生かされて生きてる人生


8月は、大切な人をたくさん看取った月でいつもこの時期になると自分の人生を振り返る。
今年もまた、生かされてきた実感を書き綴ろうと思う。

まず、去年より一番大きいのは病気であろう。
僕は去年の9月、それも20歳の誕生日の前日という日にクローン病に罹ってしまった。
クローン病とは、指定難病の一つで今のところ確立した治療法がないらしい。
一年前の僕は、熱と下痢にうなされて、体重は38キロまで落ちた。2ヶ月間も誤診をされ続けて、疲弊しかけた時に大腸検査をしたら、まさかの結果である。

僕は現在大学生である。どうやらこの病気は若い男性に多く発症するらしく、発症ケースとしては珍しくないらしい。
ただ、毎日の投薬と、食事制限はかなりきつい。とくに、揚げ物や辛いものは好きであったので自由に食べれないのはかなりのストレスとなった。ただ、治療を開始すると一気に良くなり、つい先日の定期検査では「寛解(完治ではないが症状が落ち着いた状態)」となった。

昔から僕は体が弱く、骨折を2回、インフルや中耳炎にかかり、高校生の時には酸欠でいきなり倒れてしまったこともある。
おまけに、僕以外の家族は大きな怪我や病気をまったくしないので、僕だけが異常に弱いのだ。

高校生の時に、一度腰を壊したことがあり、それが大切な大会の1週間前だった時は死んでやろうとさえ思った。死ぬ勇気なんてないけど。
結果的に、今は医療に生かされてなんとか生きている。医療の力は偉大だ。

僕はたくさん生かされてきた、だから生きることを諦めることはその人たちへの冒涜になる。
多分、今までなんとかなってきたのも、「ちゃんと生きて足掻いてみろ」っていう神さまからの挑発なんかじゃないかとさえ思えてくる。

死ぬ勇気がなく、たくさん生かされた僕はこれからも生きていく。生かされたぶんだけの感謝を抱えて。

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