Think Global, Act Local
オーガニックについて
私の活動の軸の一つが「オーガニック」。
日本ではオーガニックと検索すると「有機農業」「有機栽培」などの言葉が出てきます。
「Organic」の語源を調べてみると「Origin」。
つまり「起源」とか「本来の」みたいな意味なんですよね。
同じような言葉にBIOという言葉があります。
ドイツ語のBiologisch、フランス語のbiologique、イタリア語のbiologicoなどの接頭語で、ここでも「本質的な」「自然のまま」「持続可能」など、衣食住ならびに環境、教育までふくめた意味を含んでいるようです。
なんで私がオーガニックにこだわって活動をしているかというと、2009年に公開された「未来の食卓」というドキュメンタリー映画のワンシーンがきっかけです。
小学校給食をオーガニックにするというフランス南部のバルジャック村のお話の中で「オーガニックとは?」と聞かれた少女の答えに衝撃を受けました。
少女が答えたのは「自然のまま」
これは、食だけではなく、現代の生活全般に対するメッセージでもあります。
都市化によって自然への接触が減っており、運動能力の低下、犯罪の増加、社会適応力の低下などの社会問題がもたらされています。
またデジタル機器に依存した生活を送ることで、精神的な不安感を感じる大人も増えています。
食の簡素化、化学製品化による体調面、精神面への影響は言うまでもありません。医療費高騰や仕事のストレス、育児のストレスなどの社会問題も引き起こしています。
また、海外からの安価な農作物、木材の影響などで、農業や林業が衰退しており、都心への一極集中も相まって、地方が疲弊している現状があります。
つまりこのメッセージ、すごくシンプルかつ、視点が地球全体を向いています。
それが、なぜか日本だと「無農薬」とか「無添加」とかって言われて・・
それってベクトルが「自分」に向いちゃってるんですよね。
図にするとこんな感じ。
そんなこともあって、自分の中でとっても大切にしている視点は、「Think Global, Act Local」
直訳すると「地球規模で考え、⾜元から⾏動せよ」ということ。
このような視点を持った人が、周りにちょっとずつ増えてくると、もっともっと良い世の中になると思ってます。
そんな地球規模で環境のことを考えて、足元から行動している人たちにたくさん話を聞いてきました。
これまでに私が取材させていただいた方を紹介したいと思います。
みなさん、とっても熱い思いをもって活動している方たちばかり。
ぜひご覧いただけたら嬉しいです。
京都・与謝野町で手織りによるネクタイを生産するクスカ 楠泰彦さん
京都府の日本海側、丹後半島の伝統工芸である丹後ちりめん。ピークの1.5%まで生産が落ち込んだと丹後ちりめんの伝統を守るため、あえて手織りにこだわりネクタイなどのメンズ小物の生産を手がけています。
京都の漆屋 「堤淺吉漆店」の4代目・堤卓也さん
漆を塗ったサーフボードを持って優しく笑う堤さん。漆の木を育てて、切って、つくる、このサイクルを守ること。「漆は世界中の人と自然をつなぐ接着剤」と話すとても素敵な方でした。
神戸市を中心に木材のコーディネートをしているシェアウッズの山崎正夫さん
街と山の距離が近い都市、神戸。ここで山と消費者をつなぐ活動をする山崎さん。街中に木工所をつくり、地元の大学生と一緒に木工を行っていました。
神戸市の漁師、尻池水産の尻池宏典さん
豊かな漁場を守るために港を超えて同世代の漁師が手を取って助け合ってました。魚を獲るだけではなくて、地元の小学校に出前授業に行ったり、直接消費者に販売する活動を通じて、地元の魚を知ってもらう活動を続けています。
ローカルエコノミーをテーマに、シェアオフィスやファーマーズマーケット、メディア事業などを手がけている小泉寛明さん
神戸で自転車10分圏内のコミュニティの活性化をしている小泉さん。手がける事業は幅広く、クラフトマンシップあふれるまちづくりを行なっています。
地域密着型のローカルブルワリー「IN THA DOOR BREWING」中村美夏さん
神戸の湧水をつかったビールを醸造する中村美夏さん。中戸さんと二人三脚で活動をしています。大切にしているのは地元の人たちとのつながり。
鹿児島・大隅半島の廃校跡でサステナブルコスメをつくる ボタニカルファクトリー 黒木靖之さん
九州の最南端、鹿児島・大隅半島でサステナブルコスメをつくる黒木靖之さん。目指しているのは農業と近い距離で行うコスメづくり。
地域の食材を使ったコスメづくりは「味噌汁をつくるのと同じ」という黒木さん。目指すのはみんなが自分たちのコスメを手作りするような世界だと言います。
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