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稽留流産した話。
はじめに
かなり後ろ向きの話になるので、現在妊娠中の方は読まないことをおすすめします。
結構、グロテスクな話も出てくるので、苦手な方は読み進めないでください。
犬のことを娘と思って育ててる女が著者なので、動物嫌いな人は今すぐこのnote閉じてください。(動物嫌いな人、人として苦手なのですみません)
口調が結構過激派なので、好みでないな、と思った瞬間に読むの止めてください。(すみません、こういう性格です)
●推奨読者
- 残念ながら、私と同じ稽留流産を経験してしまった方へ(体験談、ネットに全然転がってないですよね。少しでもご参考に頂ければ、と思っています)
- 妊活初心者の方(不妊治療したことないって方も、知識として知っておいてもいいかも知れません)
作者について
35歳6ヶ月、フルタイム勤務中、不妊治療8ヶ月目、家族は愛しの4本足の娘🐶ちゃん(激溺愛)と旦那。子なしです。
有り難いことに、勤めている会社の不妊治療補助制度を利用して、不妊治療進めていました。
不妊治療について
不妊治療って、実は3種類あるんですよ。
知ってる人、少ないと思います。(そりゃ、不妊治療の経験あればご存知だと思いますが、お子さんいらしても自然妊娠で授かってる方は、全く知らないと思います)
1. 人工授精 (IUI) - 個人的には、自然妊娠と変わんないだろ、と思ってます。子宮の中に精子を注入して、自力で受精頑張れ。というもの。
2. 体外受精 (IVF) - シャーレットの上に、卵子を置いて、その周りに精子をばらまきます。こちらも、受精は自力で頑張れスタイル。受精した受精卵を追って子宮に「移植」します。
3. 顕微授精 (ICSI) - これが一番見たことあるのではないでしょうか。顕微鏡で卵子に精子を注入して、受精を促します。2.と同じく受精した受精卵を追って子宮に「移植」します。
尚、1から3にかけて、技術が高度になります。
というか、1.と2. & 3.では、痛み/負担がぜっんぜん違います。(勿論費用もね)
2. & 3.をするためには、まず女性側に「採卵」という工程が必ず発生します。
子宮の壁に麻酔をして(この時点で意味分からないくらい痛い)卵巣に細い管を刺して、卵子を採取します。
これが痛いのなんのって・・・・・・・
この世の終わりくらいの痛みでした。(私はね)
でも、人によっては、「全然痛くありませーーん」って、施術終わってすぐすたすた帰ってる人もいましたよ。
私は、痛み止めの点滴して、坐剤を入れても痛みが引かず七転八倒でした。
順番が前後しましたが、採卵のために卵を「育てる」という作業が必要なので、1週間強自分で自分のお腹に注射を打ちます。黄体ホルモンの補充ですね。
ペン注射を基本的に実施しますが、(糖尿病の方の治療で使うやつね)採卵前日は、ガチの注射器を自分のお腹にぶっさしてホルモン注射します。
もうね、この時点で心折れてもおかしくない。乗り切ったけど。
私は、1.を4回(いずれも失敗)、2.と3.を卵巣から採卵の上、5個ずつに分けて実施、最終的に出来上がった受精卵を5個凍結保存しています。
(10個採卵が出来て、受精卵になって凍結出来たのが5個。かなり打率はいい方でした。)
受精卵を凍結保存して、移植すると妊娠率が高くなります。
(新鮮胚 vs. 凍結融解胚だと、凍結融解胚の方が10%妊娠率が高くなります。出典元:日産婦誌 2010:62: N205)
なので、私のクリニックでは、凍結融解胚を使うという方針なので、次の移植もこの凍結胚を融解して実施します。
妊娠から流産まで
私の初めての胚移植は、10月の末でした。
妊娠判定は、そこから10日後。早いですよね。普通に妊娠するより、よっぽど判定早いです。
何故なら、黄体ホルモン拡充期という時に、タイミングを狙って移植をしているから。
尚、この月は、排卵をしておりません。
そして、10日後には血液で妊娠判定(hCG値)が出来ちゃいます。
ということで、私は11月の頭には、妊娠判明。あっという間にわかりました。
「心音が確認出来るまでは周りに言わない。」というセオリーがあったりしますが、実体験としてもオススメ。
それまでは、パートナー以外には言わないほうがいいですね。
特に親とか無駄にがっかりさせてしまうので。(ちなみに、私の場合、年末年始が近くて、帰省の話が挙がっていたので、両家の母親にだけ報告してました)
12週未満の流産の確率は、15%です。(そして、赤ちゃんの心音が聞こえるのは大体7w~8wあたり)
そう、今回私はこの15%に当たったんですね。(当たるのは宝くじだけにしてくれよ)
細胞分裂の様(タイムラプス撮影っていうオプションがありましてね。細胞分裂の様子を順を追って見れるんです。まるで生物の授業!結構面白いですよ)から、子宮の中に胎嚢が見えるまで、ずーっとモニタリングさせていただいていたので、毎週のエコーを見るのがどきどきでもあり楽しみでした。
そして、移植月は排卵をしていない、と前述しましたが、そのために薬でのホルモン補充が必須でした。
私が使ってたのは、膣にいれる坐薬(ルテウム)とエストラーナテープ。
坐薬は、朝晩毎日10wまで継続。テープは、子宮の上(要はおへその下)に毎日2枚ずつ貼付。地味にこれも大変でしたよ。
ちなみに、ルテウムは妊娠後生命線。これ、忘れると流産します。
周りにも一切言えない週数だったので、ご多分に漏れずたまひよの雑誌を買ったり、自分でネットで情報収集したり、同じ月に赤ちゃんが生まれるママさんのコミュニティでコミュニケーション取ったりして過ごしてましたね。
6wから、律儀に悪阻も始まって(一般的に悪阻が始まると言われる週)会社にも出社しづらく、とにかく口の中がまずい、臭い、自分の口じゃない、っていう不快感と戦ってました。
私が食べられたのは、何故か梅のおにぎり。w 白ごはんの匂いとか全然平気。でも、出汁が一切だめでした・・・
悪阻って、本当に人によるので、一概には言えないのですが、面白い体験でしたね。
問題が起きたのは、7w3dに受けた3回目のエコー。
実は、7wに入ってぴたりと悪阻が収まっており、ラッキーと思ってたんです。
その前に、1週間くらい茶色いおりものが出続けていたのですが、(しかも前週は鮮血も)「胎盤作る準備だから大丈夫」ということで、前週のエコーは何も問題なかったし。
そんな中、7w3dで受けたエコーで言われた第一声(一生忘れないと思う。対応悪すぎて(恨)
![](https://assets.st-note.com/img/1701848216971-z0RKwBMt3H.jpg?width=1200)
「心音が聞こえないですね。」
はぁ、で?というのが、正直な感想。だって、今日聞こえなくても来週聞こえるとか普通にあるでしょ?と思ってたから。
エコーしてた医師(医師なのかあいつ)からの更に一言
「どうしますか?こういう場合、エコー写真お持ち帰りにならない場合もあるのですが・・・」
は????こいつまじで何いってんの???が率直な感想。
「それ、どういう意味ですか?(怒)」と聞いてみましたところ、
「今日心音が聞こえないので、手術になる可能性が高いです」
は???????まじで寝耳に水。こいつまじで何。って感じでして
「で、もうダメってことなんですか?(怒)」
「後で、診察室で詳しいことお話しましょう。(終話)」
皆さん、こんなこと言われたらどう思います?怒り心頭じゃないですかね?(マツコかな)
で、その後診察室で別の医師からの説明を聞くと、
・この週数で、胎嚢の中に胎芽が見えてるのに、心音が聞こえないというのは、十中八九心拍停止ということ(=稽留流産という診断)
・再び動き出すというのは、まず無いと思う
・1回じゃ納得出来ないだろうから、2~3日空けてもう一回エコーして判断してもいいよ
とのことでした。
この先生が見た目大変ふくよかな男性なのですが、優しさがにじみ出てまして。
もう先生のお話聞きながら、大泣きですよ。
誰がこんなこと予想してたかって話。
看護師の皆さんも本当に優しくて。しこたま病院で号泣しました。
その日は自宅に帰って、翌々日の診察を予約。
しかし、衝撃的な話の翌日、生理2日目より多めの鮮血と内容物の排出を確認。これで完全に諦めがつきましたね。
尚、自宅に帰ってからは泣いてません。
愛する愛娘🐶と旦那さんが居てくれるので、悲しい気持ちはあまり出てこなかったですね。
愛娘🐶ちゃんには、本当に感謝。
何かを感じ取ってか、ずーーっとそばにひっついててくれました。
愛しすぎる。
そして、翌々日予定通り診察を受けて、再度心音が聞こえないことも確認。
またまた失礼な医師登場。
「一昨日も少し話したと思うんですけど、これが恐らく赤ちゃんなんですね。形もはっきりしなくて、よくわからないのですが。まぁ、これを赤ちゃんと仮定して、今日も心音は聞こえないですね。」
もう、うるせえよお前。っていう感情しかないですね。この時点で。
その後、診察室で別の医師とお話。(私の一番大好きな女医さん。尚、私のクリニックは、医師固定出来ません。そういうルール)
もう出血が始まっているので、早めに中身出してあげよう。ということで、急遽翌日の手術が決定しました。
流産手術について
昨日の今日だったので、準備も大忙し。
ネイルを10本全部落とす必要があるんですねえ。
心電図のモニターを指につけるんですけど、(指1本だけど)全部落としてこいと。
折角クリスマスネイルしてたのに。オフだけ出来るサロンに前夜駆け込み。
0時以降は、絶食。お水とお茶は飲んでよかったので、朝10:30に来院。
まずはエコーで出血状況の確認。
その後は、オペ前室で点滴2本。生理食塩水と抗生物質。
抗生物質が落ちきってから、オペ室に移動。
所要時間ここまで1時間強かな。
なかなかオペって始まらないのよ。
今回は、全身麻酔だったのでちょっとドキドキでしたが、オペ室入って恐らく数秒で寝た。
麻酔が効きやすくてよかった。
目覚めたのは、恐らく1時間後くらいかな。
前室のベッドの上で、激しい腹痛と共に起床。
やはり私子宮の痛みが強いみたいで、もうそこから号泣。
痛いし、お腹の中から赤ちゃんがいなくなった悲しみも相まって、号泣。
看護師さんやってきて、痛み止めの点滴と坐薬を投与してくれましたが、採卵と同様、全然効かないの。
1時間くらい苦しんで、やっと着替えられるようになったかな。
着替え終わって改めてエコー確認。
出血なしで、診察して終わり。
気持ち的な話
そもそもですが、不妊治療をしなければいけなかった理由って、私にあるんですね。
人より卵管が細すぎる(精子が卵巣にたどり着けない)且つ卵子の数が40代後半と同じ、っていう二重苦。
これを最初の検査で知った時、「なんで私が?」って正直思いました。
35歳にもなってくると、周りで子供がいない人の方がマイノリティ。
どこのコミュニティにいても、私"だけ"が子供がいないので、話についていけないことも多いし。
「なんで私だけ・・・」って思うことも沢山ありましたよ。
これはしょうがない。そう思ってしまったのだから。
そういう時は、苦痛を感じるコミュニティからはしれっとフェードアウトするのが一番です。(自戒の念も込めて)
そして、人工授精では妊娠出来なくて、ステップアップして初めての妊娠、からの初めての流産。
「何事も、起きることには理由がある。」とかいうけど、今回ばかりは全く理解出来ません。一体何の理由が?何で私がこんな目に遭わないといけないの?としか思いませんね。正直。
なので、このnoteにOutputすることで、自分なりに意味を見出しました。
「稽留流産」ってネットで調べても、ロクな体験談出てこないんですよ。
皆言いたくないんだと思います。それはとってもよく分かる。
でも、私はここに綴ったような話、事前に知りたかったです。できれば。
稽留流産した時の手術とか、危険なのか、とか、心配って尽きないじゃないですか。
なので、一人でも多くの方の何かしらの支えになったり、学びになればいいなーと思って、書き殴ってみました。
不妊治療の再開は、最低でも2ヶ月後。
1度通常の生理が来てからじゃないと、再開出来ないとのこと。
それまでは、好きなもの食べて、心を健康に過ごして、楽しく生きたいな、と思っています。
目に毒になるような(言い方悪くて申し訳ないけど)妊婦向けのアプリとか妊婦向けの情報メディアとか悪阻が〜みたいな匂わせ投稿とか、全部シャットアウト中。
妊婦向けアプリは全部退会して削除しました。
あと、コミュニティ内のお子さんについてのお悩み相談とか、ぜひ私の居ない所でやってくれ、と思っているので、そういったところからも暫くフェードアウト予定。
また、いくつもの奇跡が積み重なって、いつか自分の子供をこの腕に抱くことが出来た暁には、また、いろんなコミュニティに顔だしていきたいと思います。
ここまでお読み頂く方が何人いらっしゃるかわかりませんが、お読み頂いた方々、ありがとうございました:)