トランプ大統領とマクドナルドで話した話

ある日、私はふと、トランプ大統領を思い浮かべながら洗濯物を畳んでいた。突然、頭の中に彼の金髪がブワッと広がり、洗濯物が全部トランプ柄に見えてきた。「キングが足りない!」と叫ぶ私に、横でスマホをいじっていた妻が冷静に「もう一度洗えば?」と返した。いや、それ違う。違いすぎだろ(笑)
足りないのはキングじゃなくて、何かこう、もっと根本的な何かだ。

そんなわけで、どんなわけだよ。私は夢の中でトランプ大統領と対面することになった。場所はなぜかマクドナルドのドライブスルー。彼はビッグマックを手に、得意げにこう言った。

「見ろ、このビッグマック。アメリカの象徴だ。そして、これが私だ。」

私はビッグマックを凝視したが、そこには明らかに彼の顔がプリントされている。いや、違う。プリントじゃない。彼の顔が本当にバンズになっているのだ。目がぱちぱちと動いているし、「アメリカ第一!」と叫ぶたびにピクルスが飛び出してくる。

「それで、どう思う?」彼が得意げに尋ねた。

「…おいしいですか?」と聞くのが精一杯だった私。

「もちろんだ!これが世界一のハンバーガーだ。中国のチキンサンド?ありえない!日本の照り焼きバーガー?それはかなり良い。しかし、まだまだだ。」

彼の熱弁は止まらない。気づけば、私は彼の持つビッグマックを取り上げ、一口かじってしまった。すると、周りの景色がぐるぐる回り始め、気づけばトランプタワーの屋上に立っていた。

「君は私の代わりに次期大統領になれるか?」と彼は突然尋ねてきた。

「いやいや、無理です!」と即答する私。しかし彼は一歩も引かない。「君には洗濯物を畳む才能がある。それはリーダーシップの証だ。」

なんの理屈だ、それは?と思いながらも、彼の説得力に負けそうになる私。気づけば、金髪のカツラをかぶせられ、「さあ、Xするんだ!」とスマホを渡されていた。

「何を?」と尋ねると、彼はニヤリと笑ってこう言った。

「適当でいいんだ。たとえば、『ビッグマックは地球を救う』とか!」

私は仕方なくそれをXした。すると、瞬く間にいいねが100万を超え、「次期大統領候補」として名指しされる騒ぎに。

そんなところで目が覚めた私は、急いでスマホを確認した。Xには何も投稿されていなかったが、洗濯物の中に本物のビッグマックがひとつ混じっていた。

「…トランプさん、夢から現実に侵食しないでくださいよ。」

そうつぶやきながら、私はビッグマックを片手にコーヒーを淹れた。さて、今日も洗濯物を畳むか。

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