第1回ポジショニング①

カービングターン、というかすべてのターンにとって一番大切なもの。それはポジショニングです。
カービングターンの教科書、最初のテーマはこれ以外にありません。
角付け、荷重、ローテーション。いえ違います。ポジショニングです。これに尽きます。
僕のレッスンでは常々言っているのですが、ポジショニングで8割方決まります。あとの数百ある様々な技術は残りの2割の中での取り合いでしかありません。いいですか。何回でも言いますよ。
大事なことはポジショニングです。

まず基本的な考え方として、「板の上に身体の重心がある」こと。これが重要です。
では「重心」とは。

これは身体の重さの中心部分です。全ての重さの釣り合いがとれる位置、ですね。「釣り合いがとれる」ここ大事です。あとでまた出てくるので覚えておいてください。

これは常に同じ場所にあるわけではなく、身体の形によって移動します。
例えば、真っ直ぐ立った「気をつけ」の姿勢の時、それは大体おヘソの辺り、お腹と背中の真ん中辺りです。
ではそのまま両手を前に出して「前ならえ」してください。
「重心」はお腹と背中の真ん中から少しおヘソ側へ、そして少し上側へ、移動します。
(重心位置の変動については白川尊則さんの理論を参考にしてます)

このように重心は常に変化します。
みなさんがターンする時の姿勢はどうでしょうか?
「基本姿勢」、「ニュートラルポジション」とも言います。
たぶん、少し膝を曲げて腰を落とし腰を折り曲げて上半身をかぶせる。そんな形だと思います。
上級者はこの時の総合的な重さの「釣り合い」がとれて結果として「重心」が板の上に乗ってきます。
みなさんの「基本姿勢」はどうでしょうか?

スノーボードは非対称なスポーツです。いわゆる横乗りですね。この横乗り感がスノーボードを面白くしている要因の一つな訳です。
「バランスをとるスポーツ」とも言われます。ここ大事です。テストにでるので覚えておいてくださいね。
「バランスをとる」。言い換えれば崩れたバランス、つまり外れた重心を補いながら滑る。ということです。

スキー。これを考えてください。
スキーは板に乗って立った時、それが初心者であれ上級者であれ、必ず板の上に重心があります。これは技術に関係なくそうなります。
スノーボードはどうか。
残念ながら多くの人の重心は板の上ではなく、カカト寄りに外れてきます。程度の差こそあれ、そうなります。
初心者であれば板のカカト側の外に大きく重心が外れ、中級者でぎりぎりカカトエッジの上くらいという所でしょうか。

つまり上級者とは言い換えれば板の真ん中の真上に重心がある人ということになります。
そしてこれはいつどんな時にでも、です。切り替えの時も、ヒールサイドターンの時もトーサイドターンの時も、ターン前半も、ターン後半も。常に「釣り合い」がとれている状態。これが上級者です。


と、ここまで知っている人は少なからずいらっしゃるかと思います。ではここから先、さらに踏み込んで「超上級者」の話をしたいと思います。
準備はいいですか?みなさん付いてきてくださいね。続きは第2回で。

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