読書感想#24 【ジル・ドゥルーズ】「ニーチェ」
哲学の根本は、生が思想を能動化し、また思想が生を肯定するという、いわば生と思想とを統一する力にあります。しかし一般的に哲学といわれる場合、それはむしろ思想が生を裁き、より高い価値という如きを生に対立させようとするものであることが多いのはいうまでもありません。故に生はそれらの価値に応じて測定され、また限界づけられ、そして断罪されるのです。ここでは思想は否定的なものとなり、同時に生の価値は下げられます。そしてもはや私たちは能動的であることをやめるのです。
これはいわゆる、能