$TMFについて考察する(私の投資方針~大統領選挙を終えて~)


TMFについて(軽く紹介)

 最近、TMF(ディレクション・デイリー20年超国債ブル3)が盛り上がっておりますね。改めて、TMFを説明させていただきますと、アメリカの国債(長期債)にレバレッジをかけて運用しているものになります。債券の性質としては、金利が上がれば、債券価格は下がり、逆に金利が下がれば、債券価格は上がります。なぜ、これほどまでにTMFが盛り上がっているというと、FRBが9月に0.5%の利下げがあり、今までインフレ率を抑えるために金利を上げて、インフレ退治をしていたところから、インフレ率が徐々に低下傾向にあることと、失業率が上がってきたのを受けて、金利を下げるという判断をしました。金利が下落傾向にあるのだから、債券価格は上がるだろうということで、TMFを買っている人が多いのだと思います。

なぜ私はTMFを買うのか(なぜレバレッジをかけるのか)

 次になぜ私がTMFを買うのかについて説明したいと思います。
①為替差損の状態をなくしたいから(円高のヘッジとして使用)
②インフレ率は、2025年以降下落傾向になると考えているから

 ①について、詳細に説明させていただきたいと思います。債券を買う理由としては、リスクオフの局面に備えるために買っています。
※もちろん、インフレ率が落ち着いてくれば、株高、債券高も十分にあると考えておりますので、ベア相場への備えが100%という意味ではないです。
今後アメリカがリスクオフの局面になった時には、基本的には円高になるという考えです。アメリカ株に投資をしている日本人の私は、リスクオフの局面になった時は、円高、株安ダブルの評価損に耐えないといけません。そのリスクに備えるために、TMFを買っています。円安、株安の状態になるのであれば、円安効果で株安をある程度補えるのであまり気にしておりません。加えて、日本は円安の方が利益が出る企業が多いので、それらの株を保有していれば問題ないという考えです。
 次になぜレバレッジをかけているのかというところですが、私は株では信用取引などでレバレッジをかけておりませんし、今後もかける予定はありません。しかしながら、債券投資に関しては、下値が限定的だと想定しているので、レバレッジをかけます。その方が資金効率が良いからです。債券は決算発表もないですし、個別に評価する必要もありません。今後の金利見通しのみを予測するだけという比較的シンプルな投資です。
②についても説明させていただきます。私は大統領選挙以降、急ピッチで金利が上昇するとは考えておりません。これをインフレ率に絡めて説明させていただきます。既に日本を除いて全世界的に中央銀行は金利を下げておりますし、ヨーロッパなどは経済の見通しも暗いです。そして、世界一の経済大国である中国経済に急ブレーキがかかっております。下記ロイターの記事ですが、既に中国はかなりのデフレ傾向にあるのです。中国の経済がクラッシュすれば、使用する資源価格も下落していくと想定しております。(日本企業の決算発表を見ても、鉄鋼企業の決算は弱いですし、何より価格転嫁ができていません。)
 世界的にデフレ傾向になるのであれば、アメリカだけ金利を上げるという選択はできないだろうと思いますし、そもそもアメリカという国はドル安の方が歓迎される国だと思います。例えば、ネットフリックスを見ても1ドル=150円の時より、1ドル=100円の時の方が儲かりますよね。日本人が1ヶ月1,500円(便宜上)払っているとしたら、前者だと10ドルですが、後者だと15ドル儲かるからです。ですので、世界的にインフレ傾向がなくなった時に、アメリカだけ金利を高止まりさせる意味はないと考えています。

TMFの懸念点

 TMFの懸念点についてですが、長期債であるため、FFレートが下がっても直接的に利益につながるかどうかが分からないというところがあります。この点、短期債のレバレッジをかけた商品があればよいのですが、有名な短期債のレバレッジ商品がないので、しょうがなくTMFにしております笑

今後の投資方針~大統領選挙を終えて~

 最後に今後の投資方針について語りたいと思います。
 まず11月6日(水)に大統領選挙がほぼ終わり、トランプ大統領の当選が確実になりました。その中でTMFは10%ほどの大暴落をしております。そのうえでの自分の投資方針を下記に示します。
 まず自分の立ち位置としては、現在PFの10%未満の割合で保有しておりますので、徐々に買い増しをしていき、PFに占める割合を10%程度にしていきたいと考えております。あと、もう何回かに分けて買い増しをしていきたいです。かなり割安な水準になったのと、石破ショックの時も同様ですが、選挙後極端な動きをすることが多く、TMFもさすがに下がりすぎかなという印象です。
 また、私は$BAC(バンク・オブ・アメリカ)をPFの10%程度持っており、基本的は銀行株は金利上昇に強いはずですので、TMFが今後下落したとしても多少の保険はかけてあります。値動きが逆の銘柄を持っていて意味があるのかという疑問が生まれるかと思いますが、金融緩和の状況下では更に利益を伸ばすことができると考えておりますので、特段売却などは考えておりません。さて話をTMFに戻しますが、TMFは2024年に入ってから4%に近い配当を出してくれるようになり、徐々に安定してきております。つまり、安い値段で買うことができれば、高配当を享受できる可能性が高まるということになりますし、高配当を享受できるのであれば、含み損をかかえていても売却などを考えずに保有できる理由にもなります。また、トランプ大統領になって高金利が懸念されておりますが、大統領自身もインフレを抑制しなければならないことはよく分かっているでしょうし、
最後になりますが、私は今後TMFを徐々に(←ここ重要!)買い増していく方針です。その理由としては、①急激な株安・円高リスクをヘッジしたいから、②$BACなど金利上昇に強い銘柄を持っており、ある程度の金利上昇には耐えうるという自信があり且つ2025年以降は徐々にインフレ率が下落傾向になり、金利低下の圧力がかかると予想しているためです。

ここまで投稿を読んでいただきまして本当にありがとうございました。もし記事が良かったら、「スキ」やXでの「リポスト」、「いいね」をよろしくお願いいたします。質問等あれば、本記事やXにてお待ちしております。また、本記事はあくまで現時点での私の投資方針を示したものであり、今後の状況によっては、投資方針が変わる場合もございます。買い推奨、売り推奨をしているものではない点ご理解いただければと思います。

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