長期人狼の考察のヒント
私、推理が苦手です。
のっけから、すいません。
推理が得意な人! この記事は必要ありません。
「戦力分析」大事だよね。
「盤面考察」って精度高いよね。
……はい、よくお分かりで! 続けてください、そのまま。
興味があるけど苦手? 是非とも得意な人から習ってください!
でも残念ながら、この記事ではそういう話はしません。
私は推理は苦手ですが、人狼における「推理力」は経験値に比例して伸ばせるものと考えています。
だからこそ、もともと推理が苦手でも、人狼っていうゲームと、その中の一要素である「推理」を楽しむことができるよ! ということが、この記事でもっとも言いたいことであり、私のスタンスです。
正直、人狼はめちゃめちゃ楽しいのですが、加齢による体力的・精神的な限界も感じたため、今回が最後かもしれないし、もし何かの気の迷いでもっかい村に参加したとしても、次こそが最後かもしれない。
楽しかった人狼人生の終活として、苦手なことがあっても人狼楽しいよ! ってことを伝えたいので、推理(考察文)を出すヒントと言いつつ、自分の思い出話も交えながら書きたいなーと思います。
①やってみようトレース
今はなき人狼BBS。長期人狼人生における、ぴちぴちの若葉マークの頃。
「推理の仕方がよくわからないよぉ」
という私に、その後の人狼人生でずっと尊敬の対象になったとあるPLさんがエピで教えてくれました。
「トレースってやり方があるよ」
それからずっと、一つの武器として使っている手法。
すなわち、「対象の目線になりきって、そのときの心理や発言動機を追い、不自然さがないか確かめる推理法」です。
可能ならば、その人物の力量や、性格も掴んだ上で行うとより精度が高くなるでしょう!
占い師候補から黒を貰った村人の気持ちとは?
対抗が強い占い師ってどんな心理状態だろう?
あるいは仮にその人物が、村人でなくて狼だったとしたら、今どんな心理状態であるだろうか?
この発言をしたとき、その人物は何を目的に、どんな気持ちでいただろうか?
その人物の立場や性格であれば、当然気になるであろう部分を無視していないか?
自分ではない他者の目になりかわって、ログをもう一度読み直す。
そこには新しい発見があるかもしれないし、その人物を深く理解できるかもしれない。
感じた違和感を「推理」としてログに残して、相手の反応を待ってみるのも楽しい。
村で反応がなくても、エピで答え合わせをできるかもしれないね。
もちろん、自分は他者になることはできない。
自分を完璧に捨てることができない以上は「思い込みの推理だ」って言われたって仕方ない。
とくに自分より力量が上の人物を正しくトレースすることはできないし、自分と性質が大きく異なる人物もに対しては精度が低いだろう。
でもね、自分がどれだけ他者目線にたてるか。はたからみて「理解しているように見えるか」だって、村からみて重要な情報なんだ。
推理してる自分の力量や価値観が、この推理法では如実にログに出る。
それを見て、自分自身を判断してもらうことだって重要な価値だ!
だからね、人狼初心者で「人の気持ちを理解するのが好き」みたいな性質を持つタイプの人ならば、是非この方法を試してみて欲しい。
他者と深くかかわることができて、自分の力量を考察がてらに自己紹介することができる方法だからだ。
あとはトレースがうまくいって
「あなたはこの人を判断できそうだね~」
などと思ってもらえることも有意義。
(トレースにかぎらずだけど)自分の得意なことで村に貢献しよう!
さてここで、とある人狼友達が言った言葉をこの項目に付記しておきたい。
「結局、一番当たるの推理は、その相手に入り込んで、その相手を一番深く理解したときだ。本当に見えるときは、そのキャラクターを動かしているプレイヤーのことが見えてる。部屋が片付いてるのか、そうじゃないか。どんな職業で、どんな性格かまで。それが見えるくらいの時は、そいつが村人なのか人狼なのか、答えが見えるんだよ」
これは、高度なトレースのなせる業なのだと思う。
私はこの域に達してないし、この友人が本当に妄想じゃなくコレができていたことを保証できない。
でも私は、そういう風に感じる瞬間がある人狼が面白いと思うし、彼にとってそれが真実であることをピュアに信じている。
自分にとって至高の推理方法がトレースじゃなかったとしても、
トレースをしても考察文で過大に文字数を割くこと自体はやめたとしても、
「なんとなく真ぽいな」とか、
「この人の視界をはらしてあげよう」とか、
「この疑問は価値がありそうだな」とか、
とっさの判断の確かめ算をするために、
「その人の目線でログを読む」のは、一生使える技法だと思います。
ただまぁ、真面目にやると、時間がめちゃめちゃかかるし、心身に負荷もあるので……向き不向きはあると思います。私は好きでした! 今も好き!
②コツコツ要素を集めよう!
「盤面を総合的に見て、一番こいつ狼が妥当」
とか言える人はいいんです、そのままやってください!
どう総合的に見ていいかわからん人。
なにが一番妥当な判断か一瞬じゃわからん人。
はい、私です! そんな人のためのヒント
現場100回!
いきなりかっこよくなろうとするな!
正解を出そうとするな!
ログから証拠を抜き出せ! 箇条書きしろ!
裏を読むな! まず素直にみろ!
例を出してみましょう。
狼を吊り・占い希望に出した:+
狼から吊り・占い希望にだされた:+
狼を注目の的にした:+
狼から世論をずらした:-
襲撃による損得:±
CO順による損得:±
村の進行への寄与:+
村の混乱への寄与:-
村の進行への寄与:+
村利の価値観提供:+
能力比からみるサボタージュ:-
……同じ良い発言でも「機」が正しかったかも加味しましょう。
(旬を逃した村利発言、それってそんなに村利じゃないかも)
とはいえ、「裏」は本当に読まないでいいです。
「こういう狼みたことある!」
「こいつならこういうことしそう!」
そういう引き算は、今、この段階でやらなくていい。
むしろ、そういう【主観で見えなくなるもの】を、もう一度見えるようにするために「機械的に洗い出せ」ということなんです。
損か得か考えるだけなら、推理が苦手でもできるでしょ?
要素がわからない? そんなの暗記だ!
今の自分の「要素集積」に抜けがあったら、忘れてた要素を暗記しろ!
占い希望・吊り希望・襲撃・判定……ここまでは絶対!
世論や進行、能力、村利判断などは、経験値に応じてわかるものが増えていくでしょう。
つまり、いずれにせよ経験に比例して伸ばせるってこと。
これが未来への希望だ!
③集めた要素を分析しよう
自分の集めた要素や、
人の推理の中でとくに説得力があるもの(あるとされてるものを含む)を、ずらっと並べてみよう。
一人の人間に「村」である要素と「狼」である要素が並んでいる。
それをどちらかの結論に収束させなければいけない。
つまり、いろいろな要素の中の「重み」を判定する必要がある。
これが「要素の分析」だ。
いくつかコツを教えます。
しかし! 一番大切なことは……
(②の要素を集める部分もそうですが)
要素の分析は、みんなで力をあわせてやろう! ってことです。
みんなで協力して、どの要素を重くとるべきなのか?
その要素は反証が可能なのか?
それを話し合うのが面白い。
一人で鮮やかに狼を当てるのもかっこいいかもしれませんが、協力してつかみ取る勝利だって、同じくらいかっこよくて楽しいものですよ!
推論×推論の罠
とある人の推理が80%当たるとする。まぁ当たる方。
でもその推理が当たってる前提で、さらに新しい推論を重ねるとしたら?
ふたつの推論が両方当たってる可能性は、64%!
(文系によるざっくり計算)
つまり、仮定の上に仮定を積み上げている推理は、少し弱いものと扱った方がいいかもしれません。
柳の下にドジョウがいたんだ!
「前にそういう狼をみたことがあるんだ!」(経験則)
は、二匹目のドジョウ……つまり、いないってことです。
いや、いるかもしれない。でも、いたとしても偶然です。
主観が強すぎる意見、経験則はアテになりません。
そういうことを言うひとを批判はしません。
ログにあってもいいです。
あなた自身も、どうしても不安なら、言って検証してもらうほうがいい。
言われた側になっても苛々せずに、
「素敵な自己紹介ありがとう」(にこり)
と思っておけばOKです。
ただし、要素としては重たくとらえないでOK。
ライン推理の罠
あとでちょっとライン推理の擁護の項目もとりますが……
同じ動きに対しても、村は二つの結論を出すことが多いです。
すなわち……
「これはライン切りだよ」
(=同陣営だけど、攻撃して白くみせようとしているよ)
「これは非ラインだよ」
(=同陣営ではできない動きだよ)
という真逆の結論をです!
どうしてそうなるか? それは、その人物の「能力」に対する読みが割れてるからなんですね。
「これ仲間でやったら損だよ」
「こいつは狼でも白とられるところまで計算ずくで演技できる」
「いや、さすがに損する部分を計算しきれないのは下手だよ。
もっとできるやつだよ」
「それはさておき、この ”見えてるライン”
……下手な狼がしっぽ出してる感あるよね?!」
戦術感で見るか、演技力でみるか?
はたまた、多少練度が足りてないからこそのラインとみるか。
ライン推理は、「能力値の推論×ログからの推論」となるので、
当然そういう意味での弱さはある。
ただ、その前提になってる「能力値を読み取る」って部分はけっこう大事なことだったりするので、ライン考察のテイをなしながらも相手の「能力」について考えてみるのもいいかもしれないよね。
「ライン的に白いから、今日の優先する先ではないかー」
(いったん放置)とか、
「2狼わかったので、狼陣営予想してみます!」
(違和感があるか、しっくりくるか?)とか、
全然やっていいと思うよ。
でも、ラインで見るってことは「逆の意見も必ず出てくる」ってことを覚えておくと、自分のしたライン推理の効果に過大に期待したりしないですみますよってのが、この項目の結論です。
ハードル(能力と難易度)
上の話とも関連するし、要素分析のひとつだから偽装難易度の話をちょっとしてみましょうか。
ざっくりいって「これを狼でやるとして、どの程度難しい?」って話。
簡単なことならば、初心者狼でもやるし、演じるのが難しい(あるいはリスクがある)ことならば、現実的にやる狼は減るだろう。
さっき「要素を集めるときに裏は読まなくていい!」と言ったが、
これは「裏を読むための考え方」だ。
自分にとって不可能な行動でも、相手にとってどうだろうか?
自分にとって可能な行動でも、相手にとってどうだろうか?
奇策・愚策に見える? どの狼にとってもそうだろうか?
彼にそれをする動機がは本当にないのだろうか?
つまり、行動そのもの難易度・リスクを判定したり、
それをした人物の能力・性格を考えたりする。
これは、いくつもの仮定を積み重ねた不確実性の高い推論であることは間違いないが、集めた要素を一つの物語と結論に収束させなければ、いつまでたっても「この人を吊るべき」という結論が出ない。
・難易度・リスクが高い→狼もやりづらい
・能力が高い・変わったことが好き→狼でもできる行動が多い
・堅実な性格→リスクの高い作戦をやらない可能性が高い
こんな感じで、ハードルの分析からも、結論の着地点を絞っていける。
もちろん慎重である必要はあるが、「勘」や「自分の感情」で片側を決め打ちするよりは、ログに残して説得力のある意見になるだろう。
コスパ(行動と結果)
誰かの起こした行動が、どんな結果を呼んだか?
実際のログを観察して冷静に見つめよう。
その結果は偶発的なイベントだろうか?
あるいは、複数の人間が入り組んでおこしたものだろうか?
そのような結果になることを、その人物は行動前に予測できただろうか?
一概に「コスパがいいことをしていたら狼」とかそういう話ではない。
なんなら自分だって、的確な予測に基づいてコスパのいい行動をしたほうが得ではあるのだが……
実際の村の動きは、沢山の人物の思惑で入り組んでいて、読めない突発的なイベントで大きく変化することも多い。
不確実性の高い場面で、損をしたか得をしたか?
村がどう動くかわからないシーンで、どんな舵取りをしたか?
そういうところから見抜ける性格もあれば、狼の作戦行動との矛盾も出やすい場面なので、クリティカルな要素が残ったりもする。
「(村の失敗に期待してもいいシーンなのに)
ここでこれするのは、狼にとって不利益すぎるやろ~」みたいなやつ。
大事な要素ととっていいのではないでしょうか?
また、クリティカルと言えないまでも、村にとってよいと予測できることを小さく堅実に積み上げていくことも、塵も積もればで村の動きを円滑にしてくれる。
村利行動ってやつだ。コストをかけすぎていたら、他にもやることあるだろう? アピか? となるけど、静かにやってくれてることも、要素として重みをつけてもいいんじゃないだろうか。
仮に、その善行をつむ人物が狼だったとしても、自分の首をしめてくれるならラッキーという見方もある。
圧倒的なコストをかけてした何かは、陣営を問わず
「その人物にとって重要な作戦行動だった」といえるだろう。
だからこそ、なぜそうしたのか? 動機や目的を、村狼いずれのときの立場も想像して分析し、比較してみる必要がある。
たいしたコストもかけずに高いパフォーマンスを得続けてるのであれば、シンプルに長期人狼が巧い人物といえるかもしれない。
はたまた、能力に比して実際の動きのコスパが良すぎることを、「答えを知ってる狼」とみる向きもあるだろうし、その可能性を検討してみる価値もあるだろう。具体的には、その人物の能力をログの上で正しく評価できるような状況を作ることだね。(一番シンプルな方法が、「対話」)
賛同の量・確定白の意見の参照
村のログは日々更新されていく。
当然、今生きている人たちの意見こそ最も尊重されるべきものだ。
しかし、まだ「実際の村の流れがどうなるかわからない」不確実性が満ちていた1日目や2日目に、狼は「こうなったら狼利だな……」という願望含みの狼利行動の証拠を残していることは当然ある。
村が煮詰まるほど狼は「最後まで吊られない白い村人」を演じるしかなく、やるべきことは「村人のそれ」とイコールになっていく。
巧拙は出ても白黒はわかりにくい……好き嫌いはあっても、陣営に関係ない……私のような推理下手たちは、そんな風に思うことも多々あるはずだ!
そんな時、もう死んだ確定白たちの意見も読み直してみよう。
灰の意見も、そこに混ざった狼をぬいてしまえば、残りは仲間だ。
彼らは何か、いいことを言っていないだろうか?
ハッとするような意見、深くよみこめば納得する意見、反証を経てなお折れない強さを感じさせる意見……
理屈は分からなくても自信満々な意見に、なぜか心惹かれたりすることもある。
追従といわれようとも、かまわない。これは協力ゲーでもあるんだから!
いい意見には花丸をつけて、参考にしよう。
また複数の人がよく考えた上で賛同する意見について、自分は未検討だけどとりあえず正解として進む、という価値観。アリだとは思う。
いったん別の視点をはさむが、そういう盤石の世論に対して、タイミングを間違って反抗すると、数のパワーゲームである人狼では損することが多い。
(シンプルにコスパが悪い)
だから、複数の村側が同一の結論を出しているのであれば、
「いったんそれを正解として仮置きして、自分の握っている票の価値が高まってきたときに再検討」という考え方もあるよ。
推理の更新
このように要素を分析し、より重視する要素・信じてみたい推論を元に、吊りの希望を出し実際にその相手が吊れたとしよう。
でも、その人が本当に狼とは限らない。
霊判定で白が出た。LWのはずなのに吊っても終わらない。占いで白確定したときも同様だ。
あとは、吊れたわけではないが、疑ってた人が翌日に狼に食われてる! なんてこともあるだろう。
そんな時に、自分の推理で、どこに重点をおいてその判断をしたか振り返ろう。
ここまで述べてきたような要素の分析をいったん経ていたのであれば、
「自分の主観と妄想が強すぎた」
ってことは少ないかもしれないけれど、どうしても見えた物語を信じたくて推論×推論を押し通してしまった……なんてケースもあるだろう。
狼の能力が思った以上に高いだとか、白取りが甘くて狼を人間だ! と思う枠に入れてしまってるなんてことは、すごくよくある。
推理が間違っていたことをまのあたりにするたびに、自分が設定したハードルを再調整する必要がある。もう一度、要素の分析と向き合ってみよう。
ここで、よくある間違いを二つほどあげる。
1つ目。2日目に頑張って作ったグレスケの黒い方から順番に~みたいな思考停止。
日数が進めば、必ず吊りも襲撃が起きていて、狼の意図の痕跡を探し出せるはずだ。増えたログからだって、村の参加者の人間性や能力を読み取ることができる。
2つ目。疑い先が間違っていて、推理をゼロからやるとなると混乱して、
「もう、わかんないから白狼怖い! 判断できない強いやつを吊る!」
みたいな突然の感情論に走る。
人狼における「推理力」は一生伸びるものという立場からすると、
「まぁ落ち着いて。さすがにゼロからじゃないよ。何が間違ってたかだけを考えなおして、【間違ってた可能性が高いところ】から潰していこう。順番にやろうぜ」
と、そんな言葉をかけてあげたくなる。
最後に、これ自体は間違いとかでなくて、
わりと頻出する推理の更新パターンをあげとく。
長期村の序盤を、能力者や一部のグレーと相性がよかった故に、トレースを使った推理だけで乗り切れてしまうことがある。
そんな時は、一度間違えたタイミングで「要素集積」→「要素分析」に切り替えてみるのも大切だ。
上の感情論・白狼警戒の話ともつながるが、
(能力や相性の問題で)その心情をトレースできないような相手に対しても、淡々とした要素集積は可能だよね。
集めた情報を分析するときに「能力・性格を正しく把握できないから、適切なハードルを設定できないんだよなぁ~」という自分の弱みを、自覚しながら向き合っていくのだ。
④数字は思考を前に進めるツール
(推理ふくむ)人狼におけるプレイイングは、
「結果」ではなく「過程」を見直す。
──ってのが、人狼晩年期の考え方の柱になってるのですが……
過程を見直すためには、その思考の道筋を残さないといけない。
迷いは沢山あっても、一定の結論を出さないといけない。
そのときに、自分の自信の確度を数字にしていこう。って話をします。
この推理の自信は60%
こっちの予測は90%
そんな単純比較なら90%の自信がある内容を選んで話せばいい。
考えの強さを数字に置き換えた瞬間に、話がシンプルになって選びやすくなる。
あれもこれもと散らかった頭の中が、「これをするべき」と方針が見える。
90%の推論と、80%の推論を重ねてみたいなら、かけ算をしてみる。
72%……推論×推論は弱いとは言ったものの、
これならまだ全然乗れる可能性だなって思えませんか?
30%の確率でおこりえる未来で、負ける可能性が90%だと思う!
ならば、その30%の未来に向かわないように、
今ここで自分のできる努力はないだろうか? やるべきことは「推理」ではなくて「演説」なのかもしれない。
例え40%の可能性であれ、それを通さなければほぼ負けるなら、通した方がいいよね! だとか。(真占襲撃するときによくある狼の考え)
もちろん、進行中に一人で考えたこの数字が、本当にあってるかどうかなんてわからない。
それはあとから振り返ればいい。何か大きな見落としがなかったか? 考え方にゆがみがなかったか? そのせいで過大な自信をもってしまったのだとしたら、見落としの部分や、考え方の部分に少しだけ手を入れればいい。
自ら決断したことそのものや、勇気をだして自分から行動したことを悔いてはいけない。
結果論として、白いと思ったグレーが狼だった時……
「二度とこの要素を信じたりなんかしない!」って思ったことはありますか?
「中身がこいつなら吊るしかない!」ってメタ推理に走る人を見たことはありませんか?
自分がそうじゃなくても、見たことくらいあるかもしれませんね。
でも、そんなことをすると人狼ってゲームが楽しくなくなります。
何か結論を出すためには、必ずだれかを信じたり疑ったりしないといけない。
自分が決断が間違えることもあるし、そのせいで負けるとすごく悔しい。
でも悔しいからって、反省すべきではないことまで反省すると、その後の推理がずっと歪んでしまいます。
それは推理のためのプログラムが、ウイルスにやられるようなものです。
その時点の自分のできることを、実直にする。
そのときの自分の判断の理由を(考察や灰ログに)言葉にして残す。
間違いがあったときに確認するのは、大きな見落としとゆがみ。
体力や時間といったリソースも、自分の能力の内。
あるもので、戦うしかない。ないものは、ないままで仕方ない。
そして、限られたリソースの中で、自分の「推理」や「予測」といった抽象度の高いものから、一定の結論を出すためにも、客観視点の反省をしやすくするためにも、確信の度合い/体感勝率などを数字にして残すことは有用。
というのがこの項目の結論だけど、ちょっと押しつけがましいかな?
しかも推理そのものではないから、話の本題からズレてるかしら?
結論を出すためのヒント。推理の反省の仕方のヒントってくらいでひとつ。
相性もあると思うので、無理にやれってことではないですよ!
(これはどの項目も。たまにスポ根みたいな言葉使いしちゃった!)
「推理」で追い詰められた思い出
③④の項目では、かなり抽象的な話をしてきたんですけど……
またちょっと具体的なこぼれ話を書きます。
これは、私が人狼人生を振り返る物語でもあるので。
実は、ライン推理も決定打の一つになり、負けたことがあります。狼で。
F578封印の村(7日目ログのパメラさん)
読み直したらライン推理だけじゃなくて襲撃推理とかも色々しているるし、しかもこの日に1回パメラ吊りを挟んでから、翌日に相方の狼がつられてるので、言うほど決定打かわからんのですが、とにかく私の印象にはめちゃめちゃ残ってる。原点のひとつ。
「偽装範囲内」という言葉は、能力考察を前提にしている。
判明した狼の方針に従って動いていたのがLWであろうという推理に自信があることを「確度が高い」という表現をしているが、これがかっこよくて言ってみたかったので、自信のある推理してぇ~ってなったまである。
ちなみに「序盤から足場が危うかったが、2Dから自爆自滅」してるといわれてる神父ジムゾンが私です。
言及からも弱い狼なのがわかる。っていうか、初狼のときですね。
あー恥ずかしい。
発言があやしくて自爆して4日目にはつられて、仲間がしてくれた「切り」すらも、見抜かれてLWが捕まる。
こんなの絶対悔しい、そして推理をあてるのってかっこいい! と、強く思った出来事でした。
ちなみにね、パメラさんがこの推理でもって保護したニコラスは、ちょっと寡黙気味なんですよね。このあたりにも、私が人狼人生でずっとモワモワしてきたこととのリンクがある。
このパメラさんのかっこよさを表面的に(?)真似して、狼の方針を自分なりに想像してクリエイトして、そこと合致する人物を吊りに行ったら人間で、むしろ寡黙寄り(技術が稚拙)なところに狼が潜んでた……みたいな、この村とは真逆のケースにも遭遇したこともある。
そういう風に寡黙だったり技術が稚拙な狼に負けないためには、
「まず戦力を整えるために吊りを使う」ってことが大切なんだけど……
……その辺センシティブなんだよな。特に企画村だと参加者の能力の平均値があがるから、足切りのラインがどんどん上がってしまう。
これは、私が上で言ってる「人狼人生でモワモワしてること」でもある。
難しいし、心情的に割り切れない。吊れって思いと、私にその権利があるのか? 言われた方の気持ちは? ってのが延々残る。
(BBS時代に遭遇した寡黙は本当にひどかったので、寡黙は吊れって心底思ってるけどね。荒しを放置しない。人狼文化のためにも、みたいなものだ)
このパメラさんも考察をする前提としてやってたと思うけど、
「能力考察」ってそもそもすごく大事。
本来、推理の話をするなら特大の一項目を設けるべきことってくらいに。
結局。私は能力を見定めることにそこまで自信はなくて、自信はないけど絶対に無視できないとも思っている。
だからこそ、ここに書いてるみたいな、泥臭く迷ってる過程を全て形にする……みたいな手法を提案してるのかもしれない。
能力を見抜く力を磨いて、そこに自信さえもてれば、能力考察をベースとして戦力を整えるための吊りに対してのスタンスも変わるのかもしれない。
あと、話が飛びますけど、この話題とリンクするのは、
「陣営推理ってめちゃかっこいいじゃん」って思ってるので「ライン推理はクソ」といくら言われようとも、私は試みるってことですね!
(妄信するかは別ですよ)
そろそろ総括しましょう
考えて、考えて、考えた末にログの上で結論を言い切ることってかっこいいんですよ。痺れるくらい。
どんな形であれ「お前を吊る」と思考を形にして結論を出すことはかっこいい。もちろん、狼側で考察を捏造することも、です。
正直、自分には苦手だと思えるものがある。
さっき言った「能力考察」以外にも、「盤面考察」みたいなのが、スッと一発でできる頭があれば「コツコツ要素を集めよう!」とか言わないので。
それでもあきらめずに、人狼で推理を楽しみたい。
そして、人狼人生、吊られることも間違えることもいっぱいありますけど、敵の良かったところを褒め、味方と責任を分け合い、過剰な反省で自分ををゆがめずに、健やかに成長することも楽しめるといいですね!
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