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ギタリストが楽器に求めるもの(4)

今回でひとまず「ギタリストが楽器に求めるもの」はおしまいです。

「え?そんな少ないの?まだ3つしか挙げてないのに?」
と思われるかも知れませんが、これ以上述べても、どんどん他人にとっては瑣末な意味の無い話になっていきそうなんです。

「野球でいえば…」
とか言い出す前にひとまず終わらせます。そういう内容はまた別項で。

第4番目は

「デザイン」


これもめちゃくちゃ大事ですね。
内容の良い「モノ」は見た目も素敵な事が多いですね。
楽器の場合は、音を作る人が同時に外観も作り出すのが面白いところです。

楽器の場合はほぼ例外なく、音の印象がそのまま見た目にも繋がるものです。例外は私のギブソンJ-50くらいなものです。

大屋ギター(写真)のラインの美しさにはいつも不思議な感覚になります。
大屋さん曰く「ボディラインには直線を全く使ってない」そうです。なるほど見てみると確かに…

ギターはくびれを持っていながら形としてはひとつの「囲み」を作るわけですから、どこかを出張らせればどこかが煽りを受ける事になります。肩の曲線を僅かにきつくしただけで、全体が大きく変わってしまう。このバランスは自然でありながらすごく不思議な形だと思います。

興味のある方は、いつか私のライブでぜひ注目してみてください。
形の良さだけでなく、塗装の風合いや木の質感なども経年変化が美しく、良い道具はつい手に取りたくなるもの。ぜひ写真だけでなく目の前で感じてもらいたいですね。

あと、ギターのデザインについては個人的にどうしても譲れないポイントがあります。
それは「カッタウェイは付けたくない」という事です。

まあ今ではカッタウェイのついたギターも世界的に定着しているし、私も他の人が抱えているカッタウェイのギターを見ても「ああ良いデザインだな」と思うことは多いのですが、自分はどうしても好きになれないんですね。

もうこれは、落合なのか門田なのかを論じてるようなもので、どっちも素晴らしいに決まってる事柄にも、やはり好みは分かれるのです。ちなみに私は門田が好きです。

最後には結局野球が出てきてしまいましたが、次回からもテーマを決めて色々と書いていきたいと思います。ではまた!

伊藤賢一
https://kenichi-ito.com

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