セッションが成功しやすいキャラクリエイト

筆者はよくクトゥルフ神話TRPGの公募に飛びついてはよく遊ばせてもらっている。
さまざまなプレイヤーがいたが、"上手いプレイヤー"というものはやはり存在する。
今回はセッションが成功しやすいキャラクリエイトについて考察していく。

TRPGセッションはよく闇鍋に例えられる。
プレイヤーがさまざまな食材を持ち寄って出来上がった化学反応こそが尊ばれるのだ。

しかし、ここで2点注意が必要だ。

一つ目、"食材"を持ってきていない。


あなたの探索者のバックストーリーは"個性"のあるものにしているだろうか。
「意味のある場所」欄に「自分の家」などと書いてはいないだろうか。
変なところでリアリティの奴隷になってしまい、つまらないキャラシートを作ってはいないだろうか。
即興で設定が生えるのが好きだ、などと言い、何も設定を練っていないことはないだろうか。

もちろんアドリブの化学反応こそセッションの醍醐味だが、あくまでこれらは"食材"を用意した結果である。
おわかりかとは思うが、食材とは"個性"のある背景のことだ。

ルールブックの探索者作成の項でも背景は際立ったものにすべきだと書いてある。
ある程度ネジが飛ぶ要素を含んだ探索者の方が、発狂時に扱いやすいからであろう。
つまり、背景情報にはきっちりと"食材"となりえるものを記載しないと意味がない。
もし興味があれば、DnDのナイフ理論を調べてみてほしい。


二つ目、"料理"を持ってきてしまっている。


"食材"と"料理"の違いをはき違えてはならない。
確かにあらかじめ色々準備しておくことで、設定を強固なものにできるだろう。
しかし、それらは既に完結した設定ではないだろうか。

例えば、
①幼い頃、両親を亡くした。
②幼い頃、父親が失踪した為、探している。

のどちらがセッション中に発展性のあるものだろうか。

筆者は②の方がセッション中に拾いやすいと感じる。
優秀なキーパーがいれば拾ってくれる可能性もあるし、"父の手がかりを探す"など探索の動機にも使える。
もちろん①の設定が悪いわけではないが、そればかりになるのはよくない。
何かしらシナリオとは関係のない目標を1つ設定してみよう。
セッション中の行動指針も面白いものに変化するし、探索者のリアリティも濃くなる。

ここでいう目標系の背景は大きく3つに区分される。

1.達成系
例:死んだ妻を蘇らせる。恋人を作る。世界征服をする。
比較的スタンダードな部類。
シナリオには絡みづらいが、他の探索者に絡めば面白い展開となり得る。

2.捜索系
例:あるオーパーツの収集。生き別れの兄弟と会う。
達成系の亜種だが、捜索自体が目的となり得ているのが特徴。
探索パートに絡めやすいためか、よく使われている印象。

3.上達系
例:人々を笑わせる。武術の旅にでる。
上記より漠然としたものになる。
動機となり得るが、ゴールが見えづらいのが特徴。
セッション中に達成系の目標が見つかれば熱い展開となるかもしれない。

こういった目標を掲げることでセッションを色濃いものにしていきたい。

いかがだっただろうか。
キャラメイクはシナリオから着想を得ても面白い。
シナリオ「もっと食べたい」というタイトルから、職業を料理人にするのは間違いがないといえよう。

ぜひとも味のある探索者を用意してセッションに挑んでみよう。

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