抗がん剤治療をちょっとだけ楽しみにするために

現在、悪性リンパ腫の治療のため、26日周期で抗がん剤治療を通院で行っています。

“抗がん剤”

といっても様々で、全部が全部髪の毛が抜けるわけではなく、爪がボロボロになるわけでもなく、副作用も効果も個人差があることを知ったのは治療してからでした。

治療前にある程度の副作用の説明は受けます。治療計画書の枠内に書ききれないほどの副作用の可能性、だいたいのメディアで描かれる、ゲーゲー吐いてる姿。。。

コレだけでネガティブイメージが植え付けられてしまいます。

今は、吐き気止めの性能がものすごくあがっている……そうお医者さんはいうものの、それでも初回投与の後、ずーっと船酔い状態、ちょっと動くと吐く、を繰り返してたら、「嘘じゃん!」って。

次のクールが憂鬱で憂鬱で仕方ない。。。しかも計6回もある(これも人それぞれです)

特に私にとって、抗がん剤治療は、正直苦痛しかなかった。
私の悪性リンパ腫は、腫瘍は大きいものの、場所と種類のおかげで、血液検査以外に症状がなかったので、元気なのに薬(毒)をいれる、ように思えてしかたなかった。

腫瘍が大きいままだと次の転移も大きくなる、リンパ腫の種類はある日突然変わる、それで家族にも説得されて治療することにしたけれど、つらいのは自分だ(最終的に死ぬかもしれないのも自分だけど。。)

じゃあ、どうしようと思ったときに、別の記憶や感情と抗がん剤治療を結びつけようと思ったんです。

嬉しい、楽しいという感情と治療を結びつける。

単純にご褒美あげよう!って思ったんですが、いつものご褒美って、ハーゲンダッツを買う、とかスイーツになりがちで、それはちょっと胃に負担をかけちゃうかも。

なので、治療日は、好きな本を躊躇せず買っていいよ!っていうルールを作りました。
点滴中や、とにかく長い待ち時間の暇つぶしになるし。

自己啓発でも漫画でも、そのとき気になる本を買っていいよ!っていうルールに基づいて今、4クール目。

それでもまあ副作用起こるんですがね。今、休職中で、夫と貯金と傷病手当金で慎ましく暮らしてる中で、贅沢にお金を使える日、と思うとちょっとだけ心が前向きになれます。

参考図書

予想どおりに不合理  行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」"(ダン アリエリー, 熊谷 淳子 著)
http://a.co/42YgpuI


基本的には、来たるべき恐ろしい注射をしのぎやすくするために、べつの欲求と結びつける工夫をしたのだ。わたしにとっての極意は映画だった。わたしは映画が大好きだ。時間さえあれば毎晩でも観たい。そこで、医師から何を覚悟しなければならないか聞かされたとき、注射を打つまでは映画をがまんして、打ったあとは眠ってしまうまで好きなだけ観ていいことにした。 毎回注射の日は、学校帰りにビデオショップに立ちよって観たい映画を二、三本選んだものだ。それをかばんに入れ、あとで観るのを心待ちにする。

(中略)

ある望ましい行動が目先のマイナスの結果(罰)につながる場合、たとえ最終的な結果(わたしの例では健康回復)が非常に望ましいものであっても、その行動をとるように鼓舞するのはとてもむずかしい。

(中略)

人間のさまざまな種類の欠点に打ち勝つには、長期目標のためにとるべきあまり喜ばしくない行動に対して、目先の強力なプラスの強化を与える奥の手を探すのが有効だと思う。

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