ジョブキャリアの形成
皆さん、自分のジョブキャリアについて考えていますか?
終身雇用はもはや死語になり、大企業が黒字であるにもかかわらず、生き残りをかけてリストラを始めていることは周知のことかと思います。
個人的な意見になりますが、富士通のように黒字なのに早期退職を促している企業は、マーケットの厳しい状況を的確に把握出来ている優良企業だと思います。反対に経営陣が何も行動を起こさず、「黒字だからリストラしない」とか「リストラはタブー」と考えている企業は非常に危ういです。
もちろん、企業によって色々な考え方や事情がありますが、マーケットの変化が早く、企業や業界の寿命が縮まっていることは確かです。メジャーな例として以下の2つがあります。
オンラインでの音楽や動画配信により、ビデオやCDのレンタル事業やテレビ業界が衰退
スマホのカメラ高性能化により、デジタルカメラ業界が衰退
「そんなこと知っている」と多くの人が言うと思いますが、類似のリスクを抱える業界や企業が多数あるにもかかわらず、対策はおそらく取られていません。日本企業は時代の流れを軽視する傾向があり、気づいたときには大赤字を抱えての撤退というケースが多いと私は思います。
このようなビジネス環境の中で、自分のジョブキャリアについて考えておかないと、勤務先の企業やビジネスが無くなったときに、特に40代や50代は困ってしまいます。
そこで、キャリアプランが必要になります。具体的に検討すべき事項を列挙しておきます。
検討すべき事項
自分は将来どうしたいのか考え、スキル・ポジション・経験について方向感を決め、マイルストーンを置く
スキル・ポジション・経験について、勤務先の企業で機会が与えられないようであれば、転職を検討する
外部環境の変化を定期的に確認し、勤務先や業界のビジネス環境が難しい状況になりそうであれば、転職を検討する
注意点
定年まで10年以上あるのなら、基本的に逃げ切りは考えないほうが良い
定年まで10年未満であっても、定年後のことまで見据えたバックアッププランを準備する
相談は5歳以上年上の先輩や転職経験のない人にしてはダメ、我慢や妥協を強いる意見しか聞けない
若者のほうが良く考えている、20代に教えを乞うのも悪くない、彼らは1つの企業で一生働こうとは考えていないので
自分が検討・経験したこと
43歳で部長職に就き、中期戦略や部門のマネージメントを学ぶ機会を得たが、2年(2周)で習得することを目指した
他社で勤務したときに困らないよう、プロジェクトマネージメントスキルの向上に取り組んだ(少し気づくのが遅れたが、転職活動開始後に開始)
45歳から選択定年制度が使えたこと、昇格を目指していたが、自分が後継者指名されるかわかるのも同タイミングだったため、45歳の誕生日の少し前くらいから転職活動を始めた
勤務先の業績は悪くなかったが、コロナ特需が多く、この先衰退する可能性が極めて高い業種だったので、成長産業への転職を目指すことにした
転職はそんな簡単に決まらないと思い、1年くらいを目安に気長に活動することにした
幸運にもIT業界は転職志向が強く、特に外資系のベンダーの方や、日経企業でもジョブキャリアについて考えている人が多く、相談した際に良いアドバイスが得られた
今の勤務先には相談できる人はおらず、転職することを社内で公開した際にも「何で?」という人が9割、「自分も転職を考えている」もしくは「転職を考えているけど難しい、転職先があって羨ましい」という人は1割
「何で?」と聞いてきた9割の人には「今のビジネス、将来性がないのわかってる?」と言いたかったけど、理解できない人たちなので止めた
無事転職が決まり、4月後半は嫁さんと1泊2日で軽井沢へ出かけました。まだ肌寒かったですが、軽井沢は桜が見ごろで、立ち寄った軽井沢プリンスホテルのしだれ桜がとても綺麗でした。転職の際の有休消化も転職の利点ですよね。
この記事が皆さんのお役に立つとうれしいです。
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