ダムタイプ「S/N」の音楽監督、山中透によるカフェライブ「山中透と愉快な仲間たち ドキュメンテーション Vol. 3」@中目黒Cafe & Live sphot FJ’s
ダムタイプ「S/N」*1の音楽監督として知られる山中透によるカフェライブを見た。ダムタイプの音楽では池田亮司が有名だが、古橋悌二が生きていた時代には山中透が古橋と共同で音楽制作をしており、そのため古橋の生前と死後の作品では音楽のテイストもかなり違うものとなっている。当時エレクトロニカと言われていた池田の音楽に対し、古橋、山中によるそれは米国のクラブ音楽の影響が色濃いもので、どちらもパフォーマンスに使う音楽としてはそれぞれ素晴らしいクオリティーのものであり、ダムタイプの世界を支えていたと思うが、個人的な好みとしては山中透の音楽が好きで、それがライブなどがあるといまだに聴きに出かけている。
この日のライブの音楽は即興性の強いもので、途中でファッションブランドDRESSEDUNDRESSED (ドレスドアンドレスド) のモデルらによるパフォーマンスや渡辺真也×シンヤBによる現代写真に関するトーク*2なども挟まれるが、先日死去したおおたか静流の過去に山中らと準備していたが世には出なかった未発表音源をもとにした楽曲も含まれていたから、即興性の強いものが多かったのではないかと思った。山中自身が歌うベルベット・アンダーグラウンドの楽曲のカバー、オンケンセンのパフォーマンスに提供した楽曲など初めて聞いたものがほとんどで、こういう機会があればまた行きたいと思った。
現代写真に関するトークでは爆破する現場の写真の話が出てきて畠山直哉のことだと思うのだが、写真における右脳と左脳の話など他分野にも適用できそうな話で興味深かった。大阪にいた時期にはよく出入りするバー&ギャラリーの主宰者が写真家であり、写真学校で教えていた人だったこともあり、写真展にも足繁く通い、写真の話もしていたのだが、最近はそういうことからも遠ざかっていて、今度もし会う機会があればぜひいろんな話を聞いてみたいと思った。