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シベリア少女鉄道 vol.36『当然の結末』@俳優座劇場

シベリア少女鉄道 vol.36『当然の結末』@俳優座劇場を観劇。この劇団の舞台について何かを書くことは難しい。というのはシベリア少女鉄道の場合は何かの仕掛けが作品ごとに仕掛けられていて、そのことについて何を話してもネタバレになってしまうからだ。私自身物語上のネタバレについては通常どうでもいいとさえ思っていて、あるいはむしろ批評というものはネタバレなどを忖度すべきものではないと思ってさえいるのだが、数少ない例外がミステリ劇とシベリア少女鉄道だと考えている。そして、そのことからうかがえるのはシベリア少女鉄道の作品はミステリ劇ではないけれど、あらかじめ仕掛けられていた伏線が作品の中段に至り爆弾のように炸裂、そのクライマックスに向かってエスカレーションしていくところはよくできた叙述トリックのミステリ小説と類似の構造を持っており、ミステリファンこそその魅力を存分に味わうことができると考えている*1
 作演出の土屋亮一は私立恵比寿中学とはシアターシュリンプという企画公演を行うなど親交が深く、シベリア少女鉄道の本公演にはメンバーが出演したこともある*2
 今回の作品にもラフ×ラフというアイドルグループからリーダーの齋藤有紗が出演。アイドルが土屋亮一*3作品に出演すること自体はエビ中以外にも事例があったし、珍しいことではないが、今回の場合は詳しい事情は不明だが、面白そうな経緯があったみたいだ。それというのもラフ×ラフというのは元テレビ東京の佐久間宣行プロデューサーがプロデュースしたアイドルグループ。佐久間Pの番組で土屋亮一がオークラとともに脚本を担当していたウレロ☆シリーズ に元ももクロ早見あかりが出演していた縁もあってももクロエビ中も出演。そのつながりからエビ中のドラマの脚本も担当することになった。
当日パンフによればラフ×ラフの楽曲「考える時間をください」という楽曲に歌詞を提供しているらしく、しかもそれが大喜利の答えを考えながら歌わないといけない曲らしい。私が最近注目しているAMEFURASSHIの小島はなも「おもかわアイドル」の優勝記念として大喜利のソロ曲を作ってもらえることになっているのでライバルとしてこれには注目しておきたいところだ。

結局のところ半年(2023年12月18日時点)たってみると、「当然の結末」がどんな話でどんなネタだったのかがかけらも記憶に残っていなくて、思い出せない。メモ代わりにもなっていないのである。例え、ねたバレっぽくても何かを書き残しておく必要があるのかもしれない。



彼も、一度は躊躇した。
彼女も、答えを迷っていた。
仲間たちも、ただ見守ることしかできなかった。
「思われニキビって、呪いみたいなものなのかもね」
そんな誰かの言葉がふいに浮かんで、
僕は「やかましいわ」と思ってうんこして寝た。
そう僕なら――うんこをして、寝るんだ。

作・演出
 土屋亮一
出演 塚本直毅ラブレターズ) 齋藤有紗(ラフ×ラフ)
 小関えりか 川井檸檬 瀬名葉月 浅見紘至(デス電所) 中山裕康 勢登健雄 ほか

*1:ただ今回はホラー映画好きも楽しむことができるかもしれない

*2:simokitazawa.hatenablog.com

*3:ja.wikipedia.org

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