【開催報告】Mother'sDayキャンペーン2024 エッセイを読み合う会
Mother’sDayキャンペーン2024では、スタッフが創意工夫して、それぞれのアイデアを企画として形にしてきました。この日開催したのは、「エッセイを読み合う会」。
公式LINEに登録しているシングルマザーの仲間に呼びかけ「キャンペーンの存在は知っていても読む時間がない」という方や、「他の人の感想を聞いてみたい」という方に参加していただけたら、という思いをもって開催しました。
当日は4人の参加者が集まり、
①選んだエッセイを各自で静かに読む
②感想を交換する
という2パートにわけておこないました。
まずは静かに、7本のエッセイから、自分で選んだ1編を熟読します。静かな休日の朝に、ズームごしで仲間の存在を感じつつ、「エッセイ作品を読むこと」に没頭するのはなかなか贅沢な時間です。
後半では、たまたま書き手の私サチコがその場にいたことから、エッセイ⑥「退屈さという贈り物」について話してみることになりました。
参加した方からは、
などなど、「子どもといる暮らしについて、自分たちが思うこと」を交換し合う時間になりました。
この後、エッセイへのコメントをしてみたり、寄付集めについて話したり、和やかなひとときとなりました。
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今回のキャンペーンでは、「わたしたち、親と子の暮らし」と題して、7編のエッセイを発表しました。
「子どもの体験格差」について、広く知られるようになったここ数年。子どもは贅沢品、という言説もささやかれる中、特に都市部では、限られた子ども時代を奪い合うかのように、様々な体験教室や多彩な習い事が軒を連ねています。
赤ちゃん連れで外に出れば「迷惑をかけないように」、未就学児になれば「親としてしつけるように」、学齢期には「立派に教育を受けさせるように」という、世間からの有形無形の圧力。
責任感のあるひとり親なればなおのこと「私がしっかり育てなければ」と、プレッシャーを感じている方も多いはず。
ただ一方で、親が与える経験をどう子どもが感じているかは、また別の問題です。私自身も子どもの頃を思い返すと、確かに特別な日の遊園地も楽しかったけど、公園で誰かと遊んだときのちょっとした景色とか、家の裏の山に探検に行ったこと……そんなごくごく普通の日の思い出も、同じぐらい鮮明です。
周りに合わせて通った塾での勉強よりも、自分でその気になって参考書を買って勉強した時間のほうが身になった、そんな気すらしています。
ひとり親世帯の暮らしには、確かに、十分な経済的・時間的な余裕があるとはいえない現実があります。私自身も、別居をきっかけに保育園からの幼馴染と別れたり、経済的に習い事を諦めさせざるを得なかったりと、悔しさでいっぱいになった日もありました。
でも、親自身が「ひとり親だから何もさせてあげられない」と自分を責めるのではなく、子どもと過ごせる今の時間を楽しむことに集中することができたら?どんなことが起きるでしょう?
7編のエッセイには、親子が共に「親子」として過ごす短い時間の貴重な瞬間がたくさん、込められています。読んでくださった方が、お子さんのいるいない、ひとり親かふたり親か、に関わらず、「自分の暮らしもそう悪くない、きっといい面がある」そう思える瞬間があったら、何よりも幸せだなと思います。
Mother'sDayキャンペーン2024のエッセイは、こちらから読めます。
英語版はこちらです。
私たちの取り組みに共感くださった方は、ぜひ、寄付での応援もお待ちしています!
(文責:サチコ)