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新月下旅舟
2024年9月24日 03:52
『ワカレノウタ』千の言葉より万のやさしさよりたった1つの返事が欲しいよ怒り狂うのも怒鳴りぶつかるのも分かり合いたい愛情があったからその、ぬくもりがその、ほほえみが冷たい肉体になったとしてもあの、よろこびがあの、想い出が遥かな山や海に沈み消えてもこの、身体はこの、たましいはあなたに貰って受け継いだものねえ、さようならねえ、ありがとうやっぱり言えね
2024年9月18日 01:23
『誘拐犯』差しだす指はチカラ無くまるで下手な紙ひこうきここは時空を飛び越えそうな漂流している病室さ泣き出すなんて早すぎる廊下に出れば通常さ死とは原爆どっか~んじゃなくすれ違う他人、さりげない夜空を引き裂き朝をしばり死神とどけ、脅迫文あなたの為にと戦いたくてなんにも出来ずに壁になる
2024年8月20日 02:15
『世界の終わり』電話いっぽんで、世界は終わる精神は崩壊し、呼吸が出来ない生まれたときから、そこにいて今日まで私の、家でしたうろたえている逃げ出そうとしてる私の心が気絶した必死に死んだ、ふりしてる残り少ない階段が世界の終わりを、告げている今年の残暑は少し長いといいな…ど思う父の好きな「かっぱえびせん」を買いたいな【父に捧げる詩】
2024年5月6日 13:41
題名『はんぶんこ』インコのかあさん死にましたたぬきのかあさん亡くなったドジョウのかあさん逝きました王さまのかあさん御隠れに?晴れの日、雨の日、あるようにふつうにあふれる訃報でもひとごとだったらその場だけ泣いたらすっきりしちゃうのにあのねぇ、そのねぇ、わかるかなぁ、だまって笑顔で聞いているあなたのそんざいそのものがわたしの命の…はんぶんこだれもが出会ってまたわかれ
2024年4月2日 06:25
詩『夕暮れ』栞を抜く最後のページを閉じて本を置くゴトバタンスー子供らが次の本を探していると人影が笑いかけその手を押さえて首をふる「もう、ないよ」人生はとつぜん続きを止められる夕暮れだ夕焼け小焼け…を歌ってみたらむかしは希望があふれてた今は悲しいサヨナラだそして星がふえるたびわたしのさんぽが長くなる
2024年4月1日 07:28
詩『宇宙』部屋の電気を消したならそこは宇宙の切れ端だ宇宙遊泳さながらに酔ってただようチリとなる酸素ボンベの友も捨て酒の残りが死ぬ時間からだ半分ぶった斬るそんな別れが泣きじゃくる部屋のテレビをつけたならそこは地球の異星人無重力かとおもうほどギモン持たない流木だ死ねば夜空の星になるブラックホールの墓へゆくわが身おんぼろロボットでごみのベッドで月を見るきみに会