【ひのとり】最もエレガントで、最もリーズナブルで、そして最もコンフォタブルな名阪移動
ひのとりとは?
近畿日本鉄道、通称“近鉄”の運行している特急。大阪〜名古屋をおよそ2時間と少しで結び、名阪特急の名で親しまれています。
かつてから東海道新幹線と競合しており
速さ・利便性は新幹線
安さ・快適性は近鉄
と言った構図になっております。そして2021年に誕生した新型車両がこの「ひのとり」というわけです。
なにが魅力?
大阪難波〜名古屋の所要時間はおよそ2時間。新幹線のおよそ2倍です。高いと言われる新幹線ですが「ぷらっとこだま」等を利用すれば差は縮まります。
それでもひのとりが愛されるのはその快適性。
もう写真でわかると思いますが、レギュラーシートの時点でJR新幹線のグリーン車に匹敵するスペックを持っています。コンセントは当然、バックシェルを採用してリクライニングは後ろを気にする必要がありません。
プレミアシートはもはやグランクラスと同レベルで、2時間で降りるのが勿体無いレベル。コーヒーやお菓子も買える最高の列車です。
あとは難波・鶴橋停車というのは、人によっては大きなメリットとなります。
まさかの最前列に!
さて今回ひのとりに乗るんですが、こちらをどうぞ。
プレミアムシートなんですが、この座席は最高格です。
そう、最前列。運転手さんの目線で景色を楽しめるプレミアム中のプレミアム。プレミアチケットです(?)。何言ってるかわかんなくなってきた。
乗車
大阪難波駅は線路に余裕がないため、10分前ぐらいの到着。すでに清掃などを済ませた状態で入線してきました。ドヤ顔で車内に入って行き、自分の席に荷物を下ろします。
第一印象は「グランクラスやんけ」
リクライニングといった座席の操作は全てボタン操作。カーテンも電動という豪華っぷり。調べたところシートピッチは1300mmなので、本当にグランクラスと同等のスペックが…
約2時間お世話になります!
出発
なんか鐘の音みたいな発車メロディで出発。どうやら「ひかりの鐘」というひのとり限定の発車メロディなんだそう。その辺の特急と差別化をしているわけか。
と思ったら「しまかぜ」とか「あをによし」でもやってた。
列車は静かに動き出し、大阪上本町、鶴橋と進んで行きます。
上本町を出発し、地上に出ると複々線区間となるため迫力満点。最前列なので、次々に現れる列車たちを余すことなく楽しめます。
鶴橋発車
ここを出ると次の停車駅は三重県の津。恐ろしいほどの駅を通過していくので「お乗り間違えにご注意ください」の意味がはっきりわかるわ… ちなみに鶴橋〜津はおよそ120キロ離れており、特急ひたちの上野〜水戸に匹敵します。
水戸も意外と遠いんやな
僕の乗った号車はここで満席に。プレミアムシートといっても客層はかなり広く、老夫婦からビジネス利用、ぼっちの学生(笑)。1人掛けシートがあるってのが大きいのかもしれない。
ひのとり弁当
別にこれはひのとりに乗らずとも食べれるお弁当。けど気分盛り上げたいので買っちゃいました。パッケージからひのとり感すごいです…
さて中身はこちら。ネットで見たときは他のタイプもあったけどなんなんだ?
→難波と名古屋で作ってる会社が違う…?
やはり後ろ側のカツに目が行きますよね。調べたところ、ひのとりの走る名古屋や大阪を意識しているんだそう。なるほど味噌カツ的な。
味は見た目の通り辛みがして、食べ応えがしっかりあります。何気にパスタも入ってるのがすごく好ポイント。右奥にはなんと手羽先とたこ焼きが!
まあお弁当なのでさすがに再現はしきれませんが… 気分盛り上げてくれるのでいんじゃないかなと思いますね。
想像以上に食べ応えがあり、お腹もしっかり満たされました。
ちなみに購入場所は近鉄大阪難波駅の改札内にある「箱夢」というお店です。
駅弁以外にも難波駅では色々売ってるんで、乗車前にいかが?
コーヒー
これ、乗る前にすごい楽しみにしていた要素。なんと200円で挽きたてコーヒーが飲めちゃいます!ちなみに、お湯は無料で貰えるので、横でティーパックを買えばお茶やココアも!
カップはしっかりひのとり柄。セルフで好きな時に飲めるのは便利だなという感想です。現金だけなのが謎。
やはり機械での淹れたてコーヒーなので香りから素晴らしいものです。いくらひのとりとはいえ車内は揺れるので、カップはしっかり付けておくといいでしょう。プレミアムシートの場合、階段があるので注意です。
さあ飲んでいこうじゃないか。この日の朝はホテルで超ブラックなのを飲んだのですが、今はおやつとしてシュガー・フレッシュもりもり。
景色を見てくつろぎながら飲むコーヒーは格別ですね。
このコーヒーはひのとりに乗っている人なら誰でも購入できます。
中川短絡線
さて名阪特急名物がやってまいりました。通称「中川デルタ」。大阪線と名古屋線の切り替わりとなるのが、いま絶賛近づいてきている伊勢中川駅。しかし、名阪特急は伊勢中川駅を通りません。
なんでわざわざ線路を作ったかというと、伊勢中川駅を経由する場合スイッチバックが必要になるから。スイッチバックをするとなれば手間を要しますし、停車駅を増やすことにも。
短絡線は単線となりますが、特急は30分に1本ずつなので特に問題はなさそう。前後は急カーブとなるため、「ATS、制限、〇〇キロ」といった案内が運転席から聞こえてきます。
プレミアムシートと運転席を隔てる扉は隙間がありますので、かなり聞こえます。より運転手さん目線で楽しめますね。
ここを過ぎるとようやく津に到着します。
津
日本一短い駅名。三重の県庁所在地でもあり、全列車が停車します。
なお、近鉄特急は乗り継ぎの際に通しで計算してくれるシステムがあるため、この後ひのとりが通過する「白子、四日市、桑名」には伊勢市・賢島方面からの特急に乗り継いで到達することができます。
直通のアーバンライナーは1時間に1本しかありませんが、実質的に本数を増やしてくれているのでありがたいですね。なお津駅は意外にも1面2線という構造。容量足りてる?
安く乗る方法
さっき並走してた列車と睨み合いながら仲良く津駅を発車。次の停車駅はもう名古屋。
ではここではお得に乗る方法を。
チケットレス
株主優待
アーバンライナー
チケットレスで乗る
定期的に利用する人であれば特に便利。乗車すると、特急料金の10%がポイントとして貯まるというもの。
まあ個人的には普通に楽だからおすすめ。けど思い出にきっぷが欲しい気持ちもわかるな〜
株主優待
こっちは乗車券を安くする手法です。
大阪難波〜近鉄名古屋は普通運賃で2,860円という価格設定になっています。
しかし、近鉄の株主優待乗車券を使うとにより2,000円で移動することができます!
もちろん時期やお店で変動しますが、名古屋まで行く場合は余程のことがない限り安くなるんじゃないかなと思います。
なんか視聴者さんの報告では1,300円台で買えたという話もあるので試す価値あり。
難波駅とかなら乗り場近くに店舗が沢山ありますので、ギリギリでも買えると思います。僕も発車15分前ぐらいに購入しましたよ〜
アーバンライナー
ひのとり料金がかからない分安いっちゅう話。名阪移動を少しでも安く、かつなるべく快適に行いたいという場合には最適でしょう。
https://www.ticket.kintetsu.co.jp/M/MRS/MRS10.do
株主優待と合わせれば難波〜名古屋で3,930円となり、新幹線よりも格別に安いです。
ちなみに、今回は難波〜名古屋のひのとりプレミアムシートで4,830円です。
名古屋
放送がなりだすと、天井に青い灯が。どうやら忘れ物防止用という意味があるらしいですね。僕は足元に置いたから関係なかったが。
近鉄の車両たちや、名古屋地区の313系などを眺めているうちに地下へと突入。
反射がすごいんでその間の写真はなし。
到着
地下で写真が撮りにくいのは悔しかったな。ここまで2時間近く乗ってきたけど体感は30分にも満たない。もう一往復いけるね笑
けどらこの後の予定が詰まっている。連絡改札を通ってさっさとJR東海に移ります。
最後に
グランクラスと座席は似ているけれど、雰囲気は全然違かった感じですね。ひのとりにはアテンダントさんが乗務していませんが、会話に関してはかなり寛容な空気。
せっかくだからちょっと課金して体験してみたい、という利用者も多かったのではと。
沿線ではひのとりの写真を撮ったり、手を振ったりする人をかなり見かけました。みんなから注目されるひのとり。
一種の観光列車らしさもあるかもね…
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