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君はもう「RESPECT」を見たか!

世を偲ぶ仮の姿の試験勉強があり、それとそれの手続きが一段落したので、駆け込みで後数日で終わる(最近は余程のヒット作でないと上映期間が短いのです)アリサ(厳密に言うとアリーサの方が近い)フランクリンの自叙伝的映画を観てきました。

主演はアメリカンアイドルで見出され、「ドリームガールズ」で俳優としても有名になったジェニファーハドソン。何でも、生前からご本人直々に指名されたそうです。

この作品は、可能であれば、以前公開されたアルバムと同時に映画化される予定が、大幅に遅れて、死後公開された「アメイジング・グレイス」を先に見ておくと、いい予習になるかと思います。

彼女自身がシンガーでもあるので、後半のクライマックスにつれて、「ああするする本人もこの表情」と言うシーンが増えてきます。

ドキュメントに、役者本人のバイオグラフィーを入れるのは邪道かと思いますが、アレサ本人も、そしてジェニファーもかなり波瀾万丈な人生を歩んでます。これは最近の映画では、「五線譜のラブレター」のコールポーター、「ロケットマン」のエルトンジョン、「ボヘミアンラプソディ」のフレディーマーキュリー然り、光と影を漏らさず描いています。

これは、仮説なのですが、もしかしたら「自由」は「不自由」な中から生まれてくるのかも知れません。劇中に流れる「Think」「Chain of fools」そして題名の「Respect」、気持ちを込めて歌えない筈です。それこそが彼女をクイーンオブソウルにたらしめたのでしょうし、辛酸を舐めた初期のスタンダードを含めて、彼女の居場所になっていったのでしょう。

そして先のドキュメント映画の中で描かれたアーティストの様に彼女も、酒で自分を見失いかけます。その時に彼女の原点であるゴスペルやチャーチに戻ってきたわけです。このアルバムは、70年代の他のアフリカンアメリカンのアルバム「What's going on」や「Song in the key of life」に匹敵するエポックメイキングなものになった訳です。

いい意味でも、悪い意味でも「衝突」が、結果的に彼女を前に進める「推進力」となった訳です。

ストーリーの詳細は、例によって一部時系列が食い違うケースもありますが、そんな細かい事は気にしないでも、充分に見応えのある作品になっています。

場所によっては、これからのところもあるかと思いますので、上映期間中に是非あの大スクリーンと大音量で、生命感溢れる歌声を聴いてください、最後の最後にちょっとだけサプライズがあるのも見ものです!

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