/*コンテスト出場:チャレキャラ*/

ここでは、我々/*単純マルコフ情報源*/の結成およびWordrow開発のきっかけとなった、チャレキャラでの出来事についてお話しします。(担当:PG)
(チャレキャラ公式は以下↓)

出場の経緯

高専から大学に編入して、一ヶ月経った頃。
年度初めとはいえ実技系の授業も退屈で仕方なかったときに、教員から「こんなイベントあるんだけど誰か参加しない?」と『チャレキャラ』を紹介されました。
九州の学生が集まって自らの技術とプロダクトを競うイベント。最優秀賞は賞金30万円。

「企業サポート付きの開発をして30万も貰えるのかよ、出るしかねぇな!?」

最初から最優秀賞を貰う前提で参加を決めたPGことチーム一番のバカ。
こいつが約1年の地獄と数年擦り続けるプロダクトすべての元凶(?)でした。

チーム結成

チャレキャラ…というかこういったコンテストだと、プロダクトは良くても開発出来なければ高評価は得られない。また、開発はできていても、プロダクトが良くなければ、同じく高評価は得られない。つまり賞金は誰かの手に。
開発メンバーを集めることは必要不可欠でした。
※別にメンバーを集めておかなくても、チャレキャラに参加している学生たちで即興のチームを組めます。

幸いにも、技術力がある上にお金で釣れそうな人員には心当たりがありました。そう、高専時代の同級生で、他の大学に編入していった友人たちです。
数回の猛烈アタックの末、2人が参加してくれました。
5年間も一緒にいれば、趣味も開発力その他もある程度把握してるもんだから、下手に即興チームで挑むよりも結果には期待できます。

そんなわけで、高専卒なかよし3人組が結成されたわけです。
メインPGとサブPG兼デザイナーとシナリオライター。チーム「/*単純マルコフ情報源*/」、始動!

…あ、チーム名の由来とかは別の記事(自己紹介)に書いてるんで、そっちもぜひぜひ。

ぼくたちはVRで魔法を使いたい!

「プロダクトとして目を惹くモノでないと、他のプロダクトに埋もれてしまう。目新しいモノを作りたい。」
「じゃあVRでしょ。」
とりあえずVR技術を使ったモノを作ることに決まったので、チームは走り出しました。
しかし、すぐにつんのめります。引っかかった小石は、チャレキャラでのプロダクトのテーマ「世間の役に立つもの」でした。
ぐぬぬ。

緊急会議!
「VRゲームでしかできないことをしよう」
 …
「魔法使いたくない?」
 …
「あー、じゃあ、英単語で魔法使えたら英単語覚えられそうじゃない?」
「それしかないな」

てことで、「英単語で魔法が使えるVRゲームなら、簡単に覚えられるようになって世間の役に立つでしょ」という結論の下、また走り出します。

企画説明会

チームは決まった。
やることも決まった。
最初の関門は、企画説明プレゼン。
ここで注目を集めておけば、今後の中間、最終発表でも「あのチームか」と記憶に留めておいてくれるはず。

 如何にして注目を集めるか。
    如何にして自分たちの「新規性」を推すか。
        その「新規性」は十分か。

そして出来上がったのが、コレ。

// youtubeに上げられた企画説明会

手軽にVRワールドが作れる「Cluster」の中で、プレゼンをしちゃいました。
論文に基づく理論とVR空間からのプレゼン。結構インパクトあるでしょ?

結果として、好感触だった。…はず。ちょっと覚えてない。
画期的な代物だと思うよ。うん。

初めてのVR開発とゲームシステムの練り上げ

初めて触るVRゴーグルに開発エンジン「Unity」。
最初の1ヶ月はそれに慣れることに精一杯でした。
頼りの先駆者ニキたちの記事もVRとなっては数も非常に少なく。たった1つのバグ相手に2週間も要することもありました。ぶっちゃけ心折れそうでした。てか折れてた

同時進行で、ゲームシステムの構築も始めました。
「英単語で魔法を使う」といっても、魔法を使うにはいろんな方法があります。

  • 杖を振る

  • 杖にカードを読み込ませる

  • カードから出す

   などなど…
今まで自分たちが見てきた特撮やアニメ、漫画を記憶からひっぱってきました。

勉強途中だった開発エンジンの知識から自分たちで実装できるかを判断して、実装できそうなものを残していった結果、
「カードから直接魔法を使う」
というシステムに決定しました。

こうして最初から挫折しつつ、ゆっくりと本格的に開発を進めていきました。

神のお告げ「優先順位をしっかりつけよ」

開発が本格的に動き出して数ヶ月経ち、中間プレゼンが差し迫った頃。
我々は、またもや壁にぶち当たってました。

どう考えても、中間プレゼンまでに実装が終わらないのです。
自分たちのプロダクトの紹介、進捗報告のために見せる必要があるモノが作り終わってる未来が見えないんです。
キツいっすよ、未来が見えない開発なんて。

そんなとき、チャレキャラの定期イベントでメンターさんと相談できる時間を貰えました。
そこで相談してみました。

ぼくたち「開発が間に合いそうにないんですけど、どうすればいいですか?」
メンターさん「優先順位をしっかりつけるべきだよ」

盲点でした。
たった数分のプレゼンで、人間が理解できるコトは少ないのです。
自分たちのプロダクトの見せたいところをしっかり見せる。
そのために必要なところにリソースを割く。
すごく大事なことです。

そうして開発することを取捨選択して

中間発表

VRゲーなんでやっぱ珍しいのか
いっぱい目立ったし、審査員からも好評だった


開発終盤の(コードの)破壊と創造の幾何学模様

再構築の話

順調に思えた開発も、進むにつれて遅く辛くなっていく。
例えば、今まで書いてきたコード、classの設計とか。
ある程度拡張性も考えながら設計してきたものの、素人の付け焼き刃では作り直しも出てくる。そんな時期。

最終プレゼン

我々の問題として、プロダクトについて発表するとなると、何より「技術」を推してしまう。
でも審査員が見たいのは、我々が苦労してきたこととか。
その「魅せるべき部分」を履き違えて、優秀賞留まり。今思えば、我々/*単純マルコフ情報源*/がシルバーコレクターとして歩み始めた第一歩だった。

RESULT:
・優秀賞
・福岡ビジネスデジタルコンテンツ賞へのシード権

…え、まだコンテストがあるの?

もう一回遊べるドン

優秀賞と一緒に頂いた「福岡ビジネスデジタルコンテンツ賞」へのシード権。
正直なところ、辞退したかった。心身ともにギリギリ限界だし、時期的に一番発表が苦手なPGしか出れないし。
だけど断れないし。
「頑張ります」と答えるしかなかった。


次回、PG死す!
デュエルスタンバイ!!

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