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夜明けまえ。
僕は、いまアンジーとよばれて
とーちゃんとママができた。
僕らの世界には、言葉はなくて 音や光、
動きや、暖かさや冷たさで
話しているんだ。
あと、匂い。これを忘れちゃいけないね。
僕は自分の事をしゃべれない。
気持ちはあるけど、とーちゃん達が言うのと同じ事なのかはわからない。
僕は、とーちゃんとお話し出来ないけど
とーちゃんに気付いてもらえたらいいな、と思って、色んな態度や動き仕草。息づかいや鼓動をとーちゃんに見せて、触れてもらったんだ。
僕のとーちゃんは、
よく僕の事をみてるし、僕がしたことに対して音をだしたり、大きな動きをするから
気付いてくれてることも多くあると思うけど、どこまで僕と同じかはわからない。
とーちゃんとママには
僕が、とっても寂しくてわけのわからない時に会ったとおもうんだ。
だつて僕は、柔らかい毛がフサフサしたとっても暖かい、とっても気持ちの良いところにいたんだ。
周りにも僕とおなじ、小さいキューキュー言う仲間がいたと思うんだ。
僕がバタバタしていると
大きな暖かいものが、ぼくの隅々にまで触れて、僕は気持ちよく安心して、おとなしくなったんだ。
ねてるのか起きてるのか、僕にもわからない時だったけど、お腹空いたお腹空いたと思ってバタバタすると、美味しい暖かい飲みものが、僕の口に押し当てられたところから溢れてきたんだ
僕は夢中でパクパクした
どんどんお腹がいっぱいになって、飲むのを忘れちゃう。
でも、気がつくと暖かい身体の仲間と
いつも暖かい、とっても暖かい僕の知ってるなかで一番大きなふわふわしたところに埋まっていたんだ。そこは、お母さんというところだって知ったよ。
僕は、僕の周りが明るくなる事に気付いたよ。
そして、それをわすれる時は寝てる時だと知ったんだ。
目がさめて、お母さんの美味しい飲みものがでてくるところに早く、早く着きたいから歩くっていうことができるようになった
仲間達も、お母さんのお腹の美味しい飲みものに早く着きたいから一緒に歩くんだ、だから少しでも早く歩くように頑張ったよ。
お母さんのお腹にある、美味しい飲みものがでるとこはには、おっぱい というのがあって、飲み放題なんだ!って、わかったから僕は夢中になったんだ。
お母さんは、僕等がおっぱいに走っていくと届くように、横になってくれたんだ、嬉しかったよ、
だけどこの頃から、ときどきとってもとっても、大きな動くものが、僕らをそっとお母さんから離す事があったんだ。
とっても大きなふわふわに乗せられるときは、暖かいけど、お母さんみたいに温めではくれないものだったし、ぼくは変なものに掬われて運ばれるんだ。
いっぱい音がした、
お母さんと違う音をだす
とってもとっても大きなものに、僕は見られていて、
僕は何か優しい音に包まれているけど、
ホントはとってもとっても怖かった。
僕は 一度寝て、おきたら、その前の事は
もうしらない。覚えてないけど、起きるたびに
いっぱい音に包まれるようになった。
ある時、僕だけ屋根のある場所にいて、お母さんや仲間もいなかったから、とっても不安になったよ。
僕は、初めてお腹いっぱいに、なっていないのに、目を閉じてその場所の隅で
なるべく僕を小さくして怖さを我慢したんだ。
とってもとっても 長かったよ
とってもとっても長かった。
僕とおなじように、音をだす
おなじような、暖かさの
おなじぐらいの大きさの暖かい、仲間みたいのがいた。
でもお母さんのおっぱいの匂いと
違う匂いがした。
僕は、どこかわからないところにいた、
匂いも、ふかふかの暖かさも、鼓動もない。
ふわふわのところに僕はいて、
寒くはないけど、僕は震えていた。
僕の知っているお母さんはいない
僕の大好きなおっぱいがない。
キューキューいう仲間かいない。
僕が知っているのは、それだけなのに、
どれもなかったんた
僕は、一番隅に身体を押し付けて
僕を、一番小さくして願ったよ。
僕の知ってるものに
どれでも良いから会わせてください。
仲間の声に似た音がしたんだ
僕は震えでいたけど、ちょとだけ耳を向けてみたんだ、全然違う音だけど。
僕は似てると思つたんだ。
…かわいいでちゅね〜
とーちゃんになっていいでしゅか〜
…僕は、とてもとても怖いまんまだったけど
このお母さんより大きなものに、ついて行く
事 に決めたんだ。
僕は、いまアンジーくんって呼ばれています。
おわり
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