ある迷宮にて
ドラウプニル「おのれ目玉の化け物め!儂の呪文を弾きおるか!!」
レギン「逃げましょう!!」
ドラウプニル「何をいうか、このまま引き下がるは大魔法使いの名折れ!かくなる上は極大魔法で部屋ごと吹き飛ばしてくれるわ!!」
レギン「...!そんな事したら私達も...。」
どのくらい時間が経ったのか、気がつくと冷たい石の床の上。
まだ体も上手く動きませんが、何やら声がします。
「お母さん、今日の御飯なあに?」
「今日はドワーフの炙り焼きよ」
「えぇ、ドワーフは硬くて美味しく無いよぉ...。」
慌てて二人が飛び起きると、コボルドの子供達が此方を覗き込んでいました。包丁やフライパンを手にしたエプロン姿の女性もいます!!
ドラウプニル「儂ぁお前らの飯になんぞならんぞ!!」
コボルド・ママン「あんた達!死んで無かったのかい!!」
ドラウプニル「あったり前じゃ、ちと気を失っとっただけじゃ!!しかもドワーフは硬くて美味しくないじゃと!儂の肉は最上級じゃわ」
レギン「そこはどうでも良いのでは...?」
その晩、酒場にて
ドラウプニル「そこで儂は目玉の化け物にガツンと一発かましてやったんじゃ、もう木っ端微塵よ!!ところで酒をもう一杯くれるかの?」
女給「お爺ちゃん凄いのねぇ。」
ドラウプニル「なにせ儂は大魔法使いじゃからのう。」
レギン「そのあと気絶して食べられそうになったんですけどね...。」
辛くも晩御飯になる危機を脱した2人の冒険はまだまだ続きます。
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