出会い
女占い師「ちょっと、どこまで追いかけて来るのよ!!」
旅の途中、林を抜けようとした彼女は、運悪くゴブリンの狼乗り達に見つかってしまった。必死に逃げるが到底逃げ切れそうにないと諦めかけたその時。
木立の中から巨漢の戦士が風の様に飛び出し、ゴブリン達の進路を遮った!
巨漢の戦士の斧の一閃で、瞬く間に仲間の1人を失ったゴブリン達は脱兎のごとく逃げ去った。
女占い師「ありがとう。お陰で助かったわ。」
巨漢「お前一人か?仲間はどうした?」
女占い師「元々気楽なひとり旅よ。」
巨漢「あんな目にあって、何が気楽だ!お前死ぬところだった...。」
女占い師「その時は仕方ないわね...。」
巨漢は無言で彼女と共に歩き出した。
女占い師「私に着いて来る気なの?」
巨漢「近くの町までだ。俺がいなくなれば奴ら戻って来るぞ。」
女占い師「...。なら、お願いするわ...。私はセニア。知り合いを探して旅をしてるの。」
巨漢「俺はアルガス。ゴズ族の戦士だ。」
こうして、野人の戦士と美しき女占い師という、奇妙な二人連れの旅が始まった。
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