見出し画像

一人芝居。カッコいい女たち

昨日。さぶりなさんからお誘い頂き
ミュージカルを観てきました。

たった1人で演じるミュージカルです。
演者は、さぶりなさんと、
香村彩矢さん、山岡美穂さんと
皆さん知っている役者さんです。
それぞれが演じる1人芝居ミュージカル
3作品を観ることが出来ました。

全3作品、登場人物が実存する人で、
その人物の半生、生涯を描いた物語でした。

前説が福田恵さんでした。
(前日に本番出演もされてます)開始30秒でお客さまの心鷲掴みでした。

※ 注!🔻🔻
再演があるかはわかりませんが、
もし次ある時に観ようと思われている方は、
ここから先、壮大にあらすじと物語の結末を述べています。🔻🔻

✨1番最初は香村さん
「世界一美しい発明家」
へディ・ラマー
周波数ホッピングスペクトラム拡散の技術を開発した人です。←むずっ!

香村さんがとても美しいことは周知ですが、
そのタイトルに相応しい美しさでした。
でも、美しいだけではない強さと逞しさがあり。
「わからないけど、やってみる」というテーマを力強く伝えるものでした。
手探りでもいい、行動する。前に進む!
カッコいい…。
発明の瞬間がピアノの転調から生まれるという演出が凄い素敵でした。大好き。

✨2番目は山岡さん
「もう一人のメンデルスゾーン」
ファニー・メンデルスゾーン
あの作曲家・メンデルスゾーンのお姉さんのお話です。メンデルスゾーンって名字なんですね!

(因みに、バッハとかベートーヴェンとかショパンとかも全部、名字らしい。つまり日本語の感覚だと、作曲家の山田、田中、鈴木!みたいな感じ。)

途中でそれら全員、名字やんけーみたいな歌があったんやけど、凄い面白かった。

ファニー・メンデルスゾーンは、全然知らなかったんだけど、弟のメンデルスゾーンと同等、もしかしたら、それ以上に音楽的才能のあった人で。メンデルスゾーンの作曲や編曲に影で凄い力添えしていて。
でも女性がその才能を公にすることを抑圧されるような時代だった。

私は幸せだった…と最初から連呼するけど、本当は心の奥では悔しくて惨めで歯痒くて辛くて。
最後に「私は他の誰でもない、私なのだから!」と歌い上げる力強さ、素晴らしかった。
カッコいい。


✨最後はさぶりなさん
「それでも私は踊り続ける」
イサドラ・ダンカン

さぶりなさんは、ダンサーの役でした。
芝居と歌唱に加えて「踊る」という要素があり。しかも全編をほぼ踊り続けるくらいの!
その繊細さと圧倒的なパワーに魅せらました。

バレエシューズを脱ぎ捨て
裸足で踊る彼女は、新しい「踊り」を切り拓いていく。ダンスの学校を創る。

「踊ることは、生きること」
これが彼女の踊る意味。
めちゃくちゃカッコいい。

でも「事故」というどうしようもない出来事によって最愛の子供2人を一気に失ってしまうのです。
事故。なんてこと!!

それまでもさんざん様々な苦労をしてきたのに、でも子供がいる、それだけで私はなんて幸せ…!と歌ってたばかりなのに。

希望を失ったイサドラは踊ることを辞めます。そしてようやく次に踊り出す時には「絶望」を踊ります。もう自分にはこれしか残ってないからと。

でも…踊っている途中にそれも辞めます。

…私はこんなものの為に踊ってるんじゃない。

「踊ることは、生きること」

私は絶望なんかではなく、
絶望のその先にあるものを踊る!と叫ぶのです。

嗚呼、生きるとは、そう言うことなのかもしれないと思いました。

3作品を通じて観て、最後の演目で全ての女性の生き様、テーマが繋がり、帰結したように感じて震えました。

武器を売って金儲けをする夫を「くだらない!」とはっきり罵倒し、女だから才能があるのにそれを世に出すなと抑圧された悔しさを爆発させ、どうしようもないような不幸(事故や震災とかもそう)に襲われようとも決して希望を失わない。
3人とも、とても強くて逞しくて、美しかった。
カッコよかった。

お芝居を観て、その登場人物のことをもっと知りたくなった。
これが、お芝居の(音楽や絵画、他のものもそうだけど)素敵なところ。
自分の世界が少しだけ広がるやつ。

そして、あと、ものすごいなと感じたのは、全作品の楽曲を、作曲、演奏している伊藤さん。
凄くないですか。凄いですよ。
人物と物語と芝居に合わせて、全部ですよ。
それがとても素敵でした。素晴らしかったです。

総じて、1人芝居ミュージカル、
演劇と音をたくさん浴びて、いっぱい心動かされて、本当に素晴らしい時間でした。

素敵✨




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?