本日ワンシーン! 「見えない手錠」 1
こんばんは!シマです(^^)
本日!新作のお披露目です!……とは言っても、今回は短編で、次回、完結まで書こうと思っております(≧∇≦)
(コンテストの作品に力を注いでいるため……申し訳ない)
しかし、これが完成したら、noteのコンテスト作品にしようかなφ(゚-゚=)
作品名は「見えない手錠」
短めですが楽しんでもらえると幸いです。
さて、小話ですが、高校の頃の学園祭の話をしたいと思います。
以前、私の母校「自由の森学園」についてはnote内でお話しましたが、
(知らない方はこちらから)
まぁ、生徒のやりたいことをさせてもらえる学校だったので、出し物も好きなことができました。
大体のクラスは飲食店なのですが、料理も凝るんですよね……( ¨̮ )
bar風の内装をしてジュースを売ったり、団子を焼いて和菓子喫茶など、何でもかんでもやってました。
(女子寮はレンタル彼女をやってたな……流石に問題になったらしいけど)
その中でうちのクラスは、スペアリブとハイジブランコをやってましたね(*´ω`*)
まず、スペアリブは焼きではないです。圧縮鍋で柔らかくなるまで煮込み、そこに野菜ジュースなどで味付け。
本格的なグルメとなりました!
担任の教師が圧縮鍋を持っていて、それを使って何かしようということで、スペアリブになったんですよね(^^)
学園祭に子供が作るものではないですが笑
ハイジブランコも普通のブランコではありません。
「アルプスの少女ハイジ」のOPに出てくるような、ブランコを作ろう!
そう考えたクラスは、グラウンドの坂になっている杉の木にロープをくくりつけ、坂からの高さが本当の崖のようにしたブランコを作ったんですよね(^^♪
高さは3m、5m、7mだったかな?3種類作りました。
(ロープを付けたのは担任の先生です……無茶なお願いを聞いてくださりありがとうございました。)
高校とはいっても中高一貫校ですからね。小さい子供とかは落ちないかどうかすごい確認してましたね。
高くて、落ちたら……作動テストの時に、クラスメイトが3mのブランコから坂に消えて行きましたからね……(無事でしたよ笑)
クラスの出し物は3年間同じもものをしましたね。
他にも有志企画の映画や演劇、ホストクラブ?もしましたね(笑)
(これらの話は後日)
しかし、良い思い出ですよ。
自由に発想し、それを叶えてくれる場は素晴らしいと思います。
後は風紀と安全面……|ω・`)
さて、小話はここまで!
それでは新作!「見えない手錠」をお楽しみください!
それでは(^^)/
「見えない手錠」
学校の教室(昼間)
校庭には卒業式の記念撮影のため生徒が次々と体育館から出ている
3年以外は休みで登校していないはずだったが、本校の2階の一番端の教室で2年生の奏太と宮田がグラウンドの3年生達を見ていた。
奏太「サッカーゴールにもたれかかってる人」
宮田「バスケ部の中田先輩。部活のエースで有名だったな」
奏太「じゃあ、トラックで走り続けてる人」
宮田「駅伝部の門松先輩かな。落ち着きがない人だなぁ」
奏太「なるほどな。倉庫前で本を読んでる人」
宮田「あれは図書委員の山川先輩かな。漫画で見るようなぐるぐる眼鏡かけてるし」
奏太「本当だ。すごい眼鏡だな」
宮田「あれ伊達らしいよ」
奏太「……逆に目が悪くなりそうだけどなぁ……宮田は全員の名前覚えてるの?」
宮田「いや。名字なら全員言えるけど」
奏太「名字だけでも十分だろ! 気持ち悪い」
宮田「人より細かいだけだよ。ちょっと周りをよく見たら誰だってできる」
奏太「そうか?」
宮田「あの人何してるんだろうなぁって思ったら、どんな些細なこと印象に残るだろ」
奏太「ほー。周りを見るか……」
宮田「奏太は適当過ぎるんだよ。昨日、休みだって先生が話してたよな?」
奏太「忘れてた! 宮田も同じようなものだろ?こうやって学校に来てるし」
宮田「俺は生徒会の引き継ぎのために来てるんだよ」
奏太「……生徒会なんだっけ?」
宮田「他人に興味持たなすぎだろ。ほら、もう帰りなよ。見つかったらめんどくさいし」
奏太「あの数をかき分けるのは無理だよ。いなくなるのを待つためにたまたま教室にいた宮田に話しかけたんだろ」
宮田「突然、話しかけられるとは思わなかったよ。裏口とか事務員さんに言えばーー」
奏太「あのテニスコートのベンチに座っている女子2人! あの美人なほう!名前は?」
宮田「……髪の短い人なら宮里先輩だな。ミスコンの1位」
奏太「その隣!」
宮田「……弓道部の佐々木先輩だな」
奏太「佐々木先輩かぁ……おしとやかでクールなタイプ。ザッ大和撫子って感じだな。宮田は、どっちがタイプ?」
宮田「俺は宮里先輩。誰にでも優しいし、すごい明るいんだよ。太陽みたいな人なんだ」
奏太「それは疲れそうだなぁ」
宮田「え?」
奏太「周りを気にしながら生きてるってことでしょ? 人の目を気にしながら生きるってそんな窮屈な生き方は嫌だろ」
宮田「……よく分からないな」
奏太「自分に負担をかけて生きていたくないだろってこと。人の目とか気にせず、自由な人生を送りたいってこと」
宮田「自由ね」
奏太「少なくとも俺はあいつらみたいに不自由にはなりたくないね」
宮田「……卒業生が不自由に見えるか?」
奏太「見えるね。ものすごく不自由。……俺には卒業証書が手錠に見えてならない」
宮田「手錠?」
奏太「見えない手錠。鎖で身分、法律、世間体。いくつもの鎖がつながってる。さっきまで聞こえなかった? ガチャン、ガチャンって」
宮田「さぁ?」
奏太「生徒に手錠をかける音だよ。ちなみに宮田にはもうついてる。優等生はいろんなことを気にしないといけないもんな」
宮田「俺はそういうことは気にしてないけどな」
奏太「嘘つけ。教師やら親たちから変な目で見られないようにしてるだろ」
宮田「普通に生活してるだけだよ」
奏太「普通ねー。ちなみに将来の夢とかある?」
宮田「夢か……総理大臣」
奏太「ははは! その仕事は似合う。不自由さナンバー1」