでも参加するのが良いとは思いません。お金を払ってでも参加する価値があるとすれば、やはり1対1でコーチングやハンドレクチャーを受けられるという部分でしょうね。
■感情のテルを見逃さない
たとえ同じプレイヤーでも、気分によってレンジや打ち方は大きく変わることがあります。
バッドビートを立て続けに喰らっているとき、大きく負けている時、逆に大きく勝っている時、ポーカーに関係なくプレイベートで良いことや嫌なことがあった時...etc。
考えてみると、自分も負け続けてイライラしてる時はプリフロップのレンジが広くなり、フロップで当てにいこうとしてしまったりすることがありますし、謎にZONEに入ってめちゃくちゃ冷静でタイトな時もあるし、同じ自分でも、その時々でレンジや打ち方は変わってるんですよね。
我々は機械ではなく人間なので、常に一定で打つというのはたとえ心がけていても、100%遂行するのは難しい。
最も感情のテルが起こりやすいのは、大きく負けが嵩んだり、ブラフショウ等の挑発によって引き起こされる「ティルト」状態の時です。
分かりやすくティルトに入ったと判断できるプレイヤーは、しっかり認識しておきたいです。負けを取り戻そうと打つスピードが早くなったり、プリフロップのレイズレンジや頻度が増えたり、オールインへのコールレンジも広くなりがちで、こちらはハンドレンジを狭く適切にプレイすることで、オールインでぶつかった時に勝率で上を取れる可能性が格段に上がります。
■ハンドレンジを透けさせないための対策
最近特に思うこととして、相手にこちらのハンドレンジがかなり透けている場合、大きくバリューを取れるチャンスを逃すということです。
例えば、誰がどう見てもAAやAKだと分かるようなレイズサイズにしてしまうと、コールはほとんどもらえない上に、Aが落ちた時に当然ポットは膨らまないですよね。
安いレイズはTTやJTなどそこそこ強いハンドで、高いレイズはAAやAKのように、サイズテルが分かりやすい人は結構多いです。それは非常にマズいですし、こちらのハンドが透けて良いことは何もないので、いますぐ見直す必要があるでしょう。
ハンドが透けるのを防止する対策として、JTsや9Ts、89s、QQ~99辺りをAAやAKなどと同じサイズのレイズレンジに混ぜることが筆頭策。特に9、Tを混ぜるのは大事だと思います。
AAやAKの時に安いレイズを混ぜておくのも有。特にCO(SB)の位置からであれば、BBからのリレイズオールインを誘える可能性もあります。
また、リーディングが上手いプレイヤーが多くいる場合、A6sあたりもたまに混ぜておくと良いと思ってます。6はレイズボードではかなり読まれにくいので。
■AAの扱い方 〜オールインに発展する頻度を上げるコツ〜
AAは言わずもがな最強のハンドですが、6+においてはフロップで一気に弱くなることもしばしばあります。トリップスボードや、89Tのような並びのストレートボードもそうでしょう。
そういう意味でも、なるべくプリフロで全部入れ切ってしまうのが理想ではあります。多人数でも全然OKですが、できれば人数は減らしておきたい。
ここでは、どうしたらAAを極力プリフロでオールインに導けるかを考えてみることにします。
①スチールに見せかけたオールインを装う
スチールオールインに見せかけるためには、AQやKQ・QQ・JTなどのハンドで、何度かオールインスチールを試みるプレイを見せておくのが良いです。(リスクはありますが、スタックが浅い時にでもゴミハンドでやっておいてショウされると、強烈に印象には残ります。)
オリジナルレイザーのスタックが浅く、レイズコール側のスタックが深い時が理想です。オリジナルレイザーのハンドは相当強い可能性があるため、リスクを極力抑えておく必要があります。
ただし、AKやAAでレイズにジャストコールするようなプレイヤーが間にいる場合は、注意が必要でしょう。
②スチールオールインをしてもらう
スチールオールインをしてもらうためには、こちらが「そこそこ強いハンドだけれど、オールインにはコールできないハンド」だと思ってもらう必要があります。
もしくは、単純に相手がAKやKKなどでも入ってれば自ずと発展するとは思いますが、上記で挙げたようなレイズに複数コールでポットが膨らんでいるような時が、最もスチールオールインのモチベーションも上がるでしょう。
ここでは、レイズにジャストコールをすることでAAやAKの存在感を消してAQやQQなどでオールインをしてもらう可能性を高める形ですね。
慎重なプレイヤーであれば、こちらがAAでのオールインにAKをフォールドすることもよくあるので(プレミア読みならよくてAKチョップなので)、深いスタック同士で有利にぶつかりたいなら、レイズにAAでジャストコールという罠を張ってみるのもアリですね。
③いきなりオールインしてみる
これは、オールインコールのレンジが広いプレイヤーが複数いる時にオススメです。(そんな美味しい状況は滅多にないですが。)
こちらについても、いきなりオールインをするレンジが広いということをあらかじめ何度か見せておくと、その後の強いハンドに絞ったオールインをコールしてもらいやすくなるでしょう。
ただし経験豊富なプレイヤーが複数いて、こちらが硬いと読まれているような時は、いきなりのオールインはオススメできません。
ルースなプレイヤーや初心者が多い卓では自ら積極的にベットを中心に、経験の多いプレイヤーが多い卓では、「どうやって相手から打たせることができるか」に尽力した方が良いでしょう。
■多面打ちのススメ 〜我慢ができないプレイヤーこそ多面打ちを〜
「多面打ちはどうも苦手で...」という人も多いです。
確かに慣れるまでは難しいし、意識が追いつかないと思います。
しかし、ある程度勝てるプレイヤーレベルになった場合、単純にハンド数をこなして時給を増やせるというメリットもあるし、1面だとハンドがこない時に我慢できずにレンジが広がりやすい、というのを予防できます。
個人的には3面が丁度いいですが、たまにそれでもイライラしていたりすると参加レンジが広がることがあるので、その場合はKKPOKERは3面が上限なので、POKERSTARSの4面と合わせて7面でやることがあります。笑
ただし、集中力が分散したりミスが増えるデメリットもあるので、滅多にやらないですけどね。
早めに2面打ちを練習し、慣れたら3面というのがいいと思います。3面は他の作業をしながらだと結構バタバタするので、集中できるに限定するのがベストですね。
■ラビットを見る意味はあるの?
よくハンド終了時に、「○○がラビットを使用しました」のような表記が出ることがあります。これはVIP購入者しか見れないですが、もしその後ハンドが進んでいたらボードに何が出たか、を見ることができる機能です。(VIPなら何度でも使える)
これを毎回使う人もいて、私もそれなりの頻度で使うのですが、「ラビットを見ようとするのは弱いプレイヤー」という見方もあります。ポーカーは結局その時点までの期待値が全てなので、その後何が出ても関係ないじゃん、と。そこをわざわざ見にいこうとするのは無駄だという感じですね。
ただし、特に6+においては結構意味があると思っていて、例えばトリップスボード(例:66J)で相手のCBに下ろされたとして、ラビットを使用したところターンで6が出た。となると残りの6は1枚で相手が持っている可能性が減りますよね。もちろん持っていることもあるわけですが、この試行回数が増えれば増えるほど、相手の信頼度が下がるわけです。
例えばそこで自分や他のプレイヤーが残り1枚の6をショウした場合は、相手は確定で6を持っていないことになりますし、トリップスボードでは高頻度でブラフしてくるんだな〜etcといった情報が手に入る。フラッシュボードなどにも言えますね。
あとは、初心者のうちはパターンを知るという意味でも、ラビットを毎回見ておくことで経験値を積めると思っています。ボードの発展する様を何度も見ておけば、結構このドローは引けるんだな、とかまぁ色々見えてくることもあります。
あとは単純に見るのが楽しいですね。笑 ガットのストフラドローで相手のオールインなんかに下ろされてしまったりした時は、引けたかどうかを必ず確認したり、追加で楽しめる要素としてもラビットはあっても良いのかな、と思います。
■プリフロを戦うか、フロップを戦うか
経験の浅いプレイヤーやタフコーラーがいる卓は基本的に狙い目ですが、プリフロップでは例え上を取れていたとしても、6:4くらいであることが非常に多いわけです。
AA vs AQ・AKなどは最も勝率が高く8割方勝てますが、AA vs JT、TTなんかでもおよそ3回に1回はAAが負けますし、AKでオールインして8Jのようなハンドでコールされたとしたら、45%くらいで負けるわけです。
こうなるとほぼチョップ・コインフリップ状態で、しかもトゥワイスを使わない相手の場合は、より分散が大きくなります。
せっかく有利に戦える相手がスタックを沢山置いてくれているのなら、AKやAQのようなハンドで頻繁にオールインをするよりも、しっかりフロップを戦っていくのが得策というか、勝率は圧倒的に高くなると思いますし、分散も抑えられるでしょう。
ただし、KKやAAのように大きく上を取れる可能性の高いハンドに関しては、当然プリフロップで入れて、2〜3割を引かれても仕方ないかな、という感じですね。ぶつかる勝率的には、低くても60%以上に絞りたいです。
一方で、フロップ以降では勝率が80%以上あるシチュエーションは多々あります。
というわけでフロップ以降で戦う頻度を増やすとして、どのような状況で仕掛けていくかということですが、これについては色々あります。
・トリップスボードでのハイキッカー(A6vsK6以下など)
・セット(ボトムセット含む全て)
・上ストレート
・フラッシュ
・フルハウス以上全て
フルハウス以上に関しては当然入れれば良いだけなので置いとくとして、
例えばフロップのトリップス持ちで相手が弱いペアで突っ込んできたら8~9割勝てますし、フラッシュでドローイングデッドもあります。また、上のストレートで勝つというのもパターンとしては多い。トップツーペアvs下のツーペアやセットvsツーペアもそうですね。
この辺りが7~8割以上になるかなと思います。言うまでもなく、ターン時点でしたらより勝率は高くなります。こういう状況でオールインに持ち込む。
そうやって極力上をとるためには、そもそもとしてプリフロのハンドレンジを絞っておくことが大事です。これは上の方でも挙げていることですが、VPIP30%~40%前後くらい、多くても50%までが理想かなと思います。
■どれだけ慣れてきたとしても、日々反省と座学の習慣を
数ヶ月単位で打ち続け、実際に収支もプラス、相当熟練したという自負があったとしても、そこで終わっては中級者以上にはなれないですよね。
そこら辺にいる「まぁまぁ打てるレベル」で終わってしまいます。当然上には上がいるわけですし、上級者やTOPクラスになるためには日々の振り返りや反省、座学は欠かせません。
私も最近ここを怠ってしまっていたのですが、これではいけないと反省や座学の時間を意識的に増やしています。6+ではPiosolverツールはないですが(もしあったら教えてください)、それでもやれることは色々あります。
特に大事なのは、大きく負けたスポットを振り返ることでしょう。画像をスクショしておき、その日のセッションを終えたら必ず、「今日のプレイで見直せる点はないか」を考える癖をつけておきたいです。
もちろん、プリフロでのAA vs KKオールインのように、どう考えたって仕方のない負けなどはありますが、まずいプレイも1日に1回はしてしまっているはずなので、これを潰していくこと。
また、そういった分かりやすいハンドはすぐ手をつけられますが、リバーでの細かいバリューの取り逃がしや、ブラフを打つべきスポットで打ててないetcといった、なかなか気付きにくいものこそ大事だったりします。
■スランプに突入したらどうする?
6+は本来分散の激しいゲームで、オールイン1つとっても50%の勝負で10連敗くらいする可能性があることは上の方でも述べてきました。
100$でバイインしている時は当然-1000$くらいに傾くことがありますし、300$バイインするなら-3000$も考えなければいけないということ。
例えば「最近負けまくっている、スランプに突入している」と感じているとして、確かにオールイン勝率で下振れているだけなら良いのですが、一番恐ろしく危惧すべきなのは「実力不足・スキル不足」です。
・本来そのステークスで勝ち続ける力がないこと
・致命的なリークがあって、それが他プレイヤーへ透けていること
・パッシブすぎて、守るべきスポットでEVを棄損していること
・アグレッシブ(ルース)に無駄なブラフをしすぎていること
などが挙げられるでしょう。
どれも根本的なスキルに関わる重大な部分です。
そもそも10万ハンド単位でも、大きな分散は十分考えていかないといけないわけですし、これまでが大きな波の中で、たまたま上振れていた可能性だって十分あるわけです。
数日や1ヶ月単位、あるいはそれ以上に渡って負けがこんでいる時というのは、メンタル的にもおかしい方向にいきがちです。
プレイヤーや運営側の不正を疑ってみたり、ティルトモードで本来しないようなプレイになっていたり、深く洞察することができなくなっていたり、特定のプレイヤーからムキになって取り返そうとしたり。
そんな状態では勝てるものも勝てなくなるわけですから、必ず一度リフレッシュが必要だと思います。
・6+ゲームのプレイから意識的に離れてみる
・ステークスを思い切って下げてみる
・旅行やドライブ、スポーツなどをして頭をリセットする etc
ただしプレイから離れてしまうと、そのまま戻らなくなってしまう可能性もあるので、個人的にはステークスを一度下げることと、温泉やスポーツなどでリフレッシュすることが良いと思います。
体を動かしたりケアすることで、脳やメンタルの状態も上向けば、また必ず良い状態でプレイができるようになりますが、
悪いメンタルや思考のままでずるずるとハイレート(自分のスキルやバンクロールに見合わないレート)をプレイし続けることが一番危険です。スキル差のあるプレイヤーとのヘッズアップなども、最速でチップを吐き出す道になるでしょう。
■プリフロップの詳しい勝率あれこれ②
冒頭の方でプリフロップの確率をある程度出していますが、少し別角度から考えていきたいと思います。
・AK vs KKにおけるAKの勝率
AKs vs KK:45.3%(KK:51.5% 引分:3.3%)
AKo、KKとの色かぶりなし:42.6%(KK:54.1% 引分:3.4%)
AKoでかつ、A側がKの上スート持ち:42.6%(KK:53.9% 引分:3.5%)
ほとんど誤差はないですが、平均して45%近くはAKが勝てるので、KKが出てきてもそこまで恐れることはないですね。
・AA vs KKにおけるKKの勝率
KK、AAに上のスートを抑えられている:24.7%(AA:73.9% 引分:1.4%)
KK、AAとスートが被らない:25.1%(AA:73.6% 引分:1.3%)
KK、AAと全く同じスート:24.2%(AA:74.3%、引分:1.5%)
0.3%しか変わらず、KK側がほぼ25%で覚えておいて良いです。
4回に1回は勝てますが、キツいことに間違いはない。
・AA vs AKにおけるAKの勝率
AKs:16.6%(AA:78.4% 引分:5.1%)
AK、AAとスートが被らない:13.1%(AA:81.6% 引分:5.3%)
AK、AAに上のスートを抑えられている:12.4%(AA:82.2% 引分5.4%)
AK vs AAは、プリフロで考えられる最もキツい組み合わせの1つです。AKでAAにぶつかった場合、引き分けを入れたとしても5回に4回はAAに負けます。また、20回に1回がチョップになります。
・AK vs QQにおけるAKの勝率
AKs、スート被りなし:53.8%(QQ:45.2%、引分:1.0%)
AKs、Qとスートが被る:52.6%(QQ:46.3%、引分:1.1%)
AKo、QQとスート被りなし:51.0%(QQ:48.0%、引分:1.0%)
AKo、QQとスートが被る:51.2%(QQ:47.7%、引分:1.1%)
QQに対するAKsの平均勝率は53.4%、AKoの平均勝率は51.1%。
ほぼチョップではありますが、AK側が勝つことは認識として重要。
・AA vs ポケットペア
KK、AAとスートが被らない:25.1%(AA:73.6% 引分:1.3%)
QQ、AAとスートが被らない:26.7%(AA:72.2% 引分:1.1%)
JJ、AAとスートが被らない:28.3%(AA:70.9% 引分:0.8%)
TT、AAとスートが被らない:30.1%(AA:69.0% 引分:0.8%)
99、AAとスートが被らない:27.6%(AA:71.3% 引分:1.1%)
88、AAとスートが被らない:27.5%(AA:71.4% 引分:1.1%)
77、AAとスートが被らない:25.7%(AA:73.0% 引分:1.3%)
66、AAとスートが被らない:23.9%(AA:74.5% 引分:1.6%)
AA vs KKよりも、AA vs QQの方が勝率が高いこと、JJはさらに高くなり、最もAAに対して健闘できるのが10 10であること。これはストレートが関係していますが、それでも30%しか勝てないのも事実。
・AAに対して最も健闘できるハンドは?
JTs、AAとスートが被らない:37.1%(AA:62.2% 引分:0.7%)
JTs、AAにスートを抑えられている:35.7%(AA:63.5% 引分:0.8%)
JTo、AAとスートが被らない:34.5%(AA:64.8% 引分:0.7%)
JTo、AAにスートを抑えられている:34.1%(AA:65.0% 引分:0.8%)
T9s、AAとスートが被らない:39.2%(AA:62.2% 引分:0.7%)
T9s抑えられている-1.4%
T9o抑えられてない-1.1%
T9o抑えられている-0.4%
※減退率はほぼ同じで、最大乖離3%ほど。
T9s、AAとスートが被らない:39.2%(AA:62.2% 引分:0.7%)
JTs、AAとスートが被らない:37.1%(AA:62.2% 引分:0.7%)
98s、AAとスートが被らない:34.6%(AA:64.2% 引分:1.2%)
QJs、AAとスートが被らない:32.4%(AA:66.9% 引分:0.7%)
87s、AAとスートが被らない:31.5%(AA:67.2% 引分:1.3%)
KQs、AAとスートが被らない:27.7%(AA:71.5% 引分:0.9%)
76s、AAとスートが被らない:26.8%(AA:71.7% 引分:1.5%)
※AAに対する勝率の高いスーコネ順
AAに対する勝率1位
T9s:39.2%
なんと、10回に4回近くもAAに勝てます。
オフスートでも、勝率36.5%(-2~3%)です。
ポケット勝率1位
TT(AAとスートが被らない):30.1%(AA:69.0% 引分:0.8%)
ちなみにAAに対する最弱は
A6o(スートが被っている)の11.9%でした。
ただしほぼAKoの12.4%と変わらず、Axoで一番マシなのはAToの17.9%。
・T9s vs 他ハンド
では、そんな「AAキラー」であるT9sと他のハンドを比較してみます。
AKs vs T9s(スート被りなし):T9の勝率46.9%、引分1.1%
AKs vs T9s(スート被り2枚):46.5%、引分1.2%
J9s vs T9s(スート被りなし):31.8%、引分13.7%
ATo vs T9s(スート被り1枚): 35.8%、引分8.5%
JJ vs T9s(スート被り1枚):27.7%、引分1.2%
一番負けているのでJJの28%ほどですが、上のスーコネやポケットペア、Tや9のドミネイト含め、幅広く負けてるのも事実。
それに、良くてAAの4割やAKsの47%であることを考えると、積極的に毎回オールインにぶつかるというのはやめた方がいい。
マルチウェイでオールインコールしたり、ブラフで3BETや4BETを仕掛けていけるようなハンドなのかなぁと思います。
■コンボ数による考察
AK:16通り(AKo:12通り、AKs:4通り)
AA:6通り
KK:6通り(ポケットは全て6通り)
相手のオールインレンジがこの3つに限られる場合。
AKが最も出現率は高いが、12/28(約43%)でポケットペアKKかAAが出現。
QQまでレンジに入れる場合、18/34(約53%)でポケットペアが出現。
こちらがAKsを持っている場合。
AAかKKの出現率は、合計6コンボになる。
ブロッカーとしての役割を果たすため、AAとKKの出現率は確かに減るが、、それでもPFRの低いプレイヤーからのオールイン(スチールやアイソレートなどが考えにくい状況)には、AKでコールすることは判断として非常に難しい。良くてチョップ、最悪のケースでは勝率12.4%になるため。特にお互いスタックの深い状況でのオールインは尚更。(コンボ数による6+考察については今後さらに追記予定)
■SPR(スタックサイズとコミット)について
通常ホールデムと共通にはなるが、6+でも当然大事な要素なので触れておきたい。
エフェクティブスタック:実効的なスタックサイズ
SPRは、Stack to Pot Ratioの略。スタックとポットの比率を表す。
なんとなくスモールスタック、ビッグスタックという判断から、SPRの値をざっくりでも出せるようにしておくと、より正しい判断へと繋がるので覚えておきたい。
ポットに22ドル、こちら88ドル、相手120ドルの場合。
『少ない方のスタック÷現在のポット』という計算が成立する。
88÷22=4、つまりSPR=4となる。
ポットの4倍がこのゲームにおける有効倍率。
(SPRが高いほど利益・損失幅は大きくなるため、注意が必要。)
コミットしているかどうかの判断。
ここは期待値とオッズ(必要勝率)が関係してくる。
極端な話、SPRが1の場合。(vsショートスタック)
ポット20ドル、相手残りスタック20ドルで即オールインしてきた。
こちらの必要勝率は、20ドルで60ドルを取りにいくため、33%。
ほぼエニーハンドでコールしてもいいということになる。
SRP1-5:オーバーペアやトップペアで十分コミットできる
SPR6-15:トップツーペアやセット以上、強いドローが必要
SPR16-:セットや強いストレートやフラッシュなどが必要
低SPRの傾向:フロートやブラフがしにくい・スキル差がつきにくい
高SPRの傾向:リバーまであらゆる選択肢がある・スキル差がつきやすい
このことからも、基本的には自分より上手いプレイヤーや硬いプレイヤー・慎重なプレイヤー等と対峙する際は、SPRを低くした方がいいです。
逆にスキのあるプレイヤーが深いスタック(高SPR)でプレイをしている際は、自分もスタックを深くして戦った方が利益的ということですね。
■セットマインドにおける、必要オッズは?
※最初に書いておきますが、計算が間違ってる可能性が極めて高いです。正しく見積もれる数学に強い方は、是非コメント下さい!(お礼もお渡しするので、一緒にいろいろな計算や考察をしたいです。)
6+における、フロップセット確率は『17%(1/5.8)』です。
ではプリフロでコールが正当化されるのは?
投資額の6倍以上のインプライドオッズがあること、だと思います。
最低でも4倍以上は欲しいところ。
6回に5回はフロップでセットができないわけです。
例えばアンティ1ゲーム(6人卓)で、10ドルレイズをCOでコールした場合。
相手ベット10+自分コール10+全員アンティ6=26ドルがフロップのポット。
この場合、回収額60ドル以上にできるかどうかを、相手の傾向やハンドレンジ・残りスタックなどから総合して考えるということ。つまり、相手のスタックがそもそも浅いのであれば(SPR6以下)、セットマインドは機能しない。
セットを引ける確率:17%
セットを引いた時のフロップ時点勝率:50%~75%?(平均60%?)
セットを引けなかった時の勝率:25%前後?(CBで降ろされる可能性等込)
10ドル投資で、引けた時に6倍以上を回収する必要性。(60ドル以上取れる可能性があるかどうかをSPRや相手の傾向から推し量る。)
互いに100ドル持ちスタートで残り89ドル。
単純なSPRの基準としてはクリアしている形。
インプライドオッズを考えていくと、26ドルに相手ハーフベットCB率50%とした場合、13ドル÷2で平均6.5ドル。こちらからの3倍以上レイズにコールする可能性は20%くらい?(20×3=60ドル、5/上乗せ分40ドルで平均8ドル)フロップでの平均ベット目安 6.5+8=14.5ドル?
相手オーバーセット:勝率10%以下
相手アンダーセット:勝率90%以上
相手オープンエンドドローや強いドロー:勝率55%以上
相手ツーペアやそれ以外:勝率70%以上
<タイトなプレイヤーでよくあるパターン>
ポット53ドルでターン、相手チェック(残78ドル)
こちらベット38ドル、相手フォールド。(トップヒットや弱いツーペア・オープンエンド等)
もし、チェックレイズオールインがきた時は、ストレートなど捲られている可能性が高い。(オッズ的に降りられない)
<ルースなプレイヤーでよくあるパターン>
ポット53ドルでターン、相手32ドルベット。(残り46ドル)
こちらリレイズオールイン78ドル。
相手コールorフォールド(THや弱ツーペア・オープンエンド等)
フォールド時で最終ポット117ドル。コール時で209ドル。
ターンまでベットが続く可能性が高いのであれば、期待値+になる可能性が高い。ルースなプレイヤーほどコール頻度はあげられる。
■マネープレッシャーを感じない人が最強?バンクロール差を意識する
6+に限らずですが、ポーカーは結局「バックスタック(バンクロール・総資産)にモノを言わせられるゲームである」というのも1つの事実。実際にマーチンゲール法として確立されている話でもあります。
例えば、本業で毎月100万円以上入ってくる人なら、短期的に50万程度失っても多少痛い程度ですし、バンクロール 100000ドルの人 vs 10000ドルの人が、アンティ2($100-200バイイン)を打ち続けるとしたら、どちらがより強烈なプレッシャーを感じるかは、想像に難くないですよね。
バンクロールがある方がプレイはよりルース・アグレッシブ・タフコールになりやすい傾向にありますし、バンクロールがない側は逆に慎重にハンドを絞ってより勝率の高いもので勝負していく傾向になりやすい。
相手が潤沢なバンクロールを持っていることや、逆にカツカツでプレイしていることが分かっている場合は、より相手の心理をついて有利に進められると思うので、相手のバンクロールも意識してみると良いでしょう。
やはりメンタルが安定している方が良いのは間違いないので、そういう意味では長く打つほど、本業でしっかり収入がある人やバンクロールが潤沢な方が有利になるでしょうね。
とにかく無理せず、今の自分に適したステークスを選ぶことが大事ということ、バンクロール差がありすぎる人とハイステークスで打たない方が無難ということです。(■6+の最大分散について、ボリンジャーバンド・乖離率で考える、は現在執筆中。)
■座るのにベストな卓やステークスは?
上の続きとして、自分がどのステークスをプレイするべきか迷う場合、適度にプレッシャーのかかるようなヒリツキ具合が重要だと思っています。
筋トレなどと同じで、少し負荷がかかる心地よさみたいなもの。もちろん全くマネープレッシャーを感じないのであれば、その卓は十分座って打ち続けて問題ないし、あとはスキル差がどれくらいあるのか、「そのテーブルで打つのは本当に利益的なのか?」ということの問いがYESであることが大事。
また、上の方でも触れていることですが、1日の最大許容損失%を決めておくことは本当に重要です。ここの管理を疎かにすると、何ヶ月もかけて増やしてきた資金を、1日で全てを失うことになりかねません。個人の性格も大きく関わってくることですが、イケイケで突っ込みすぎる傾向があると自覚している人や、酔っ払いながら打つ癖がある人などは、ある程度増えたら資金を抜いておくなどといった工夫は必須になるでしょう。
私の場合は1日で最大許容損失20%ですが、その前の10%で既にブレーキを踏み始めるようにしています。その日に取り返そうとしてたまたま上手くいったとしても、次はさらにやられることになる可能性が高い。よほどテーブル状況が良い・期待値が高いと判断している時以外は、一旦離れて、翌日以降のメンタルが落ち着いたタイミングに持ち越すことをオススメします。
また、バイイン額×10程度を1卓での最大負け額の上限(アンティ1で$50インなら、最大-$500)とし、自分のバンクロールと相談して決める形ですね。
噛み合わなかったり強烈に下振れたり、相手とスキル差が大きくある場合は、バイイン×20を超えることも全然ありえますので、それが許容できなければそのステークスはまだ我慢した方が良いかと思います。
★自分の致命的負けハンド・アクション(反省編)
「VS ナッツ級ハンドでミニマムベットする奴」
リバーの時点で、自分の手はどん滑り。(Tハイなど)
ポットに50$入っているところに、相手ベット2$。
さすがにベットサイズが安すぎる。1/25ベット。これはめちゃ微妙なハンドが入っているのではないか・・・?セカンドヒットなどで、Aハイなどから少しでも利益を取りたいアクションに見えなくもない。
そこで相手をおろすべく、後ろのスタック50$オールイン!
相手即コール、ナッツ持ち。
無駄にマックスバリューを取られて自滅する一番最悪のパターン...
実際にボードがないとなんとも言えないとは思うが、こういう時は果たしてどうすべきだろうか?超ミニマムベットに降りるのはシャクだが、微妙そうな相手を降ろすためには、ポットのハーフベット弱レイズ程度に抑えるか。
オールインが返ってきたら降りて傷を軽減できるので、ハーフポット弱程度にレイズを返して強さを主張しつつ、コールorレイズなら諦める。もしくは大人しくダウンするのどちらかで、凸オールインのブラフは弱くも見えるし良いことはほぼないので、やめたほうが無難ですね。
「VS ナッツ級ハンドでいきなりオールインする奴」
超ディープなスタックを突然オールインしてくるプレイヤーが少なくない。
仮にフロップやターンのアクションから9割方ブラフと思ったとしても、自分がナッツ級でないハンドでコールするのはやめておいた方が良い。
経験上だが、大体そういう時はほぼナッツ級のハンドが入っている。
そこそこ強いハンドでヒーローコールしに行って、何度も死にました。
もちろん人読みも大事になると思うのですが、例えば自分ストレート<相手フルハウス・フラッシュなどはあまりに多い。
自分を含め、ストレートやフルハウスを降りれる人はなかなかいないと思うし、逆に自分が上を持っていると確信できる場合は、安くバリューを取りにいくよりも、大きめに打っていいと思う。ただし相手次第で、相当堅かったり上手い相手に対しては、安く打つことを検討する。
「上ストレート VS 下ストレート」
最初は気づかないことが多く、何度も自分が下ストレートでやられた。
レイズが返ってくるような時は大抵負けている。
例えばボードに「T98」と落ちている状況では、JQが8〜12のナッツストレートで、J7も67もストレート。789TJのボードなら、Q持ちではなく、KQがナッツ。9TJQがボードに落ちていれば、AKがナッツ。
こういう状況で大きく取られてしまう可能性があり、逆に相手から大きくバリューを取れる可能性がある。
ナッツストレートが狙えそうでかつ相手が弱い側のストレートを持っていそうな時はガットショットでも積極的に狙っていくのはアリかもしれない。
「ストレート VS フルハウス」
ストレートは強いが、ボードが重なると厄介。ボードが重なってから堅いプレイヤーがレイズをしてくる場合は大抵フルハウスがいるので、要注意。
特に上ストレートを捨てるのは辛いところですが、相手によってここは判断する感じでしょうか。
もちろんフラッシュボードになっていたら、よりフォールドを選択した方がいいのは言うまでもなく。
「激堅プレイヤーのオールイン VS AK」
AKは強いハンドだが、相手によっては降りることも考慮する。
オフスートはなおさら。
超堅いプレイヤーであれば、Aを1枚ブロックしているとはいえ、やはりAAが出てくる可能性は高い。他に出てくるとしたらセイムハンドのAKか、KK。
稀にQQが出てくるかもだが、ほとんどAQやAJなどは出てこない。
また3WAYになるとAAがいる可能性も上がるし、AKが2人いてオールインレンジが広いプレイヤーのT持ちなどに負けることも増える。(体感)
とはいえAKは流石にオールインコールすることがほとんどで、通常のホールデム同様にAKはオールインに回していいと思っている。ここについては今後検証次第で変わると思う。
★結局、ショートデッキで勝つにはどうしたらいい?
色々ととりとめなく書いてきましたが、大事なことをまとめると、
1、まずは全てのパターンの失敗を経験する
2、アウツとオッズの計算方法をざっくり覚える
3、人読みができるようになる
この3ステップが肝心だと思っています。
1、まずは全てのパターンの失敗を経験しよう
ルールもまだよくわからない段階から、ハイステークスにいくのは自殺行為。確かにスリルは有りますが、数を重ねるごとに自分より経験のある上手いプレイヤーに着実に搾取され、負けていくことになる。
最も安いステークスで、10000ハンドくらい打てば、いろんな失敗や成功、経験ができます。ストレート持ちで上のストレートに負けたり、フロップフラッシュでドローイングデッドを食らったり、リバーでえぐいブラフを食らったり。考えられるほぼ全てのパターンを経験できるのが、大体1万~2万ハンドくらいだと思いますので(できれば3万ハンドくらい)、まずは楽しみながらそれくらいの数をこなすことを目標にしてもいいと思います。
KKPokerなどのオンラインキャッシュゲームであれば1面で1日打ち続けて1000ハンド程だと思うので、その気になれば10日ほどで到達することができるはずです。私も最初、訳もわからぬままアンティ0.2を打ちまくりました。
とにかく楽しんで数をこなす。好きかどうかが最も重要。
座学はその道中で、ゆっくりと進めていけばOKだと思う。
2、アウツとオッズの計算方法をざっくり覚えよう
1万ハンドくらいなんとなく打ってると気づきます。「やっぱ、これじゃ思うように勝てねぇな」と。まぁ1万ハンドくらいでは上振れたり下振れたりもあって結果だけで判断できるものじゃないかもですが。
通常のホールデムで勝てるレベルの人なら、ショートデッキでもコツを掴んですぐ勝てるようになるかもしれませんが、ショートデッキ特有のアウツ計算方法は、必ず覚えておきたいです。(上の方の章を参照)
軸となるのはやっぱりこの部分で、オッズに合うからコール、オッズに合わないからフォールド、といった根拠で打つことが最も勝つための近道になる。また、こういった計算をしてない・知らない側から、している側へとチップが緩やかに流れていくものだと思っています。
もちろん、単純なオッズ計算だけでなく、より踏み込んだGTO戦略なども今後必要になるとは思いますが...
とにかく、なんとなく今回は行けそうとか、ダメそうとかそういった感覚的・オカルト的な思考に頼って打たないように気をつけ、あくまで確率的・科学的な根拠でアプローチをしていくことが大事だと思います。
3、人読みをできるようになろう
言い換えるとデータやメモをとろうということにもなりますが、ポーカーは相手次第で戦略を大きく変えていく必要がある。軸となるオッズ計算をできるようになった後で、ここをより意識していく。
リバーで滑ったら毎回ブラフベットをしてくる人、ブラフを一切せず諦める人など、人それぞれ本当に色々な癖や傾向があるため、逐一メモをしていくといいんじゃないかと思います。
最終的な判断として、リバーでの相手のオールインをコールするかフォールドするかを、必要勝率を満たしているかどうかに追加して、これまでの相手のデータや実際に打ってきた経験から決める。
ここでは最も単純に2分すると、相手がルースかタイトか。タイトなプレイヤーからのオールインは例え必要勝率を満たしていてもフォールド寄りに傾くし、ルースなプレイヤーからであればコールを選択することが多くなる。
個人的には人読みに力を入れるようになったことで、大きな勝負で負けにくくなり、結果としてトータルの収支に良い影響が出ていると思ってます。
(注意)この3ステップが必ず正しいとは限らないです!他にも重要なことはたくさんありますし、あくまで私の経験則の話です。
というわけで (まとめ)
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
ショートデッキホールデムの情報や考察に関しては現状こんな所ですが、何か参考になることはありましたでしょうか。
意見や感想など、是非コメントや♡を残して頂ければ嬉しいです。
こんな内容が読みたいとかありましたら、コメントください。
記事を購入・応援して頂いた方は、今後も追加される全ての文章を閲覧することができます。本当にありがとうございます!
頻繁に追記などしてますので、良ければまた見にきて下さいね。
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