整数の演算(地方上級 H25)
卒業生からラインが来ました。
地方上級公務員の過去問について、解答と解説はあるけど、計算が大変なのでもう少し簡単にならないか…って質問でした。
2023/05/08 追記
さっき、自転車でお買い物に行ってて、さらに計算を削れるのに気がついたので書き加えました。
前回の計算の続きで、下の方にあります。
問題
次の3つの数式(1)、(2)、(3)のA、B、Cには3、4、5のいずれかの整数が当てはまり、□には「+」、「×」のいずれかの記号が入る。同じ位置に入る記号は(1)、(2)、(3)とも同じである。(1)、(2)、(3)の計算結果はすべて異なるが、(1)の計算結果と(2)、(3)どちらかの計算結果との差は10である。
(1) A□B□6□C
(2) (A□B)□6□C
(3) A□B□(6□C)
次のうち、正しいものはどれか。
1 Aに当てはまる整数は5である。
2 4の左隣の記号は「×」である。
3 Bに当てはまる整数は3である。
4 5の右隣の記号は「×」である。
5 Cに当てはまる整数は4である。
解答
まず記号について考えます。
考えやすいように3つの□を左からp、q、rと名づけます。
(1)式は、ApBq6rCとなります。
pとqが同じだと(1)と(2)の結果が同じになります。
qとrが同じだと(1)と(3)の結果が同じになります。
だからqはpとrとは違う記号になります。
pとrが「×」、qが「+」だと、掛け算は足し算よりも先に計算されるので、(1)と(2)と(3)の結果が同じになります。
だからpとrが「+」、qが「×」となります。
つまり
(1) A+B×6+C
(2) (A+B)×6+C
(3) A+B×(6+C)
です。
ここまでは問題集の解答と同じです。
次にA、B、Cの値について考えます。
その卒業生が送ってくれた模範解答は、A、B、Cに3、4、5の数字を順に代入して3!=6通りの計算をしろってなっています。
卒業生は、6回も計算したくないってことでした。
この問題は、その必要はありません。
正解は1つのようなので、選択項目の1、3、5より
1 Aに当てはまる整数は5である。
3 Bに当てはまる整数は3である。
5 Cに当てはまる整数は4である。
正解が1つなら、A=5とB=3とC=4のうちの2つ以上は、同時に起こりません。
1 A=5について考えるなら、
B=3、C=4は同時に起こらないので、
A=5、B=4、C=3だけ計算します。
3 B=3について考えるなら、
A=5、C=4は同時に起こらないので、
A=4、B=3、C=5だけ計算します。
5 C=4について考えるなら、
A=5、B=3は同時に起こらないので、
A=3、B=5、C=4だけ計算します。
さらに
2 4の左隣の記号は「×」である。
については、「×」は6の左隣なので誤りです。
4 5の右隣の記号は「×」である。
ですが、「×」はBの右隣です。
もしB=5なら、選択肢の4と5を同時に満たしてしまうので、4と5も正しくはありません。
つまり代入して検証するのは、
1 A=5、B=4、C=3
3 A=4、B=3、C=5
の2つだけに絞られました。
他にも絞れるかもしれませんが、私は、ここまででした。
ここからが追記です。
2つに絞られて、(1)の計算結果と(2)、(3)どちらかの計算結果との差は10とあります。
だから確認するのは、1 A=5、B=4、C=3 を(1)と(2)に代入して、差が10となるかだけです。
差が10になれば1が正解、ならなければ3が正解です。
(1) 5+4×6+3=32
(2) (5+4)×6+3=57
差は25…1は条件に合いません。
これ以上は計算しなくてもいいです。
正解は3 B=3 となります。
2択まで絞れたら、どちらか、それも2つだけ調べたらいいということです。
これが最短だと思います。
まあ、一応、3 A=4、B=3、C=5 を代入して確認すると思います。
以上が追記でした。
この問題は気がつかないと時間をとられるって問題でしょうか?
それとも、たまたまでしょうか?
それはよく分かりません。
でも…
目に映るすべてのことはメッセージです。
問題の中のすべての情報には意味があります。
大人になっても奇跡は起こります。
まあ、需要はないと思います。
その辺はわきまえています。
以上、ゴールデンウィークの小ネタでした。