見出し画像

ギタリストが楽器に求めるもの

ギターを弾く人ならば、誰しも「理想のギター」を朧げながらもイメージしたことがあるのではないでしょうか。

自分の好きな音が意のままに出せるギター。そんなものに出会えれば、本当に幸せなことだと思います。
誰にでも好みの音色や弾き心地があります。ギターを持った瞬間にピタッと決まるような快感を感じた事はありませんか?プロ、アマチュアに関係なく、モノに対峙する時にはそういう出会い感は大事だと思います。

また「長年憧れてきたメーカーのギター」というのも、理想になり得ると思います。
かくいう私も、ポール・サイモンやニール・ヤングに憧れてマーチンに傾倒し、ジョン・レンボーンに夢中になればフランクリンをどうにか手に入れ、グレッグ・レイクの音色を求めて、あろうことか新品のJ-200を買って大いに後悔したり、色々と紆余曲折しました。
「憧れのメーカー(ビルダー)」という視点は、楽器の姿そのものをシビアに見ていく観点から言えば大きく外れるものですが、自分の経験からいうとそれもアリだなとも思うのです。

「理想のギター」の姿は、(当たり前の話ですが)その人によって変わってくるものです。楽器に求めるものも、人によって千差万別です。
これから私の挙げるあれこれが、万人に共通するものではないことを、最初におことわりしておきます。


ただ、一つだけ断言できることがあります。

「理想のギター」があるとすれば、それは
「その人の理想をはるかに超えてくるギター」
である、ということです。


良い楽器は、現時点でのその人のイメージや美意識を、弾き込んでいく過程で引き上げていくものです。弾いていくうちに「理想」そのものが育っていく、それが良い楽器なのです。


ではそれを踏まえた上で、次回からは私自身が考える
「楽器に求めるもの」
を挙げてみたいと思います。

おやすみなさい。

伊藤賢一
https://kenichi-ito.com/






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?