「PERFECT DAYS」〜やっとヴィムヴェンダースがいいと思えた

ヴィム・ヴェンダース
「ベルリン・天使の詩」「パリ、テキサス」を
見て何がいいのか
わからなかったんですけど
これ見て、うわ、いいな、

東京の朝、道路、夕暮れ、橋、銭湯、居酒屋、
古本屋、、
居心地がいい。

映画はアート。

同じ素材でも
見た人、つくった人によって別物になる。

世界はたくさんあるんだよ
繋がってるようで、そうでもない
違う世界で生きてる

このセリフがまさしくこの映画を表しているように感じた。

・・・・・

退屈な映画なのかなって
危惧してたんですけど
全然退屈じゃなかったです。

東京の公衆トイレがおしゃれ。
ウッドのトイレ見てみたい。

関わる人たちがいい。

いい加減でバカな柄本時生と
何考えてるかわかんないその彼女。

家出してきた聡明そうな姪っ子。

本のことよく知ってる古本屋のうんちく店主。

いつも離れたベンチで昼飯食べてて、
話さない、けどなんとなく気にしてる女。

平山の聴いてるカセットテープの音楽の
選曲がいい。

そういえば、実家ではまだカセットデッキ
使ってます。

『11の物語』Amazonのウィッシュリストに
入れました。

石川さゆりが演歌歌わないのがいい。

三浦友和と役所広司の取り合わせがいい。

三浦友和の言う、何もわからない、、って
本当そうですよね。

大好きな安藤玉恵がちょこっと出てるのいい。
しかも仕事できる人。

無口だけど、仕事激務なのは怒る平山、
ちゃんと主張する平山がいい。

私は最近掃除の大切さを日々痛感してて、
磨くのってとても気持ちがいいと、
だから、
便器磨いてる平山が
気持ちいいです。

畳を、濡らした新聞紙と箒で掃くの気持ちがいい。

姪っ子が、平山の本棚の小説を読んで、
「これ私のことだ」って。わかるな。
そういうことある。

映画や本を読んでて
これ私のことだって思うことがたまにある。

平山は私のことかもしれないと思った。
全く違うけど。
なんとなく。

もしかしたら、多くの人がそう
思うかも、なんとなく。

でも、私が平山なら

缶コーヒーじゃなく毎朝コーヒーをドリップして毎日自炊して酒飲まない。

スマホを愛用してSpotifyで音楽聴いてる。

女版平山は
きっと小林聡美だ。