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『タイムマシン』に乗ってきた

時空を行き来できる未来の乗り物、タイムマシン。


今日、中古自転車を買った。リサイクルセンターで衝撃的な出会いを果たし、即決で購入を決めた。リサイクルセンターのおじさんに商品を買うことを伝えると、嬉しそうにも寂しそうにも見えるなんとも複雑な表情をしていた。もしかして、おじさんが仕入れた自転車だったのかな?

無事に商品を購入して久しぶりに自転車を漕ぐと、ブワッと懐かしい気持ちが喉から肺までの気管を満たして、一気に胸が苦しくなった。

ゆっくり息を吐きながら、その懐かしい思い出達の断片を丁寧に拾い上げる。

そうすると、昔自転車を乗っていた時に見た景色が、ひとつひとつ頭の奥の方にぼんやりと浮かんできた。



原付に乗って私の前を走る、元彼の後ろ姿。

少しだけ標高の高いあの道路から見渡せる、故郷の街並み。

西野カナの『もしも運命の人がいるのなら』を爆音で聴きながら猛スピードで駆け抜けた、あの下り坂。



その空間ではもう、時間は可逆的なものになっていた。ペダルを漕いで新しい景色に出会うたびに、ひとつ、またひとつと色々な思い出が蘇ってきた。

自分でもびっくりするくらいに、私は沢山の思い出に包まれていた。

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だけど今日見た景色の中で一番綺麗だったのは、

台風が残していった水滴に太陽の光が反射して、色とりどりに輝く木の葉と、その木の葉から覗く晴れ渡った真空色の秋の空だった。



私は、

沢山の思い出に包まれ守られながら、

一番美しい今を生きている。



そう実感した。

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今日は自転車というタイムマシンが色々な過去に連れていってくれた。

進化したテクノロジーを一足早く体感できたし、沢山の過去を見れたのでとても満足だった。だけどレビューは星4で。

星一個足りない理由は、
“大事なのは今”
ってことを忘れちゃいそうだから。


未来の乗り物タイムマシンは、私には必要ない。

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