AIと生命体
AIと生命体に関する問題はたくさんあるのですが、世の中では注目度の高い部分だけがクローズアップされ、その本質に関する問題はほとんど議論されていないと思います。
例えば現在何かと耳にする「少子化問題」はどうでしょう。
この少子化問題の本質は、実は生命体としての問題が強く関わっているわけですが、残念ながら知識も経験も、努力も発想も、何もない政治家にとっては単純に税金や年金におけるカネの問題としか考えられないようです。
まず少子化の問題について考えるとき、本当に今の日本の人口は適切であるかということを議論しなければなりません。
人間の本能は恐るべき能力を持っていて、社会が安定して生命の危機が少なくなり、人口が過剰になってくると、人口抑制機能が働きます。
他の生命体においてもだいたい同じですが、雌雄が存在する生命体においては、メスが基本であり、その種に生命の危機が訪れるとオスが次第に強くなったり、またはもともといなかったオスが現れたりして生殖活動を行い、それによって個体数を増やす仕組みになっています。
また、オスは基本的に生命体においてはオプションであり、生物学的にはメスを守るための「使い捨て的」役割を担っています。
もちろんこれは男女差別的な意味ではなく、生物としての区別であり、オスもメスも生命を存続させるために平等に重要な役割を持っています。
恐らく人間の場合は、人口が過剰になるとオスが消えるわけではありませんが、オスがメス化することによって抑制機能が働くのではないかと、私は分析しています。
したがって、現在の少子化問題の最大の原因は、人口過剰であると私は確信しています。
江戸時代のころは日本人は2000万人程度しかいなかったのです。
ところが明治に入ってから爆発的に人口が増え始め、平和な現在は1億2000万人もいるわけです。
少子化問題で子供を増やそうと訴えている政治家に是非訪ねたいのですが、どこまで増やせば「OK」なのでしょうか。
日本人の人口が2億人になったとして、本当に日本はその人口を養えるのでしょうか。
このような根本的な問題を一切議論しないという点で、少なくとも与野党含めて現在の政治家は全て話にならないほどレベルが低いと言えます。
さてAIが登場したことが、実はこの人口問題と密接に関わってきます。
「職を奪われる」という恐怖心ばかりを煽り、著名人や知識人ですらAIは恐ろしいと騒ぎまくっています。
もう少し落ち着いて議論はできないのでしょうか。
例えばもしもAIをうまく生かすことが出来れば、少子化問題に終止符を打つことができるでしょう。
つまり今議論しなければならないのは、地球での人口爆発によって人類の危機が訪れる前に、AIを人間の代わりにすることで人口を抑制する方法や、同様の手段で人口を抑制して地球の環境汚染や温暖化を防ぐ方法です。
ところがAIに関する発言を行っているほとんどの人が、それなりの資産を築いている政治家や著名人、研究者ばかりなので、カネのことしか考えていないわけです。
だから「職を奪われる!」という、単純な発想しかできない。
「戦闘妖精雪風」というOVAのアニメをご存じでしょうか。
1979年から83年にかけて書かれた本を原作として、2002年から05年にかけてOVA化された、異性体との戦争を描いたアニメです。
かなり難解な部分もあるのですが、現在のAIや生命体に関する問題を、
非常に深くえぐる素晴らしい作品です。
がつんと問題を突き付けています。
このように教科書となるような素晴らしい作品が日本には存在するにも関わらず、なぜ日本の政治家や専門家は根本的な問題を議論できないのでしょうか。
全員一回、このOVAを見て、感想文を書いてこい!と言いたくなります。
アニメの内容について好みはあるだろうし、読み解くのに少し努力がいるかもしれませんが、間違いなく傑作中の傑作なので、是非知らない人は見て欲しいと思います。
またアニメの主役の声優は、堺雅人さんがされています。
まだ半沢直樹などで俳優として有名になる前に、声優としても活躍されていたようで、その点でもちょっと面白いと思います。
AIとは何か、生命体とは何か、そういったとても大切な問題を、この作品は取り扱っていて、おススメです。