⑦マイ・シングルファザー ・ストーリー(再就職して見つけた事)
活動を集中的に1年間行い、震災の翌年8月より再就職しました。
業種は障害福祉サービスの就労支援の仕事でした。
選択した理由は「声をかけて頂けた」というのも一要因ではあるのですが、実は震災によって母子及び寡婦福祉法の限界を感じ丁度、生活困窮者自立支援法・障害者総合支援法を読み漁っていた頃であったこともあり「意を得たり」と飛び込ませて頂きました。
現在、勤務8年目、ケアマネジメントの支援技法・ケア会議の進め方・インクルーシブデザインの概念・ダイバーシティーの概念・ICFの概念・ACT・チームアプローチでの他機関連携の可能性等、実務を通して就労支援・生活支援・相談援助のイロハを学びました。
私は相談支援事業所の事例検討会に、いつも特別参加させて頂いていたんですが、そこで勤務初年度にあることに気付きました。事例の殆どが「困窮するひとり親家庭」である事にです。
もちろん、高齢者の支援も同時に必要なケースもありました。児童相談所との連携が必要な場合もです。しかし家庭健康課、ひとり親家庭支援の担当課との連携等に関しては、歯車が噛み合わない違和感を感じていました。
そして気付いたのです。
困窮要因は個人要因で困難となるのではない。
個々の集合体である世帯構成の中に様々な「困った事」が重なりあい、折り重なり、時間の経過と共にからみあって困窮状態へと陥ってしまう事にです。
「こりゃ、アウトリーチ支援の機能が無い相談援助のみの機能だけの、ひとり親家庭支援の担当課では対応できる訳ないわ」と、ひとり親家庭の貧困要因と支援機能不全の実態を目の当たりにしたのでした。