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星野源 DOME TOUR 2019 POP VIRUSの魅力を観察 ※少しネタバレ有※

POP VIRUSの映像全編をコメンタリー含めやっと見終えた。言葉にできないほどの多幸感を感じている。

正直な話をすると、アルバムPOP VIRUS発売当時2018年の自分は通常盤を購入してさっと聴いてCDラックに忍ばせてしまっていた。

それが2年という時を経て。

何ということでしょう…!

今となっては初回限定盤A(CD+Blu-ray)を必死に探し、何とかゲットし、ドームツアーの映像もBlu-rayを購入し、どっぷり浸かっているのだ。

こんなにもPOP VIRUSにハマった大きな引き金になったのはNetflixで観たライブ映像だった。

あの映像美。

光と音楽と源さんの歌声とお客さんの雰囲気が合わさって生まれた空間。時には誰もいないかのように感じる真空管みたいな。時には演者お客さん全員があったかい家族のような。スマートフォンの画面を超越して自分の五感で味わえた気がしたのだ。

どうしてあの当時、東京ドームに行かなかったんだろう。観に行けばよかったのに…少し過去の自分に悔しい思いもした。

ぜひNetflixを登録している人は見てみて欲しい。30秒程度の映像。

これで気になった方は円盤のトレーラーを。こちらは4分弱。

中でもぐいっとPOP VIRUSの世界に引き込まれた部分を書きたいと思う。

まずスマートフォンから手が差し伸べられた感覚を覚えた楽曲がPair Dancer。ライブ映像上では、ダンサーさんがメインで映し出され、その合間に源さんと仲間たち(バンドメンバーさん)たちがサブショットの様に映るという構成。この構成に度肝を抜かれた。

ELEVEN PLAYのダンサーさんたちはライブ上で初めて登場する曲になっている。源さんは立ち位置を一歩も動かずに歌っていて、あくまでもダンサーさんメインで創り出されるPair Dancerは1つのショーケースを見ているような気持ちにもなり、心震えたのだ。

ここ数週間どっぷり聴いているPair Dancerには色んな思いが溢れてきたので別記事で書いてみたいと思う。

次に演奏される楽曲Present。この曲で自分は完璧に心を惹きつけられ、脳内はすでに東京ドームなのである。

2年前に聴いた際は、冒頭のメロディであるストリングスの低音で紡がれるメロディが心の淵に誘われている気がしてしまい、自分の中で受け入れることができずにいた。しかし、今はこの曲を聴いてスッと心の中に落ちて身体中に広がっていく感覚さえ覚える。その感覚の決め手になったのは、やはり最後にダーっと一気に階段を登り切るかのような解放感に満ち溢れたサウンド。

ここで気づいた。冒頭の低音メロディの展開は最後のメロディに向かうための必要不可欠な道のりなのではないかと。

そして冒頭のメロディと最後のメロディを聴き比べると、まるで違う曲を聴いているような面白さもある。

ライブ映像で久しぶりにPresentを聴いた時に、あのキラキラ溢れ落ちるような音を奏でているバンドメンバーの皆さんのことをもっと知りたくなった瞬間だったし、照明をこんな綺麗に本当の日差しのように照らしてくれている照明さんに感服した瞬間でもあった。

ここで自分が今これまでにPOP VIRUSにハマっているのか。2年前にはハマらなかった曲たちに再び再会した今、自分の中で何が起きたんだろう。

2年前の2018年は新しい仕事に追われ、次から次へと舞い込んでくるタスクをこなすことに必死だった時期だったような気がする。そんな時に聴いてたのはアップテンポのテンションが上がる曲が多かったように思う。常に前へ前へ進み続け、生きることを考えていた。当時もたくさん音楽に救われたし、現実とは違う世界に連れて行ってくれる。

そして2年後コロナ禍の今。生活環境が大きく変わり、自分と関わる人たちも前から少しずつ変わりつつあるように思う。仕事の形態も変わらない訳がなく、色んな物事がストップしている状態が続いていた。ただ、この状態をいい意味で鑑みるとここまで突き進んできた自分を俯瞰し、振り返る時間ができた。この時間というのはここ数年失っていたような時間な気がして。そんな時にあのPresentの冒頭の低音パートがしっくり自分の心の中に染み込んで来たのだ。POP VIRUSが身体中を駆け巡った感覚でもあった。

最後のアンコールで歌っているHello Song。副音声のコメンタリーで源さんがこの楽曲への熱い思いを語っていた。

Hello Songはこれから未来に出会う人たちへの曲であると。

ここで気づいた。当時源さんが言っていた"未来に出会う人たち"というのは、今この瞬間にPOP VIRUSの楽曲たちに出会っている私自身もその1人なのではないか。

そう感じた時に当時ライブに行かなかった自分に後悔しなくていいじゃん!今出会えてよかったじゃん!と思うことができた。

POP VIRUSを通して、自分の好みが変わることの面白さ・楽しさを前向きに考えることができたし、これからも自分が好きになるもの・ことに向かうベクトルが無限にあることを思うとワクワクしてきた。

これから自分が好きになる音楽はどんなジャンルの、どんな作品なんだろう。 

スルメイカみたいに何度観ても味わい深くなって星野源さんとその仲間たち(バンドメンバー)の皆さんのことをもっともっと知りたいと思うDOME TOUR POP VIRUS 2019に出会えたことは今年のハイライトトップ10に入ること間違いなし!!