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給料をちゃんと出せるところが生き残る

 昨日はよく知った人たちとの飲み会でした。

 よく知った人たちで、一人はだいぶ先輩で会社を離れてだいぶ経つので、いつもその先輩の昔ばなしが飲み会の話題の中心になります。

 当然ながら、毎回同じような話が繰り返され、正直、飲み会の話題自体には辟易していますが、まあ、お世話になった人でもあり、何となく相槌は打っています。

 飲み会に新鮮味とか、新たな人との出会いを常に求めること自体が、無理があるのかもしれませんが、旧交を温める、あるいはお互いの生存確認といったところが主目的な飲み会は、年に1度ぐらいが適当なところ、前回からあまり間をおいていないでの開催となった。

 人生、そんなに長くないし、同じような人間関係で閉じていては、今の立ち位置から離れることはできないわけで、もう、飲み会で飲み過ぎるということはなくなっているけれど、やはり飲み会のあった日と翌朝には、アルコールを入れた分、生産性が低下して、残念な気がします。

 さて、こうした新鮮味のない飲み会で、一つ自分の気づきになったのは、どこも人材確保に難渋しており、辞める人も多く、究極は給料を大幅に上げるしか優秀な人材を確保するには方法がなく、だとすると中小企業とか、公務員は、どうやっても集められないのではないかという話題でしょうか。

 もちろん、それぞれの仕事にやりがいとか魅力みたいなものはあり、それをPRしていくとかいうのが模範解答であるわけですが、異なる業種では多少そうした要素があるにせよ、同業種の中で他社との差別化というのは難しく、条件の良いところ、ぶっちゃけて言えばお金を多くもらえるところに行くのが、ふつうだと思います。

 ジョブ型雇用も増えていますが、あまり早い段階で決め打ちしてしまうと、入社後のミスマッチが生じたり、企業の方針でその分野から撤退したりすると、野球のスポーツ推薦で大学入ったけど人間関係とか体の故障で退部してしまった時のように、組織側も持て余し、雇われた側も腐ってしまい、お互い不幸になるので、まだまだ、新卒で強烈な思いがなければ、まずはお金を稼げるところ、できればネームバリューのあるところを選ぶのは自然なのでしょう。

 こうした中で、集団で縛られて給与を上げられない公務員とか、経営的に賃上げをできない中小企業は、人を集められないし、雇っても他に流れてしまい、恒常的に人手不足になるわけですが、公的セクターに貴重な人材が多く割り当てられるのは国の成長にとってマイナスですし、賃上げの出来ない中小企業も稼げるビジネスモデルがない、成長性に乏しいというところで生き残っているに過ぎないので、人手不足で事業縮小を迫られるのも、自然な流れなのかもしれません。
 
 まあ、介護とかは政策的にテコ入れしないといけないのは理解できますが、こうした企業の人材確保に国が公金投入するのも、生産性の低いところをあえて生き残らせているにすぎず、人が確保できず一時的に混乱とかも生じるのでしょうが、その刺激がイノベーションを引き起こし、結果的に次のステージに押し出されるわけで、適者生存のための淘汰こそ、停滞した四半世紀で、世界の中で後れをとっているこの国には、必要なことのような気がします。

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