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村上春樹「1Q84」〜究極の恋愛小説


スプートニクの恋人を読みたくて
BOOKOFFに行ったら
それはなくて
1Q84があったので
なぜかわからないけど買いました。

単行本が発売された時に
読んだ本です。

一度読んだ本は読まない主義ですが
もう一度読んでみようと思ったのです。

・・・・

月が2つあるとか
リトルピープルとか
変な話だなとあの時は思いました。

でも、今回はなんだか色々腑に落ちました。

多分読む人によって
いろんな感想を抱かれる本だと思いますが

私にとっては究極の恋愛小説でした。

・・・・

運命の恋とか、運命の人とか、そんなの 
ないよ
センチメンタリズムだよって
思う人も多いと思います。 

でも、この世には 
出会わなければならない相手がいるのだと
私は思います。

その人に出会うために

命を捨てる覚悟 
世間を敵に回して過ちをおかす覚悟

を持たなければならない。

傷ついた人たちを救うために
危険をおかさなけれはならない。

周囲に誰も居なくなって 
孤独を知って
ひとりぼっちになって
もうダメかもしれない
もう終わりかもしれない

そんな体験をする
一握りの人に

神は愛を教えてくれる。
愛する人とのつながりを信じさせてくれる。

・・・・・
青豆は宗教2世。
天吾はNHK集金人の子ども。

あまりにもこの時世にあった内容で
鳥肌が立ちます。

2人は子供の頃に
親の異常さから抜け出すことができました。

自ら助けを求めて。

誰にでも困難はあります。

その時、誰かに救いを求めるのか
あるいは
そのまんま困難に屈服するのかで

人生は大きく変わります。

この本は、単なる宗教批判ではないのです。

天吾の父には父なりの信念と愛があったのだと 
最後に気付かされます。

・・・・

村上春樹の小説の面白さは
人物にあると思います。

主人公よりも
タマル、牛河、環、お金持ちの婦人
たちの描写に惹かれます。

かなり相貌の醜い牛河が
どうやって結婚したのか
どんな結婚生活を送っていたのか
スピンオフで見てみたい。

殺されてしまった
あゆみはどんな無念の中死んでしまったのか。

タマルがその後どんな人生を歩んでいるのか
見てみたいです。

・・・・
リトルピープルは霊魂?

セックスはメッセンジャーのメタファー?

この小説を映画化するのは
難しいでしょうね。

村上春樹は神の言葉を伝える人だから
ただ感じるしかない。
正解はない。

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