見出し画像

懐中時計の文字盤について

懐中時計の文字盤

時計の文字盤はフェイス(顔)とも呼ばれ。文字通り時計の顔となる重要な部分です。
ここではアンティークの懐中時計の文字盤のデザインや材質、装飾などについて説明します。


1.文字盤の種類

時刻の数字を示す文字の種類によって以下のような種類があります。

ローマンインデックス

画像1


時刻を示す数字がローマ数字になっているタイプです。
クラシカルな雰囲気となり、実際に18世紀くらいまでの古い時計はローマンインデックスのものが多くなります。

アラビアインデックス

画像2


時刻を示す数字がアラビア数字になっているタイプです。
視認性が良いので鉄道時計や軍用時計など実用時計はアラビアインデックスが多くなります。

バーインデックス

画像3

時刻を示す数字の代わりにバー(目盛り)になっているタイプです。
1950年代以降くらいの比較的新しい懐中時計に多く見られます。

その他

画像4

トルコ向けに輸出された時計にトルコ数字を使ったトルコ時計や、ローマ数字とアラビア数字が両方使われたものなどもあります。

2.文字盤の材質

文字盤の材質の代表的なものを紹介します。
金属ダイヤル以外の3つは見た目だけで区別するのは難しいです。

ポーセリン(磁器)

画像5


粘土を整形して高温で焼くことで作成された文字盤です。
透明感のあって美しいですが衝撃に弱くヒビが入りやすいという欠点があります。

エナメル(琺瑯)

画像6


金属の地板にガラス質の釉薬を焼き付けて作成された文字盤です。
カラフルな装飾が施されたものもあります。

金属

画像7


金属製の板で作成された文字盤です。
金メッキや彫刻などがほどこされた装飾性の高いものもあります。

樹脂

画像8


メラミン樹脂やプラスチックなどで作成された文字盤です。
軽くて割れにくく、比較的新しい普及帯の懐中時計に使われています。

3.文字盤の装飾


文字盤の装飾についていくつか紹介します。
これ以外にもいろいろな装飾のものがあります。

サンクダイヤル

画像9


文字盤に段差をもたせて立体感を出し視認性を良くするための装飾です。
秒針(スモールセコンド)部分のみが凹んでいる「シングルサンク」と
文字盤の中央部分と秒針部分が2段に凹んでいる「ダブルサンク」があります。

カルトゥーシュダイヤル

画像10


インデックスの部分が盛り上がったようになっている文字盤です。
逆に凹んだ形になっているものを「テレフォンダイヤル」と呼ぶこともあります。


当店の懐中時計の商品リストはこちら
https://silver-lug.com/?mode=srh&sort=n&cid=2534703%2C0&keyword=%B2%FB%C3%E6%BB%FE%B7%D7

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?