ピッコロシアター
兵庫県・尼崎市にあるピッコロシアターには、市民に開かれた演劇学校と、舞台技術学校があります。
30年ほど前、私は1年弱、そこで照明を習いました。
照明だけではなく、演技のこと、大小道具、舞台に関することを
教えてくれます。
週に数回、仕事帰りの数時間が結構楽しかったです。
時々、プロの芝居を見せてもらえたり、
演出家の蜷川さんの講演を聴かせてもらえたり、有意義でした。
”私は、ほかの演出家の芝居を見ないようにしている”
という言葉が印象的でした。
有名な演出家なのだから、国内外の様々な舞台を見て研究しているのではないかと思っていたからです。
でも、今はそれが腑に落ちます。
良い作品を作ろうとすればするほど、他人の作品が気になってしまう。
他人の作品が自分より優れたものに思えてしまう。
劣等感にさいなまれてしまう。
本当は、自分がいいと思う、自分らしいものを追求すればいいだけなのに。
だから、あえて見ないように、シャットダウンした中で、
作品を作るしかない。
それが、アーティストの孤独なのかもしれません。
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